スマートフォンでアプリを終了するには、アプリ履歴を表示して、閉じます。
アプリの調子が悪いときは、終了することで「仕切り直し」できます。
正しいアプリの終了の仕方

とりあえず、ホームボタンを押せばいいんじゃないの?
スマートフォンのアプリを終了するのに「正しい」も「間違っている」もなさそうですが、それでも「正しい終了の仕方」というものがあります。

・画面下端から上にスワイプ
・ホームボタンの2度押し
iPhoneでは、画面下端から上に指をなぞる操作です。
ホームボタンがついている iPhone では、ホームボタンの2度押しでアプリ履歴が表示されます。
アプリ履歴を表示すると起動中のアプリがわかる
アプリ履歴を表示すると、起動中のアプリが最近使った順に並んでいます。
つまり、ここに並んでいるアプリは「実行中」です。
ホームボタンを押してアプリを切り替えても、そのアプリは終了されません。
次に使うときのために、画面情報を保持している「中断あるいは待機状態」といえます。
ですので、もう一度そのアプリに切り替えると「続き」から表示されます。
例えば、LINEをタッチすると、最近やりとりした相手とのトークがすぐに表示されます。
ホームボタンを押しても、アプリは終了しない
では、これを知らないことで、どんな実害があるかというと……
これといって、問題はないんですよね。
それはスマートフォンが賢いからなんです。
アプリを終了しないとメモリが足りなくなる?
「正しいアプリの終了」というのは、「いったんメモリからクリアする(消す)」ということです。
これで、メモリは空いて、ほかのアプリに使えます。

「メモリ」ってなんなの?
なんとなく記憶に関係することはわかるんだけど……
意外ときちんと理解していないのが、「メモリ」。
そこで、ちょっとスマートフォンの製品紹介を見てください。
例えば、これは「Google Pixel 4a」というスマートフォンです。

中でも、「メモリとストレージ」に注目です。
この例だと、メモリが6GB、ストレージが128GB と書かれています。
技術仕様のことをよく「スペック(specs, technical specification)」といいますね。性能表のことです。
メモリとストレージは何が違うの?
スマートフォンには記憶用のパーツが2種類あります。
アプリのデータは、普段はストレージに保存されています。
必要になったときにはそれをメモリに引っ張り出してきて、操作するのです。
・ストレージは書庫、
・メモリは机、
ということになります。

ただ、スマートフォンのメモリの容量はかなり大きいので、同時にいくつかのアプリの情報を保持することができます。
毎回毎回、机(メモリ)をサラにして、書庫(ストレージ)から持ってくるのも大変ですよね。
そこで、ホームボタンを押した時にも、アプリのデータはメモリに残しておきます。
すると、次にそのアプリを使うときに、すぐにさっきの続きから操作できます。
メモリがいっぱいになっても(そんなに)問題はない
それでは、アプリを終了しないで、メモリがいっぱいになってしまうとどうなるのでしょう。
理屈の上では基本的にはメモリに空きがないと、他のアプリが起動できなくなります。
しかし、ご安心を。
スマートフォンはメモリの空きが少なくなると、自動的にメモリの中の古いアプリをクリアしていきます。
ですので、使う人がいちいち「アプリを終了」しなくても、うまくいくようになっています。

これが、知らなくても実害がない理由です。

あー、たしかにLINEアプリを押した時に、
はじめにロゴが表示されるときと、
すぐにメッセージが表示されるときがあるね。
だけど知っておくといいコトもある

それなら、どういう時に「アプリの終了」が役立つの?
アプリを終了するとよい状況は、主に2つあります。
調子の悪いアプリをリセットできる
一つは、アプリの調子が悪い時です。
アプリを終了すると、いったん「御破算」にできるので、アプリが1からスタートします。
調子が悪いときも、これでリセットされることがあります。
電力・通信量を使っているアプリを止められる
もう1つは、電力をよく消費するアプリを止めたい場合です。
たまに「急にスマートフォンが熱くなった」ということがありますが、こういうときは、なにか待機中のアプリが電力を消耗していることが原因の場合があります。
その場合は、ちゃんと終了することで、正常に戻ります。

アプリによっては待機状態でも動作し続けて、電力や通信量を消費するんですね。
たまには正しくアプリを終了しよう

「アプリの終了」は知らなくても、なんとかなりますが、知ってみると奥が深いものですね。
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