- 最近は、検索結果に「複製サイト」が出て来ることが少なくありません。
- 複製サイトが無断でコピーした情報は、元のサイトに比べると劣化しています。
- しかも、広告が執拗に表示されるなど、情報を得たい人にとっては「邪魔」になります。
- 不適切な検索結果については、検索エンジンに「フィードバック」することができます。
検索結果の改善に役立つといいね。
1. 検索結果に複製サイトが出てきた
先日、Googleで「LINEのLetter Sealing」について検索していたら1、「複製サイト」が出てきました。
タイトルに「LINE Engineers’ Blog」とあるのに、全く別のドメイン(engineers1600.rssing.com
)なのです。
しかも、検索結果の一番上です。
1-1. 公式サイトと複製サイトの比較
複製サイトの特徴は、文字データだけが不自然にずらずらと並んでいること。
改めて、公式サイトを検索し直して比較してみました。
記事のタイトルで検索し直すと、ちゃんと公式サイトが出てきました。
比べてみると、丸ごとコピーされていることがわかります。
しかも、この複製サイトを閲覧していると、執拗にネット広告が表示されました。
1-2. 複製によって情報が劣化する
「見出し」なども区別なく丸ごとコピーしていて読みにくいね。
複製サイトでは、情報の見やすさや理解のしやすさが損なわれがちです。
元のサイトの情報を無断でコピーする際に、レイアウト(文章の配置や見出しの階層など)や画像をそのまま再現しないことが多いからです。
例えば、元のサイトではわかりやすく段落分けされていた文章が、複製サイトでは一続きの長い文章になっていたり、説明に必要な画像が省略されていたりします。
2. 「rssing.com」とは?
どうも、このように文章構造やレイアウトが省略されていた理由は、「RSSフィード」を元に情報を得ていたからのようです。
今回の複製サイトは、「engineers1600.rssing.com」というドメイン。
「rssing.com」のサブドメインです。
この「rssing.com」は、「RSSの内容を転載するサイト」。
「サイトにRSSフィードを登録すると、永続的なスナップショットを提供する」としています。
RSSing.com は、(…)RSS フィードの永続的なスナップショットを提供し、これまでにフィードに表示されたすべての記事を元の時系列で保持し、訪問者が閲覧でき、検索エンジン用に最適化された形式で利用できます。(…)
「登録ページ」にアクセスして、RSS フィードをサイトに登録できます。
https://www.rssing.com/about.phpRSSing.com makes RSS feeds useful beyond their traditional use-model. We provide perpetual snapshots of your RSS feed keeping all articles that ever appeared in your feed and in their original chronological order available in a format that is both browsable by visitors and optimized for search engines. This format provides visitors with a rich impression of your content and its development over time, while providing multiple points of entry back to your site. Keeping all articles that ever appeared in your feed also solves the “orphan article” problem: old articles on your site that no longer have a prominent link and are long forgotten by search engines. In addition, our “Live Browser” provides a guided visit of your site allowing visitors to browse your content either in the order initially appearing in your RSS feed or through navigation assets available on your own page.
You may register your RSS feed on our site by visiting our register page.
サイト運営者が拒否したい場合は、削除依頼を出せるようです2。
3. 不適切な検索結果をフィードバックする
不適切な検索結果については、検索エンジンに「フィードバック」できます。
検索結果の右にある「︙」をクリックすると、検索結果についての情報を確認できます。
検索画面のスクリーンショットを添付して、フィードバックの内容を入力します。
もちろん、レポートによって必ず検索結果が変わるものではありません。
ただ、判断材料の一つにはなると思われます。
4. 複製サイトには広告が多くなりがち
どうして同じ内容のサイト複製するの?
元サイトの情報を無断でコピーする目的の1つに、広告を表示するためということが考えられます。
参照される情報を複製すれば、手っ取り早く検索結果に表示され、訪問者を集めることができるからです。
複製サイトでよく見られるネット広告には、以下のような種類があります。
- バナー広告:
サイトのページ上に表示される広告。 - ポップアップ広告:
サイトを閲覧中に、別ウィンドウでサイトの上に重なって表示される広告。
とくにポップアップ広告は、閉じるボタンが小さかったり、広告が頻繁に表示されたりすることがあります。
本来の情報とは無関係に表示されるため、閲覧の妨げになることがあるのです。
また、広告のリンク先が不適切なサイトになっているケースもあり、注意が必要です。
4-1. 引用の範囲を超える複製の問題
複製サイトは、国内法では「引用」の範囲を超えていると考えられます。
「引用」とは、他人の文章や論旨を自分の文章の中で紹介したり、自分の主張を裏付けるために使用したりすることです。
引用する際は、以下の条件を満たす必要があります。
- 引用部分とそれ以外の部分が明確に区別されていること
- 引用した情報の出所(著作者名、書名、URLなど)を明示すること
- 引用の目的や必要性が認められること
- 引用する分量が、引用の目的に照らして必要最小限であること
ただし、外国の法律が適用される場合もあるので、一律に「違法」と言えるかというと難しい点もあります。
(補足)
- [LINE] レターシーリングはどんなセキュリティなの?(共通鍵交換と暗号化) – スマホ教室ちいラボ
- RSSING.COM 削除方法<解決>|関野意匠室+絡繰堂 SekinoDesign+AutomataStudio BLOG