Apple IDは変更できるとのことですが、メールアドレスが@icloud.comの場合は変更できないのでしょうか?
@より前の部分だけでも変更できたりしませんか?
結論から言うと、
- Apple ID に登録したメールアドレスを別のアドレス変更できますが、
- アカウントに紐づいた iCloudメールのアドレスは変更できません。
- ただし、新しく iCloudメールアドレスを作ることはできます。
Apple IDに登録しているメールアドレスと、iCloudメールのアドレスの関係について整理してみましょう。
YouTube動画でも説明しています。
1. Apple ID の登録メールアドレスを変更する
「Apple ID に関連付けているメールアドレス」を変更することはできます。
それには、
- appleid.apple.com でサインインします。
- 「サインインとセキュリティ」から「Apple ID」を選択します。
- Apple ID として使いたいメールアドレスを入力します。
Apple IDの管理ページ(appleid.apple.com )は、ブラウザからアクセスします。
当たり前ですが「新規Apple ID」には、自分の持っているメールアドレスを入力してください。
新しい iCloudメールのアドレスを作れるわけではありません。
IDの変更は重要なので、2つの本人確認があります。
- ログインパスワードの再入力
- 新しいメールアドレスでの確認コード入力
iCloudメールから新しいメールアドレスに変更した場合は、両方のメールアドレスがともに保持されます。
「設定」で「Apple ID」の「連絡先」を確認すると、変更後のメールアドレスが「Apple ID」になっていますが、元の iCloudメール も併記されています。
iCloudメールのほうでもサインインできるか試すと、大丈夫でした。
ただし、うまく変更できない場合もあります。
元のメールアドレスに戻せなくなる可能性が高いので要注意です。
試しに変更してみたら、元に戻せなくなったよ。
あんまりむやみに ID を変更すると、「乗っ取られた」みたいに不正検知システムにひっかかることもあります。
1-1. 「Error Description not available」
切り替え直後のメールアドレスには戻せないようです。
10分ほど後で改めて変更したらできました。
Error Description not available
1-2. 「このメールアドレスは現在 Apple IDとして使用できません」
30日以内に作成された @icloud.comのメールアドレスには変更できません1。
このメールアドレスは現在 Apple IDとして使用できません。
iCloudメールで取得した Apple ID に別のメールを紐づけた場合に戻せませんでした。
どうも「いま icloud.comのメールアドレスを作成した」扱いになっているようです(2023日7月25日時点)。
1-3. 【追記】 iCloudメールに戻した(2023年9月6日)
ふと思い立って、Apple IDをiCloudメールに戻してみました。
前回の変更から、約1ヶ月半経過しています。
Apple IDを元の icloud.comのメールアドレスに無事 戻せました。
1-4. 「ご利用のアカウントですでに登録されている@icloud.comアドレスのみ追加できます」
別のAppleアカウントで取得した iCloudメールは設定できません。
ご利用のアカウントですでに登録されている@icloud.comアドレスのみ追加できます。
1-5. 「このメールアドレスは利用できません。」
すでに別の Apple ID に紐づけられているメールアドレス はダメです2。
このメールアドレスは利用できません。他のアドレスを指定してください。
2. そもそも「Apple ID」はアカウント?メールアドレス?
あれ?
Apple IDのログイン用のメールの話ではなくて、iCloudメールを変えたいんだけど……
そもそも 「Apple ID を変える」って何を指しているの?
確かに、Apple IDの話をしていると、アカウントの話をしているのか、メールアドレスの話をしているか、よくわからないときがあります。
Appleの説明を読んでみると、「Apple IDは、Apple サービスを利用するためのアカウント」と書いてあります。
Apple ID は、App Store、Apple Music、iCloud、iMessage、FaceTime などの Apple サービスへのアクセスにお使いいただくアカウントです。
Apple ID を管理・使用する – Apple サポート
つまり、Apple IDは、Apple サービスを利用するための会員登録のことです。
2-1. Apple IDはメールアドレス?
