NTTドコモは2020年12月3日に、新料金プランahamo(アハモ)を発表しました。
首相や総務省などからスマホ料金の値下げを求める声を受けて発表された新プランでは、月額2,980円(税抜)が印象的です。
1. 各社の料金プランを比べてみると
ずいぶん安くなったのね
まだ、サービス開始していません。2021年3月からです。
もう一つ注意したいのは、「価格改定ではなくて新料金プラン」ということです。
確かに料金は安くなりますが、サービス内容が違います。
安さの理由を考えてみましょう。
2. 実質ドコモではない部分(実店舗は対応しない)
新料金プランahamoの発表を読んでみると……
ahamoは実店舗ではなく、オンラインで受付いたします。新規契約の手続きは専用のWEBサイトで受付いたします。
新料金プラン「ahamo(アハモ)」を発表<2020年12月3日>(NTTドコモ)
裏を返すと、ahamoは、ドコモショップで契約できませんし、電話サポートもありません。
これが「実質ドコモではない」という意味なんです。
ドコモなのにドコモショップで対応しないというは、ちょっと感覚的にわかりにくいですね。
先週末には想定通りといいますか、早速全国のドコモショップにahamoに関する問い合わせが殺到したそうです。
ahamoプランは、実店舗やコールセンターを利用しないことで、サービス料金を下げます。
2-1. サブブランド(格安SIM)
この仕組みは、いわゆる「格安SIM」、あるいはサブブランドと同じです。
例えば、ソフトバンクならYモバイル、auならUQモバイルが「サブブランド」と言われています。
大手事業者から携帯電話通信網を借りて運営する通信事業者のことを、「MVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)」といいます。
自分の携帯電話通信網を持たないので、「仮想」というわけです。
ただ、又貸しするだけでは意味がないので、通常はサポートサービスを減らすことで料金を下げて、違いを出しています。これが「格安SIM」です。
MVNO=格安SIMを提供している事業者
と考えてよいですね。
MVNOが大手事業者のグループ会社の場合は、「サブブランド」という呼び方をします。
3. 一応ドコモな部分(電話番号転出が不要)
ただし、サブブランドにはない、ahamoならではの特徴もあります。
それは、切替え手続きの手軽さです。
通常、格安SIMの契約をするには、切替え手続きが大変です。
それまでの携帯電話の解約手続きや電話番号の転出(MNP:マイナンバー ポータビリティ)などの手続きが必要になります。
しかし、今回のプランだと、契約会社はドコモのままです。
こういう手続きが簡略化されるのは嬉しいですね。
ウェブで先行エントリーをしていますので、気になる方はご覧ください。
4. 自分のことは自分でする
ドコモによると「店舗サービスを利用しない若年層を想定したプラン」と書かれています。
もちろん、自分でウェブサービスから登録すれば、誰でもahamoを利用できます。
ahamoは、デジタルネイティブ世代に寄り添い、一緒に成長していくことをコンセプトに、ニューノーマル時代のスタンダードとなる料金プラン
新料金プラン「ahamo(アハモ)」を発表<2020年12月3日>(NTTドコモ)
ふーん、わたしはショップに相談できる方が安心ね。
実はこれまで通りショップを利用していく人にも、全く影響がないわけではありません。
それは、「セルフ化」の流れです。
これまで、ドコモに限らず、幅広い年代層が携帯ショップやコールセンターを利用し、支えてきました。しかし、格安SIM(※)の普及や今回のahamoによって、ここから若い世代が抜けていってしまうことになります。
そうなると近い将来考えられるのが、利用料金が上がる、あるいは携帯ショップを維持できなくなる、ということです。
すでに「身近な携帯ショップがなくなって、遠くまで手続きに行くようになった」という声を聞くことがあります。
自分で理解して操作することはとっても大事
最後までお読みいただいて、ありがとうございました。
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