- Windows 11には、生成AI機能「Copilot」が追加されました。
- さらに、次期「Windows 12」では、基本システムとAI機能がより一体化した設計になることが予想されています1。
- このような流れは、2022年末ごろからの ChatGPT、生成AIブームに沿うものですが、OSのシステム要件が引き上げられて、従来のパソコンからアップグレードできなくなる可能性が考えられます(涙)。
年賀状のときぐらいしかパソコンを開かないんだけど、これから買い替える必要なんてあるのかなー。
常に時代についていくのも大変。
古いパソコンをインターネットにつながず、文書を印刷するだけに使い続けるのもありですね。
それじゃ「ワープロ」だね。
YouTube動画でも話しています。
1. Windows Vista、Windows 8の歴史
Windows 12は、AI搭載でだいぶ変わるのかな……
- 歴史を振り返ると、これまでも Windows は流行りの技術を Windowsに一体化させようと、たびたび試みてきました。
- 記憶に新しいのは、Windows Vista(2006年)、Windows 8(2011年)です。
もう、20年近く前じゃない……。
まだ根に持っているの?
勝手に追加した機能を、こっちが慣れたころに廃止して…(涙)
- Windows Vistaでは、GPUを駆使した半透明や3Dなどの「視覚効果」を追加しました2。
Windows 8では、スマホ・タブレットに近いデザインに刷新しました3。 - どちらの OS も要求する性能が高かった点4や急激なデザイン変更5が不評で、その次のOS(Windows 7やWindows 10)でよりオーソドックスな形に軌道修正されています。
1-1. イノベーションのデコボコ道
Windowsって、なんかフラフラしているよね。
とはいえ、販売当時は受け入れられなかった設計が「無駄」だったわけではありません。
GPUによる処理が一般的になったおかげでブラウザでYouTube動画をスムーズに再生できるようになりました。
スマホのようなアプリごとに環境を隔離する仕組みを取り入れたことでセキュリティが強化されました。
このように時間が経って、土台として活かされている点も多くあります。
パソコンの技術革新は、常にこれまでの人類が到達していないデコボコ道を進んでいるわけです。
Microsoft や Windowsは、パソコンの「牽引役」。
大きく打ち上げて、後で「こなれた技術」だけを残す戦略なのかもしれません。
確かに、ほかのソフトメーカーだと、ソフトウェア側から必要な機能をハードウェアとしてつけさせるような「政治力」はなかなかありません。
ただし、その分 Windowsの「新機能」にマジメに付き合うと振り回されます。
適度にやり過ごす知恵が必要です。
2. NPUを普及させるには?
- Windows 12については、Intel が CPUにNPU(機械学習用プロセッサ)を追加して準備しているように1、AI処理を前提にする設計になることが予想されます。
- そうなると、NPUに対応していないパソコンでは、処理が重くなることも考えられます。
GPUを前提とした Windows Vista のときと同じです。 - これは、長期的にはNPUが(現在のGPUのように)普及していく「きっかけ」になると思いますが、短期的には「性能の低いパソコンの切り捨て」になりそうです。
最近だと、HDDからSSDへの換装が事実上必須になったり6、セキュリティのためにTPM2.0チップ搭載が必須になったりなどもありましたね。
Windows 10 から 11 へのアップグレードでもシステム要件の引き上げが大きかったのに、また なんだね。
3. これ以上 高性能のパソコンって必要?
パソコンの使い方は、常に変化・拡大してきました。
もともとは、オフィスでの帳票管理や文書作成(まさに Microsoft Office)の主要な用途でした。
(あと、ゲームなどのホビー目的もありました)。
パソコンによるインターネット閲覧が一般的になると、「一家に一台」と普及していきました。
しかし、スマートフォンが普及すると、反対にインターネット閲覧だけならパソコンは不要になりました。
また、仕事目的に回帰しています。
ただし、仕事でのパソコンの使い方も印刷からデジタル化・テレワークなど変化しています。
多くの仕事では処理の中心は「クラウド」になり、パソコン上は「軽い作業」で十分。
そうなると、これ以上の処理性能は必要ありません。
今は高性能パソコンが必要になるのは、動画編集やデータ分析・ゲームなどの一部の用途に限られています。
今まで通り「帳票作成・印刷機」として使いたいだけの人からすると、「ごちゃごちゃ不要な機能をつけて、新品を売りつけられている」と感じると思います。
4. AIの計算コスト
そのような時代の変化に合わせて、パソコンが活路を見出そうとしているのが「AI」なのかもしれません。
AI処理には、膨大な計算処理が必要です。
今は、すべてクラウド上で処理していますが、大規模の計算機を維持するのもコストと電力がかかっています。
OpenAIのCEOサム・アルトマン氏は、(…)AIのエネルギー需要が今まで考えられていたよりもはるかに大きいと指摘。AIは多くのエネルギーを必要とするが、これが炭素を燃やすエネルギー源以外の技術への投資を促進すると述べ、核融合技術の可能性について肯定的に語った。
サム・アルトマン、AIの未来には「エネルギー革命」が必要とダボスで主張。核融合の可能性を肯定 | Ledge.ai
AI利用がさらに活発になると、一部の処理を端末側でする仕組み、「クラウド・ローカル」のハイブリッド処理が求められるようになるのです。
つまり、パソコンは「AI処理機」としての道を模索しているのだと思います。
将棋の棋士がAI研究のために高性能のパソコンを買うくらいだし、「AI用途」なら動画編集などよりも幅広い分野にアピールできるのかもね。
でも、これまで通りの使い方なら「オーバースペック」だね。
パソコンを使い続けるなら、AI技術をしっかり活用しないと「宝の持ち腐れ」かもしれませんね。
(補足)
- AI搭載のWindows 12、Intelが示唆する2024年の革新的な変化 – iPhone Mania
- 姿を見せ始めたWindows Vista(2) | 日経クロステック(xTECH)
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