ところが、メールアドレスのことを指して
「Apple ID」と書かれている場合もあります3。
それには理由があります。
アカウントには、IDとパスワードがありますよね。
「ID」は、個人を識別する情報のことです。
Apple IDでは、登録したメールアドレスが「ID」になります。
そう、メールアドレスは「Apple アカウントの ID」になります。
そこで、Apple IDに関連付けたメールアドレスが「Apple ID」と書かれることがあるわけです。
どちらのことを話しているか意識しないと、ややこしくなりますね。
ここでは、
会員アカウントのことを「Apple ID」もしくは「Apple アカウント」、
メールアドレスは「Apple IDに関連付けたメールアドレス」
と説明することにします。
3. Apple ID と iCloudメールの関係
Apple ID を新規登録するとき、メールアドレスの登録方法は2パターンあります。
(1)「現在のメールアドレスを使用」
(2)「無料のiCloudメールを取得」
この2つのパターンでいろいろ違うので注意が必要です。
- (1)は、ほかのウェブサービスの登録と同じです。
すでに持っているメールアドレスを利用する方法です。 - 一方で、Apple ID は基礎的なサービスで、
メールアドレスを持っていなくても登録できます。
それが(2)の方法です。
現在は(2)の「無料のiCloudメールを取得する」ほうが主流になっていると思います。
理由としては、
・自分のメールアドレスを持っていない場合 だけでなく、
・Appleサービスの連絡メールを分けたい場合 や
・フリーメールを増やしたい場合 など、があります。
Apple IDに iCloudメールを利用すると、メッセージやビデオ通話でも設定がわかりやすいので、わたしも(2)の方法を使っています。
3-1. 既存メールでApple IDに登録した場合
大事なことは、Apple IDの登録アドレスのドメインは、
・iCloud以外の場合(1)
・iCloudの場合(2)と、
があるということです。
それによって、メールアドレスの状態が違います。
- Apple IDの登録アドレスがほかのドメインのメールアドレスの場合(1)なら、別のメールアドレスに変更することができます。
- しかし、iCloudメールで登録しているの場合(2)では、Apple IDの登録アドレスは変更できません。
3-2. 後からでも iCloudメールを 1つ取得できる
- iCloudメールを取得して Apple IDの登録をした場合(2)は、
始めから iCloudメール機能が有効になっています。 - しかし、Apple IDを作成するときでなくても、iCloudメールは取得できます。
つまり、登録に既存のメールアドレスを使った場合(1)は、
後から iCloudメールを作成することができるんです。
iCloudの設定から「メール」を有効にすると、
@icloud.comアドレスのメールを新規取得できます。
後から iCloudメールを作った場合、Apple IDのサインインで入力するメールアドレスはどうなるの?
それは、もとのメールアドレスのままです。
iCloudメールを取得しても、Apple IDのサインインに使う登録メールアドレス(ID)は変わりません。
4. アカウントで一度取得した iCloudメールは変更できない
iCloudメールのアドレスは、一度取得すると Apple IDに結びついて変更できません。
1回きりで、@の前(ユーザー名)を変えることはできません。
それなら、別の Apple ID で新しい iCloudメールを作ったらどうかな?
それを Apple ID のメールアドレスに登録すればいいんじゃない?
確かに、新しく別のApple IDを作成すれば、新しいiCloudメールのアドレスを取得することができます。
しかし、このアドレスは以前から利用している Apple ID と関連付けることができません。
「ご利用のアカウントですでに登録されている@icloud.comアドレスのみ追加できます」とエラーになってしまうのです。
ほかの一般のメールアドレスと違って、iCloudメールは 自由に Apple ID と関連付けることはできません。
じゃあ、2つのアカウントを1つにまとめてしまえば、iCloudメールが 2つ持てるんじゃないかな?
Apple IDでは、別々に作成した複数のアカウントを1つに統合することもできません。
複数の Apple ID をお使いの場合、1 つにまとめることはできません。
Apple ID でサインインする – Apple サポート
そっか、残念……。
4-1. メールエイリアスで新しいiCloudメールを作ることはできる
ただし、メールアドレスを変更したい目的によっては、役に立つ機能があります。
それは「メール エイリアス」です。
iCloudメールの主要メールアドレスを設定した後は、iCloud.comで最大3つの@icloud.comメールエイリアスを作成することができます。エイリアスを設定すると、iCloud.comおよびiCloud設定で「メール」がオンになっているすべてのデバイスで、そのエイリアスからメールを送受信できます。
iCloud.comでiCloudメールのメールエイリアスを追加および管理する – Apple サポート (日本)
「メールエイリアス」は、今のメールアドレスを置き換えるわけではありません。
その代わり、3つまで別にメールアドレスを作ることができます。
いわば「サブアドレス」です。
「エイリアス(alias)」は、「別名」や「通称」という意味です。
メールエイリアスは、Appleの iCloudサイト(https://www.icloud.com/)から設定できます。
- iCloud.comの「メール」にアクセスします。
- 「メールボックス」リスト上部にある「設定」から「環境設定」を選びます。
- 「アカウント」の「エイリアスを追加」をクリックします。
- エイリアスを登録します:
- エイリアス:メールアドレス(alias@icloud.com)になる
- 氏名:送信メッセージの「差出人」に表示される
- ラベル:エイリアスの表示順序を決める
- 「追加する」をクリックし、「完了」します。
メールエイリアスが役に立つのは、新しい iCloudメールアドレスの受信箱がほしい場合です。
例えば、オンラインショッピングの登録用などで使うのが一般的です。
つまり、すでに今のメールアドレスに迷惑メールが多いので変更したい、という目的の場合には意味はないです。
こうしてみると、iCloudメールには、けっこう「できない」ことがあるんだね。
こちらもどうぞ。
(補足)
- 30 日以内に作成された @icloud.com メールアドレスに Apple ID を変更しようとすると、しばらくしてからやり直すように案内されます。 – Apple ID を変更する – Apple サポート (日本)
- 使おうとしているメールアドレスを利用できない、またはすでに使われているというメッセージが表示される場合は、自分自身または家族がそのメールアドレスを別の Apple ID として使っていないか確かめてください。家族がそのメールアドレスを使っている場合は、その家族のアカウントからそのアドレスを削除してから、使えるようになったかもう一度試してください。 – Apple ID を変更する – Apple サポート (日本)
- 例えば、Apple サポートでは「Apple ID を別のメールアドレスに変更する方法」として、Apple ID に関連付けているメールアドレスを変更する方法が記載されています。 – Apple ID を変更する – