「TikTok Now」は、2つの制限が特徴的な、
写真・動画投稿のSNSです(TikTokとは、別のアプリ)。
▼ 制限1:リアルタイムのカメラ撮影のみ(撮影済みの写真は投稿できない)
▼ 制限2:投稿しないと他人の投稿が見られない(一日ごとに)
作り込んだ写真でなくても気軽に公開できるように、お互いにカメラで撮影したままの写真を投稿する設計になっているのです。
ただし、投稿される写真には、自撮りカメラのカメラ画像も合成されるので、プライバシーの管理には十分な注意が必要です。

「最近のInstagramやTikTokは、作り込んだ写真・動画ばかりで、ふつうの写真を投稿しにくい」という声があります。そんなニーズに対応した、「BeReal」というSNSが最近 少し話題になりました。
TikTok Nowは、そのBeRealのコンセプトを取り入れた形になりますね。
日本国内で受け入れられるかは微妙ですが、この流れは他のSNSにも波及するかもしれません。

TikTokのようなショートムービーも、初めはこんなに流行るとは思わなかったもんねー。
「TikTok Nowで開く」
TikTokを見ていたら、「TikTok Nowで開く」というボタンが表示されました。
見てみると、新しいアプリの紹介です。

TikTok Nowでは、「ほんとうのあなたの一瞬」というのがコンセプトになっていて、一番の特徴は、投稿時にカメラ撮影することです。
TikTok NowはTikTokが提供する最新のソーシャルツールです。ほんとうのあなたを写した一瞬を、大切にしている人たちとシェアしましょう。
TikTok Now – Google Play のアプリ
「TikTok Now」は、スマートフォンのインカメラとアウトカメラを使って、ユーザーとその友達がその場でその瞬間を撮影することで、より深い人と人との繋がりと、エンタテインメントを実現します。 10秒の動画や静止画の撮影を促す通知が毎日届き、近況をすばやく簡単に共有できます。通知を開いてから3分以内であれば撮影・投稿ができます。
TikTokから、リアルタイムの人と人との繋がりを共有し、新しいクリエイティブ体験を提供する「TikTok Now」登場! | TikTok ニュースルーム
TikTok Nowをインストール・投稿してみた
TikTok Nowを見るには、アプリをインストールして、写真を投稿する必要があります。
TikTokアカウントが作ってあれば、そのままログインできます。

Now投稿では自撮りが必須
「TikTok Now」をインストールすると、定期的に投稿を促す通知が届きます。

シャッターボタンを押すと、背面カメラ・前面カメラ両方が同時に撮影され、組み合わさった投稿になります(長押しすると、動画になります)。
すでに撮影してある写真を選ぶことはできません。

えっ、自撮りの方も写っちゃうんだねー。
画面上に「3:00」のカウントダウンが表示されて焦りますが、実は時間切れになっても投稿できます。
再度、投稿を押すと、カウントがリセットされるのです。

言うほど焦る必要はないんだね。
投稿しないと見られない

でも、自撮りなんて恥ずかしいし、他人の写真を見るだけでいいかな……
「TikTok Now」は、「見るだけ」という参加はできないSNSです。
アプリを開いても、「本日の投稿」をしていなければ、他人の投稿を見ることができない仕組みになっているのです。
投稿していないと、他人の投稿はモザイク表示され、「投稿して表示」ボタンがつきます。

つまり、ほかの人の写真を見たいなら、自分の今の写真をアップロードする必要があるのです。

なんか、バーター取引みたいだね。
公開範囲
「公開範囲」は、撮影時に選択できます。
あとからも「プライバシー設定」から変更できます。


自撮りが必須になるので、「友達」同士で見るのが基本になると思います。
Now(投稿)は「メモリー」から削除できる
ただし、アップロードした写真を、あとから削除することはできます。
自分のアイコンから、「メモリー」で日付を選択すると、過去の投稿が表示されます。
画面右上に「…」があるので、そこから「削除」することができます。


私の場合は、TikTokでは 特に「つながり」がないので、今ひとつ面白みはわかりませんでした。
TikTokの人気アカウント(インフルエンサー)をフォローしていたら、「プライベートショット」を見たい、など魅力があるのかもしれませんね。

そもそも、TikTokが出始めのときに、米軍の兵士の自撮りダンスから、基地の位置情報がバレていた、など、情報流出の報道があったよね。
TikTok Nowにも、そういうリスクはあるよね。
昨年(※2019年)12月には、中国企業バイトダンス(北京字節跳動科技)が提供する人気アプリTikTok(ティックトック)の削除を軍関係者に推奨し始め、一部の軍施設では軍装備品のデバイス上で同アプリを禁止またはブロックしている。
米軍が情報流出を恐れてTikTokの使用を禁止──16年にはポケモンGOの先例も|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
TikTokの「友達」タブが「Now」タブに変わった
TikTok Nowをインストールすると、TikTokアプリの画面下の「友達」が「Now」に変わっていました。

TikTokアプリからも、TikTok Nowの投稿や閲覧ができます。
ただし、ここでも「このアカウントがTikTok Nowで写真を投稿したよ」というのはわかるものの、実際の写真は TikTok Nowを投稿しないと見られません。
「インスタ映え」疲れとBeReal
見栄えや加工に偏った従来のSNSへの反発は、すでに「BeReal」というアプリで流行ってきています。
写真投稿といえば、Instagramですが、オシャレな写真が集まる反面、「インスタ映え(見栄え)」を意識した投稿が増えています。写真の作り込みが一般的になり、本来のSNSの目的である「日常的な交流」が難しいと感じる人が増えました。

「ありのまま日常」を撮影すると、あんまりオシャレでないから、上げづらい空気なのは、ちょっとわかる。
そこで、BeRealは、Instagramの後にできたSNSで、「フィルターをなし」「通知されて撮影する」に制限することで、映えない写真をシェアできる新しいSNSとして出てきました。
「TikTok Now」は、このBeRealのコンセプトをある程度 取り入れて出てきたようです。

TikTokのショートムービーの文化は、InstagramのRealや、YouTubeのShortsに大きな影響を与えました。
今度は、TikTokが他のSNSの影響を取り入れる段階なんですね。

最近のSNSは、あえて「制限」を加えることで、違いを出そうとしているんだね。
そのほかの「制限付き」のSNS


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