- 自分のサイトに、Googleの新しい「インテント広告」が表示されていたので試してみました。
- しかし、関連性や有益性に欠けると感じたため、オフにしました。
- 一つのキーワード検索なので検索結果が大雑把で、ちゃんとした関連情報になっていないからです。
- また、広告を記事中のキーワードに紐付けて表示する手法は、煩わしいだけでなくステルスマーケティングのような懸念もあります。
有益な情報がスムーズに知ることができる検索広告なら利用者としても歓迎なのですが、今のところ その精度が足りない気がします。
1. 自分のサイトの下部に青いタグ印のボタンが
自分のサイトを確認していたところ、見慣れない青いタグ印のボタンが表示されているのを発見しました。
そのボタンを押してみると、Googleの検索結果が表示されました。
1-1. 記事内にも類似の広告
同様の検索広告は記事の中にも存在していました。
いくつかの文字には虫眼鏡マークと青い点線が付けられており、タップするとGoogleの検索結果が表示される仕組みになっています。
1-2. インテント重視のフォーマット
これはGoogleの自動広告の機能の一つである「インテント広告」というもの。
最近追加された機能で、試しに「オン」にしていたのでした。
詳細オプションに 2種類があります。
- 広告インテントのリンクをページの既存のテキストに挿入できるようにする
- 広告インテントのアンカーをページに配置できるようにする
2. インテント広告の使用感
どのようなものか試しに表示してみたインテント広告ですが、
現時点では「スムーズに関連検索ができて便利!」とは思いませんでした。
というのも、検索結果の最上部に表示されるスポンサー広告があって、すぐには関連した記事を見られないからです。
そのため、一旦オフにすることにしました。
2-1. キーワードを広告に使う仕組みの紛らわしさ
文章中の広告に使えそうなキーワードを自動的に広告リンクにする仕組みは、他の広告ネットワークでも存在することを知っていました。
確かに、「広告っぽくない」ので、広告リンクをクリックする人は増えそうです。
しかし、「広告っぽくない広告」には、「ステマ」のような問題があります。
記事本文のリンク先に広告が紛れると、本来の記事のリンクも押したくなくなってしまいます。
それでは、情報伝達ツールとしてのHTMLの良さが損なわれてしまいます。
広告と記事は、領域を分けて掲載するほうが良いと思います。
またサイト内の情報が勝手に書き換えられることには抵抗がありました。
広告コードを入れている時点で、ある程度の書き換えを許容しているとも言えますが、許容できる限度はありますよね。
2-2. インテント広告のキーワードでは検索意図が曖昧
そんな中、今回のGoogle AdSenseの文中のインテント広告は、(わざわざ)虫眼鏡マークが付けてサイト内のリンクと区別がつきやすくしていることは評価できます。
しかし、情報伝達としてのリンクの価値を考えると、読む人が期待する関連情報にアクセスできるかが重要です。
今回の検索結果を見てみると、あまり関連性がなく有益性は少ないと感じました。
これは、一つのキーワードでは検索意図が伝わりにくいためだと思います。
「スマートフォン」という大雑把な検索では、出てくる結果にどんな意味があるのでしょうか。
最近のGoogle検索では、知りたい情報を得るためには複数キーワードを入力して「検索意図」を伝える必要があります。
せっかくなら、記事内容の文脈込みで検索すれば有益だとは思いますが、そこまでパーソナライズされた検索結果ではありませんでした。
3. 新しい広告の是非と広告の本来の目的
Googleが新しい広告フォーマットを考案すること自体は良いことです。
しかし、それがユーザーにとって本当に便利なのかを考えることが重要だと思います。
広告の本来の目的は、埋もれている便利なサービスを世に知らしめることであり、ただ商品を押し付ければよいというものでもありません。
ましてや詐欺まがい商品を広めることではないはずです。
どんなに広告を増やしても、ユーザーの興味を引くものでなければ、単に鬱陶しいだけです。
不要な広告を押し付けて広告主から一時の収入を得ても、利用者にとっても広告主にとっても不利益になってしまうと思います。
ネット広告というエコシステム自体が、危機に瀕しているような気がするよね。