1. Google Keepのサービス変更(2021年)
2021年にGoogle Keepのサービスに関していくつかの変更がありました。
Google Keepの基本的な機能は変わっていませんが、パソコンでのGoogle Keepの使い方が少し変わっています。
パソコン用アプリが終了したので、ブラウザからアクセスする必要があります。
Google KeepのChrome拡張機能や Google KeepのPWAはあるので、実用上はそこまで問題はありません。
「Google Keep」は、Googleが提供している無料のメモ帳アプリとWebサービスです。
アイデアの記録、タスク管理、情報整理などに幅広く活用されています。
シンプルで使いやすいインターフェースが特徴で、Googleアカウントがあれば誰でも無料で利用できます。
1-1. パソコン版のGoogle Keepアプリがなくなった
まず、Google Keep の Chrome アプリとパソコン用アプリのサポートが終了しました。
これにより、パソコンでは Google Keepをオフラインで使えなくなりました。
そのため、Windowsパソコンで Google Keepを使うには、ブラウザからアクセスする必要があります。
ただし、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末では、引き続きオフラインで使用できます。
1-2. Chrome OSの画面ロック
また、Chrome OSを使っているデバイスでは、画面のロックを解除しないとGoogle Keepにアクセスできなくなりました。
以前はロック画面からも直接アクセスできましたが、この機能がなくなりました。
2. Chrome アプリからPWAへ
どうして、パソコン版のGoogle Keepアプリは廃止されたの?
これは、Chromeアプリが全体として廃止されたためです。
ウェブ標準化の中で「プログレッシブウェブアプリ(PWA)」の機能が充実してきたため、Chromeブラウザ上で動作する独自の仕組みが重複して不要になったからです。
2-1. 「Chromeアプリ」の誕生
Googleが「Chrome アプリ」を導入したのは 2013年。
Chrome アプリは、ウェブの制限を超えた機能を提供することを目的に導入されました。
以前は、オフライン作業や通知送信、ハードウェア接続などの機能をウェブで提供することが難しかったからです。
「Chrome アプリ」は、Chrome ウェブストアで配布され、ブラウザ上で動作する特別な種類のアプリケーションです。
通常のウェブサイトより高度な機能を持ち、2種類のタイプがあります。
- パッケージ化アプリ:
ローカルにインストールされ、オフラインでも動作可能です。 - ホステッドアプリ:
ウェブ上にホストされ、ショートカットのように機能します。
2-2. 「Chromeアプリ」の終焉
しかし、ウェブ技術の進歩によって状況は変わります。
徐々に通常のウェブアプリケーションに置き換えられていきました。
開発者は、サービスワーカーやウェブプッシュなどの新しいAPIを使用して、複数のブラウザで動作する「プログレッシブウェブアプリ(PWA)」を構築できるようになったからです。
そこで、Chromeの簡素化を進めるために Windows、Mac、Linuxで、パッケージ化アプリとホステッドアプリの両方が段階的に廃止されることになりました2。
拡張機能とテーマはChrome ウェブストアで引き続き提供されますが、Windows、Mac、Linux向けの Chrome アプリは公開終了になりました。
(補足)
- 2021 年の初めに Google Keep の Chrome アプリのサポートを終了し、Chrome アプリをウェブに移行しました。- Keep Chrome アプリから移行する – Google Keep ヘルプ
- Chromium Blog: From Chrome Apps to the Web