これまでガラケーを使用していましたが、いよいよスマホに変更しようと思います。
そこで、なるべく基本料金を安くしたいと考えています。
少し調べたところ、「楽天モバイルとpovoのデュアルSIMにする」と、安くなるそうなのですが、そもそも「SIM」など、はじめての言葉が多く、自分に合っているかよくわかりません。
どのようにプランを選んだらよいですか?
結論から言うと、通話をメインに利用するなら、
楽天モバイルとpovo、
どちらか一方の契約で十分だと考えます。
価格などは、執筆時点(2022年1月)の情報です。詳しくは公式サイトでご確認ください。
1. 複数のSIMを併用するメリット・デメリット
複数のプランを併用するメリットは、
- 電話番号を2つ持てる
- 双方の通信ネットワークで補い合う
- データ通信の無料枠を両方とも使える
安い基本料でデータ通信ができることから、主に2台目のスマホに適しています。
逆に言うと、デメリットは
- 2つの電話番号を管理しないといけない
- 2つの料金プランを意識して使い分ける必要がある
ということです。
つまり、はじめてスマホにする場合には、あまり向いていないと言えます。
そこまでデータ通信を使わない傾向があるからです。
スマホに慣れている人なら、メリットが大きいわけね。
2. 楽天モバイルとpovoの併用モデル
そもそも、通常は2回線の契約をすると高くなりますよね。
「楽天モバイルとpovoの併用」が有利なのは、「基本料金が0円」だからです。
「デュアルSIM」対応スマホも普及しているので、
片方をSIMカード、
片方をeSIMで契約することで、
一台のスマホで複数の回線を利用できます。
楽天モバイルのプラン「Rakuten UN-LIMIT」は、データ使用量で料金が決まるプラン。
auの povo は、必要なデータ量を選んで使用するプランです。
例えば、月に3GB利用するなら、
楽天モバイルが 1,078円、
povoが 990円 になります。
一般的なキャリアのプランに比べて、かなり割安です。例えば、ソフトバンクの節約プラン(ミニフィット+)だと 約5,000円かかります(オプションや割引にもよります)。
楽天モバイルとpovoを併用する場合のメリットは、「いいとこ取り」です。
2GBのデータ通信、通話し放題、が 390円/月で使えます。
楽天モバイルとpovo2.0を併用(デュアルSIM)するメリットを初心者向けに解説|1台で2回線 | 正直スマホ
「楽天モバイルとpovoを最安で使い分ける」と、費用対効果が大きくなります。
どのように組み合わせているか見てみます。
Rakuten UN-LIMIT IV | povo | |
データ通信 | 1GBまで 0円 段階的に課金 | 必要に応じてチャージ 1GB(7日間)で390円 |
通話 | 22円/30秒 ただし、無料通話アプリがある (Rakuten Linkアプリ) | 22円/30秒 |
料金 | 0円〜 | 0円〜 (180日無課金だと解約される) |
3. 通話メインならどちらか併用する必要はないのでは?
もし、
- モバイルデータ量をそこまで利用しない
- 電話番号が2つもいらない
なら、どちらか一方に契約するのでよさそうです。
時間ごとの通話料は同じで、「かけ放題」の仕組みに違いがあります。
4. povoで通話メインの場合
povoの場合は、通話に関わる追加サービスは、2種類あります。
ネット申込み限定プランなだけあって、割安ですね。
5. 楽天モバイルで通話メインの場合
楽天モバイルの場合は、いくつか注意点があります。
楽天モバイルで通話が多いなら、
・無料通話の「Rakuten Link」アプリか、
・「10分(標準)通話かけ放題」の追加サービス(1,100円/月)
を利用できます。
5-1. 「楽天リンク」アプリにもデメリットがある
Rakuten Linkアプリは、無料で「通話かけ放題」です。これは、一般的な音声回線ではなく、インターネット回線を利用した音声通話だからです。
「楽天リンク」は、音声回線を使わない。
通信環境が悪い(建物や地下、人混みの多い場所、自動車での移動中など)と、声が聞き取りにくくなってしまう欠点があります。
通話音質については、「聞き取りにくい」という声をよく聞きます。
また、「標準の電話アプリ」ではなく独自アプリを利用するため、操作にも面倒です。
ストレスなく電話を使いたいなら、有料の「通話かけ放題(10分)」オプションを利用する方がよいかもしれません。
5-2. 楽天モバイルの通信エリア
povoも併用する理由は、
「楽天モバイルの電波だけだと通信エリアが心配だから」ということもあるかもしれません。通信エリアについては、そこまで気にする必要がないと思います。
楽天モバイルは、2019年10月から独自の通信ネットワークを提供するようになりました。
そのため、現時点(2022年1月時点)ではエリア拡大中で、ほかのキャリアに比べてまだカバー率が低いのが現状です。
楽天モバイル株式会社は、日本における4番目の移動体通信事業者(Mobile Network Operator、以下「MNO」)として、2019年10月にサービスを開始します。
楽天モバイル株式会社(当初のサービス提供事業者:楽天株式会社)は2014年10月、MVNO(仮想移動体通信事業者)として「楽天モバイル」のサービスを開始し、現在では国内MVNOにおいて契約数No.1のシェア(※1)を誇ります。そして2018年4月には1.7GHz帯周波数の割当を受け、次なる挑戦はMNOとしてのサービス開始に向けた自社ネットワークの構築です。
「楽天モバイル」が挑む、世界初のチャレンジ:キャリア採用|楽天グループ株式会社
しかし、実際に大津市付近で見てみると、基本的には4Gエリアがカバーしています。
県境の山沿いはエリア外ですが、それでも全くつながらないわけではありません。足りないところ(パートナーエリア)は au の回線を借りて補っているからです。
パートナーエリアでは、月のモバイルデータ量の上限(5GB)はありますが、au回線を利用できます。
6. SIM?MVNO?の歴史
このようないろいろな契約パターンが生まれたのは、時代とともに通信自由化が拡大しているからです。
ここまでの経緯をかんたんに振り返ってみましょう。
こうしてみると、30年近く一貫して規制緩和・自由化の方向に進んできたことがわかりますね。