- Windows 11の最新アップデート「KB5053598」でインストール失敗やブルースクリーンなど様々な問題が発生しています。
- 主に企業向けのセキュリティ監視ツール(Citrix SRA)と競合して、アップデートが失敗するケースがあるようです。
- 「復元ポイント」の設定が有効になっているか確認して、問題が発生した場合にはロールバックできるように、重要なデータのバックアップを取っておくことをおすすめします。
![[Windows 11] アップデートの失敗でブルースクリーンの多発トラブルがある(2025年3月:KB5053598とCitrix SRA v2411)](https://chiilabo.com/wp-content/uploads/2021/08/sakurotu-ga-ru2.jpg.webp)
約半年前にも、CrowdStrikeで似たようなことがあったよね(2024年7月)。
1. Windows Updateが途中で止まる?
Microsoftが最近 配信したWindows 11 24H2の更新プログラム「KB5053598(2025年3 月11日)」をインストールしようとすると、途中で止まってしまう問題が報告されています1。
進行状況が6%、20%、38%で止まってしまったり、ほぼ完了した98%や99%の段階でエラーになる場合もあります。
また、画面に「0x800f0993
」や「0x800F081F
」などのエラーコードが表示されることもあります。
1-1. 起動エラーになることも
さらに心配なのは、アップデートが無事に終わった後にパソコンが起動できなくなることです。
パソコンの画面が突然青くなる「ブルースクリーン」と呼ばれる状態になったり、パソコンが起動しなくなったりする報告があります。
また、離れた場所からパソコンを操作する「リモートデスクトップ」機能が数分後に勝手に切れてしまう問題なども起きています。
1-2. セッションを監視する機能と競合している?(Citrix SRA v2411)
とくに「Citrix SRA v2411」というセキュリティ目的でユーザーセッションの記録・監視を行うためのツール(SRA:セッション レコーディング エージェント)で、アップデートが完了しないトラブルが発生しているようです2。
Citrixは、アメリカのソフトウェア企業で、主にデスクトップ仮想化、ネットワークデリバリー、クラウドコンピューティング技術を提供しています。

そのほかの企業向けの監視ツールでも同様の問題があるかもしれません。
2. 重要なセキュリティアップデートだが様子見
今回のアップデートには「CVE-2025-24983
」という重要なセキュリティ上の「脆弱性」をふさぐ修正が含まれています。
本来なら、このアップデートは必ず適用したほうがよいものなのですが、現在の状況では慎重に判断する必要があります。

ただし、そうするとセキュリティの穴がふさがれないままになる点に注意が必要です。
3. 事前に復元ポイントを確認しておく
使用環境によっては、すぐに Windows Update が必要な場合もあります。
そういうときは、事前にパソコンの大切なデータをバックアップしておくことをおすすめします。
- もし、トラブルが発生した場合、一番簡単な対策は、「KB5053598」というアップデートをWindows Updateの設定から削除することです。
- 回復オプションからWindows Updateをアンインストールできます。
- とくにWindowsの「復元ポイント」機能が有効なら、問題が起きても元の状態に戻すことが比較的容易にできます。

過去の例から考えると、Microsoftは数週間以内に修正版を出してくれる可能性が高いです。
2023年にも似たような問題があり、約2週間後に直されました。
今回も同じようになるかもしれないので、しばらくアップデートを待つのも良い選択かもしれません。




(補足)
- Problem med ny uppdatering för Windows 11 – PCforAlla
- 特定の Citrix コンポーネントがインストールされているデバイスは、2025 年 1 月の Windows セキュリティ更新プログラムのインストールを完了できない場合があります。 – 2025 年 3 月 11 日 — KB5053598 (OS ビルド 26100.3476) – Microsoft サポート