- 「Carrier Services」アプリは、メッセージアプリをRCSに対応させるシステムアプリです。
- 多くのメーカーのスマホでは、システムに組み込まれている機能ですが、Pixelでは個別アプリとして分けてあります。
- そのため、Playストアから更新などの管理できます。
キーワードは「RCS」です。
1. Carrier Services
Playストアのアプリの更新通知を見ていたら、「Carrier Services」という見慣れないアプリに気づきました。
ホーム画面に表示されないAndroidアプリを調べるシリーズです。
今回は、「Carrier Services」アプリを見てみましょう。
1-1. RCSとCarrier Services
「Carrier Services」は、メッセージ機能を拡張するためのシステムアプリです。
RCS(Rich Communication Service)に対応したキャリア間のSMSで、スタンプやグループチャットのような新しい機能ができるようにします。
「Carrier Services」の主な役割は、RCS送受信のキャリアごとの違いを緩衝することです。
てっきり、携帯会社の通信設定に関係している「キャリア設定」のことかと思っていました。
2. RCSとSMS
「RCS」とは、「SMSの進化版」で、Googleも普及に注力しています。
iPhoneには、早くから「iMessage」という、iPhone同士なら電話番号で、文章だけでなく画像などを送受信できる機能がありました。一方、Androidスマートフォンには、同様の機能がなかったため、LINEやFacebook Messangerなど、SNSのメッセージアプリが台頭する要因になりました。
そこで、iMessageやLINEなどのような機能を、通信会社(キャリア)のメッセージ通信でも利用できるようにするために考案された通信規格が、RCSです。
RCSに対応したメッセージでは、
・「既読」の確認
・画像・スタンプの送信
・グループチャット
などが利用できます。
ドコモ・au・ソフトバンクの3大キャリアは、「+メッセージ」アプリを提供して、RCSに対応しています。ただし、MVNOやSIMフリーのスマートフォンなど3大キャリア以外と契約している場合は「+メッセージ」を利用できないため、まだSMSの完全な代替にはなっていません。
Googleの「メッセージ」アプリもRCSに対応するようになっています。
「メッセージ」アプリでは、
・お互いが「チャット機能」を有効にして、
・MVNO回線が対応していれば、
RCSでメッセージのやり取りができることになります。
グループチャットやスタンプの送信ができるわけです。
3. Carrier Servicesの不具合
Carrier Servicesは、たまにアプリの不具合によって、
・不自然にバッテリーを消耗したり
・強制停止したり
することがあります。
このような場合は、インストールされているCarrier Servicesに問題があります。
・最新版にアップデートするか、あるいは逆に
・「アップデートをアンインストール」して出荷時の状態に戻すことで、
問題が解決する可能性があります。
「メッセージ」アプリが正しく設定できてない場合にも、バッテリーが消耗するようです。
4. 【要検証】Carrier Servicesを無効にして「メッセージ」でRCSが利用できるか?
結局、「Carrier Services」について、Googleの「メッセージ」アプリとの関係がよくわかりませんでした。
もし、RCS形式でのメッセージやり取りを利用しない場合は不要と言えるのか、確認する必要があります。
Googleの「メッセージ」アプリを支えるシステムアプリなのか、他社製のメッセージにAPIを提供するシステムアプリなのか。
どうも「メッセージ」アプリは独自でRCS機能を持っているようなのですが、確定できません。現在、手元に検証環境がないので、後日調べます。
SMSって、シンプルな機能の割に、調べてみると奥が深いんですよね。