
わたしのiPhoneの電話アプリが、友だちと色が違うんだけど、なんでかな?
スマートフォンには、同じ機能でもいくつかのアプリがあります。
今回は、「イオンでんわ」アプリの画面と、どうして別アプリがあるのか、「プレフィックス番号」というキーワードで説明します。
1. 電話アプリも一つじゃない!
同じiPhoneでも、人によって、電話アプリが違うことがあります。

緑の電話アプリは、iPhone標準の電話アプリですが、紫のアプリは、「イオンでんわ」アプリといいます。
「イオンモバイル」というMVNOで契約していると、利用することになる通話アプリです。
「MVNO」は、簡単にいうと「格安スマホのサービスを提供している通信事業者」です。
大手携帯事業者の回線を借り受けて、独自サービスとして提供しています。

2. 「イオンでんわ」アプリの画面構成
「イオンでんわ」アプリは、3つの基本画面があります。
電話番号を入力するには、ダイアルボタンを押します。

「よく使う連絡先」以外の連絡先に電話をかけるには、「電話帳」をタップします。

iPhoneに登録した「連絡先」に電話をかけることができます。
3. どうして独自のアプリがあるの?
通常の電話アプリではなく、「イオンでんわ」アプリを使うのは、「プレフィックス電話」という仕組みが関係しています。
「プレフィックス電話」は、電話番号の特定の数字(プレフィックス番号)を先頭に付けて発信する方法です。
「プレフィックス(prefix)」は、「接頭辞」という意味です。
例えば、電話番号の先頭に「184」をつけて発信すると、非通知にすることができます。
「03-1234-5678」なら「184-03-1234-5678」とダイアルします。
3-1. プレフィックス番号で電話料金が安くなる
イオンでんわは、プレフィックス番号をつけることで電話料金を割り引くサービスです。
相手先の電話番号の前に、「0037-691」(プレフィックス番号)を付与して発信することで、通話料金を割り引くサービスです。
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逆にいうと、相手の電話番号が「03-1234-5678」なら、頭に「0037-691」をつけて、「0037-691-03-1234-5678」と発信しないと、電話料金が割引されません。

ところが、毎回 このように発信するのは、大変です。
「イオンでんわ」アプリには、通常の発信時にこのプレフィックス番号を自動的につけてくれる機能があります。つまり、「イオンでんわ」アプリから発信すると、アプリが自動的に「プレフィックス番号」をつけてくれるんです。
3-2. 中継電話が安くなる前提条件は何?
どうして、プレフィックス番号をつけると、電話料金を割り引くことができるのでしょうか?
これは、「中継電話」という経路を使っているからです。
通常の携帯電話は、同じ携帯会社の携帯電話にかけると無料になるけれど、違う携帯会社だと割高になります。
それに対して、「中継電話」は中継事業者を経由して、携帯会社に通話します。

どうして中継事業者が間に入るのに料金が安くなるのか、直感的ではないですよね。
これまでの携帯電話では、事業者をまたいだ通話だと、かなり割高になります。しかし、実際に余分にかかる費用はだいたい¥2ほどです。これは別事業者に接続料として支払います。

携帯電話から固定電話にかけたりする場合ね。
中継電話の場合は、2回接続し直すので、接続料は2倍の¥4円かかります。しかし、中継事業者は、安い通話料を設定しても、まだ利益が残ります。これは、事業者間の「接続料」が、利用者に請求する「通話料」全体に比べて割安だからです。
ただし、中継電話では、発信側や受信側と直接接続できないので、「同一回線で通話料無料」というサービスはできません。

携帯事業者は、通話料収入から通信網の維持などをしていますが、中継事業者は必要な設備が少なくて済むため、通話あたりの利益が小さくても成り立つことになります。

2つの通信網を借りてつなげるだけで、自前の設備が少なくて済むなんて、なんか不思議な話ね。
従来の携帯電話 | 中継電話 | |
回線外の通話 | 割高になる | 割安にできる |
同一回線内の通話 | 無料枠がある | できない |
もしかすると、今後 携帯事業者の契約者が減って、中継事業者の契約者に移っていくと状況は変わるかもしれません。今は、携帯事業者の契約者が負担している通信網の維持費を、誰かが支払わないとならないからです。
事業者間の「接続料」が高くなると、中継電話は成り立たなくなってしまいます。
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