出先のビジネスホテルや施設の Wi-Fi に繋いでインターネットをしても、何か情報を抜きとられるとか、盗み見されるとか、ウイルスを送りこまれるとかの心配ないのでしょうか?
ホテルなど施設のWi-Fi は、フリー Wi-Fi ほどの心配ないと思います。
ただし、インターネット通信が盗み見られるリスクは十分考えられます。
また、ルーターのDNSが改竄されていると、偽サイトに誘導されるリスクもあります。
調べものや動画などなら問題ないと思いますが、ネット通販や銀行、あるいは仕事のデータなどはやめておいた方がよいかもしれません。
誰が使っているか、きちんと管理されているか、わからないリスクがあります。
安全だけを考えるなら、モバイル回線や自前のモバイルWi-Fi を利用した方が安全ではあります。
1. スマートフォンの基本的なセキュリティ
まず、スマートフォンのセキュリティが守ってくれることを確認しておきましょう。
「ウイルスが送り込まれる」、
スマホ内に「不正なアプリ(マルウェア)」を入れることは、本人が許可しないかぎりできません。
「情報を抜き取られる」、
スマホ内に保存された個人情報(電話番号やクレジットカード情報、写真など)を取ることもできないと思います。
スマートフォン内のデータは、アプリごとに隔離されている仕組みになっています。
自分が「許可」しないかぎり、中の情報を抜き取ることは困難だからです。
システムのアップデートをしていれば、実用上は安全と考えてよいと思います。
家の防犯でたとえれば、部屋ごとに鍵がついているようなものです。
たとえ、窓から入られても他の部屋にはいけません。
2. 通信中の情報には傍受のリスク
一番考えられるリスクは、
「通信中の情報を盗み見られる」ことです。
通信傍受のリスクは、インターネットの宿命です。
情報伝達にほかのコンピュータの力を借りているからです。
もし、施設の Wi-Fi に「パスワード保護」がなければ、周囲の機器に「ダダ漏れ」です。
また、パスワード保護があっても、Wi-Fi 機器自体が悪意のある細工がされている可能性もあります。
そのような心配には、「VPN」という通信暗号化のセキュリティアプリ(サービス)を利用するのが対策になります。途中の通信を全て暗号化して、外部から分からなくすることができるからです。
ただ、だいたい費用が月300円から~1000円ぐらいはかかると思います。
3. 偽サイトに誘導されるリスク(DNSチェンジャー)
もう1つのリスクは、偽サイトに誘導されるリスクです。
もし、Wi-Fi 機器自体に悪意のある細工がされていると、特定のURLを偽サイトに誘導することが可能になってしまいます。
施設のルーターが不正アクセスによって、DNSが改竄されてしまっていると、正しいURLでも偽サイトに誘導されてしまうのです(DNSチェンジャー)。
例えば、有名なネット通販サイトやネット銀行などのログインページにアクセスしようとして、偽サイトに誘導されてしまうと、パスワード漏洩の心配があります。
セキュリティに詳しくなさそう(?)な施設だと、ルーターも初期設定のままだったりするので、ちょっと心配だね。
この対策としては、ルーターのDNSではなく、「パブリックDNS」を利用してサイトにアクセスする方法があります。
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