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今さらだけど やっぱりTikTokの発信力ってすごい【TikTok売れと偶発性】

インターネット小話スマホ基礎ニュースから考える

「TikTok書評」をめぐる賛否のニュースを見て、「TikTok売れ」という言葉を知りました。

「ショートムービーでの紹介で、本が売れる現象」についての評価はさておき、私は、そういう現象があること自体知らなかったので、勉強になりました。

「書籍PR」と「書評」は、似ているようで微妙に違いますもんね。

試しにTikTokアカウントを作って、ショート動画を投稿してみたら、特にフォローされていないのに、かなり人目に触れました。

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TikTok売れ

TikTok売れ」は、短い動画の投稿がきっかけで、商品が急に売れる現象のことです。

出典:「TikTok売れ」若者はなぜ短い動画で本を選ぶのか | NHKニュース(2021年12月17日

「TikTok」は数十秒の短い動画で有名人や若者が踊る様子が人気の動画共有アプリです。

ことしは、動画で商品が紹介されて爆発的な売り上げにつながるいわゆる「TikTok売れ」が話題になりました。

最近おすすめの小説を紹介する動画が増え、その結果過去の作品が急激に売り上げを伸ばすケースが目立っています。

「TikTok売れ」若者はなぜ短い動画で本を選ぶのか | NHKニュース

TikTokでの本の紹介動画がきっかけで書籍などで売れることで、いわゆる「TikTok書評」にも注目が集まりました。

興味がなかった人に届く

私は、TikTokについて、「画面や音の変化が目まぐるしくて疲れる」印象があって、これまで敬遠していました。

あとは、開発元が中国企業(ByteDance社)で、著作権やプライバシーの保護について やや心配、というのも要因でした。

しかし、なぜ、TikTokが注目されるかというと、理由があります。それは、「おすすめ機能(レコメンド)」です。

TikTokは、勝手に流れてくるおすすめ動画を見ていく仕組みです。視聴者がいちいち動画を選ぶ手間を省く設計になっています。

観る側としては、「切りがない」仕組みで、ついダラダラと見てしまいそうで怖いのですが、メリットもあります。

それは、知らなかった分野の動画と出会うかもしれないということです。

これが、本に興味がなかった人に書籍紹介動画が届いた理由です。

SNSにショートムービーが取り入れられる背景

TikTokの成功を受けて、ほかのSNSサービスでも同様の仕組みを追加しています。

例えば、
・Instagramの「リール」、
・YouTubeの「ショート」、
・LINEの「VOOM
などは、いずれも短い動画を連続的に見る仕組みです。

LINE VOOMは最近追加されたよね。
(Android:2021年11月25日、iOS:12月13日)

これまで、「どうして、主要なSNSがこんなに急いでショートムービーの流行りに乗るのか」と、不思議でした。理由が腑に落ちたのが、この「TikTok売れ」です。

つまり、広告宣伝との相性がよいからです。

ショートムービーは、いわばCMだけを集めたものです。知らない層に情報を提供するのに、適しているのです。

新しい情報にアクセスする経路

新しい情報を目にする仕組みとしては、キーワード検索・フォロー・レコメンドの3種類あります。

YouTubeにはどれもバランス良くある
  • キーワード検索…検索バー
  • フォロー…チャンネル登録・通知
  • リコメンド…おすすめ動画、ショート

キーワード検索と検索意図

インターネットは、もともと「キーワード検索」によって、知りたい情報にアクセスしました。しかし、言葉を知らなければ、検索は開始しません。

また、言葉を入力するのは「面倒」なので、困ったり、迷ったりしなければ、わざわざ検索しません。

ちなみに、検索エンジンが登場する前は、「リンク」が主でした。

フォローとつながり

次に生まれたのが、「フォロー」です。「フォロー」の仕組みを土台として成立しているSNSは、基本的に興味を「深める」メディアです。興味のある対象を「フォロー」すると、関連する情報が流れてくるようになります。

しかし、知らないものには興味を持ちようがなく、情報が「閉じる」傾向があります(エコーチェンバー現象)。どうしても似たような情報が溢れ、飽きが生じてきます。

リコメンドと偶発性

一方、システム側が利用者におすすめを表示する仕組みリコメンド)は、適度にランダムな情報を提供することができます。この「偶発的な出会い(セレンディピティ)」が、新たな興味を広げる役割をしているのです。

TikTok以前にも、YouTubeの「関連動画」など、利用者の関心を分析しておすすめを表示する仕組みはありましたが、TikTokは、従来一般的だった「検索」や「フォロー」ではなく、「リコメンド」をアクセスのメインにしている点が斬新でした。

通常は勝手に興味のない動画をおすすめされるのは不快なのですが、TikTokでは、利用者が興味がなければ、すぐにスワイプして次の動画に切り替えることができる設計にすることで、この問題を解消しています。

動画内容と視聴者の興味は「タグ」というキーワードで関連付けられます。

どれくらい視聴数は違うの?

ということで、ちいラボでも「謹賀新年動画」を作って、それぞれのサイトでの実際の視聴数を比較してみました。

投稿した時間帯に少し違いがありますが、概ね2022年1月1日朝に投稿して、1月2日夕方にデータをチェックしています(一日半ぐらい)。

各サイトの分析データを見てみます。

もちろん、それぞれのサイトで、登録している期間やフォロワー数などが違います。一概に比較できませんが、一つの参考になるかと思います。

後で確認すると、LINE VOOMの投稿ではタグを入れ忘れていました。

もう少し多かったのかもしれません。

TikTokの再生数が一番多かった

視聴数・インプレッションについて、数字をまとめます。

視聴数リアクション数インプレッションフォロワー数
ブログ59
Instagram261950271
Twitter325261244
LINE VOOM48936212
Facebookページ2122
Googleマイビジネス2021
YouTube1325680701
TikTok82691

TikTokは、前日に登録したばかりなのに、一番多く再生されました。

タグの入れ方が大事

TikTokは、「#謹賀新年」などのタイムリーなタグを追加したのが、良かったようです(TwitterやInstagramなどでもタグは追加しています)。

ちなみに、タグを全く入れていない別の動画は、全く再生されませんでした。

動画内容をAIがすぐに分析・解釈するのは大変です。

オススメの評価では、タグ情報の比重が大きいのかもしれませんね。

平均視聴時間をどうやって延ばす?

ただし、喜んでばかりもいられません。

TikTokの場合は、とりあえず再生されるので
・表示されただけで飛ばされた(インプレッション)のか、
・視聴されたのか、
再生数だけでは区別しにくいです。

TikTokでの平均視聴時間を見ると、わずか「2.5秒」。
動画時間の24.3秒に対して、「10.2%」です。

YouTubeの方では平均視聴時間「20秒(83.9%)」です。

YouTubeと比較するなら
実質的には 101回ぐらいに相当するかもしれません。

TikTokの実質的な視聴数をYouTubeをもとに計算

TikTokで動画がすぐに飛ばされなかった場合の視聴継続時間を 83.9%と仮定すると

飛ばされなかった回数=826回×(2.5秒÷24.3秒)÷83.9%=101回

逆に言うと、約720人にはスルーされているかもしれません。

それでも特にフォローされていないのに、これだけ人目に触れるのはすごい、と思います。

確かに、自分のことを知らない層に対して、発信することができそうです。あとは、もっと続けて見てみたい、と思えるような動画を作ることができれば、ちゃんとアピールできます。

チャンスはありそうだね。

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