- 「USBメモリ型SSD」は、「小型化した外付けSSD」です。
- もともと内蔵用ディスクが進化したものなので、大容量です。
- ただし、USBメモリと比べて構造が複雑なので、対応しない機器があったり、発熱量が多かったり、と注意が必要です。
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YouTube動画でも話しています。
1. USBメモリとUSBメモリ型SSD
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家電量販店のワゴンセールで、500GBの大容量の「USBメモリ」が売っていたんだけど、何が違うの?
これは、「USBメモリ型SSD」ですね。よく似ていますが、ちょっと違いがあります。
現在(2022年2月時点)、USBメモリは 8GB〜64GBが主流です。
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USBメモリが 32GBで 680円1。
いつの間にか、だいぶ安くなったね。
一方、USBメモリ型SSDは、見た目は似ていますが、500GB〜2TBなど桁違いの容量があります。
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USB SSDの方は、1TBで14,600円2。
普通の外付けSSDと同じくらいですね。
- 「USBメモリ」は、フロッピーディスクやCD-ROMなどの「携帯用メディア」が進化したものです。
- それに対して、「USBメモリ型SSD」は、ハードディスクが小型化を重ねて進化したものです。
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つまり、もともとの主な用途が違います。
1-1. リムーバブルディスクとローカルディスク
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でも、用途なんて、使う人次第じゃないの?
小さいならデータを持ち運ぶのにも使えるよね。
確かにそうなのですが、
OS(基本システム)は少し違って認識するので、少し注意が必要です。
- USBメモリ は、異なるパソコンの間でファイルをやり取りするように想定されています。
そこで、Windows上では「リムーバブルディスク」として認識されます。 - 一方の USBメモリ型SSD は、パソコンの容量を増やすように想定されています。
あまり頻繁に取り外さない使い方が主流で、Windowsでは 内蔵HDDと同じ「ローカルディスク」として認識されます。
この違いは単に名前だけでなく、機能にも差があります。
例えば、ソフトやシステムのインストール先として利用できるか、内部パーティションを区切れるか、などが違います。
2. フラッシュメモリとSSD
USBメモリもUSBメモリ型SSDも、「NAND型フラッシュメモリ」にデータを保存している点は共通です。
しかし、中身を見てみると、構造や転送方式に違いがあります。
- 「USBメモリ」は、NANDフラッシュをUSBで読み書きできるプロトコルに直接変換する構造が一般的です。
- 一方の「USBメモリ型SSD」は、内蔵用SSD(SATA接続やNVMe接続)を 変換コントローラを介してUSBに変換してつなぐ構造になっています。
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そのため、USBメモリ型SSDは、小型化されているものの、それでもUSBメモリにくらべて若干大きくなります。また、データアクセスでけっこう発熱する点には注意が必要です。
2-1. SSDとは?
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いまさらだけど SSDって何なの?
- 「SSD(Solid State Drive)」は、NAND型フラッシュメモリを使った記録装置です。
- 磁性体ディスクを使ったHDDよりも高速に読み書きできます。
- パソコンの内蔵ストレージとして利用できるように、HDD と同じ接続規格になっています。
外付けSSDの場合は、内蔵用SSDをUSB接続できるように機械内部で変換しているわけです。
3. USBメモリにできて、USBメモリ型SSDでできないこと
パソコンでは、USBメモリもUSBメモリ型SSDも問題なく認識できます。
しかし、音楽プレーヤーなどの製品では、USBメモリ内の音楽・動画を再生できても、USBメモリ型SSDはサポートしていない可能性があります。
つまり、USBメモリ型SSDは音楽プレーヤーにつないでも、認識されないことがあるわけです。
4. 探してみると大容量のUSBメモリも
ここまでは、「USBメモリ型SSDは大容量」という話をしてきましたが、「USBメモリ」でも、大容量で超小型のものが出てきています。
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USB SSDではなく、USB Flash Driveの製品として、販売されています。
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1TBで13,790円って、やっぱりだいぶ高いね3。
4-1. 中には容量偽装の場合もあるので注意
ところで、大容量のUSBメモリなのにあまりに安価なものには、注意が必要です。
というのも「容量偽装」の製品も出回っているからです(※)。
容量偽装されたUSBメモリは、例えば、パソコン画面上では 1TB と表示されても、実際には 8GB しかない、といったケースがあります。
メモリの内部情報を改ざんしているのです。
保存容量を偽装されている場合、物理的な容量を超えて書き込みをすると「エラー」になって使いものになりません。
製品の口コミに「書き込みエラーが多い」という場合には、このような不良品が混ざって流通している可能性があります。
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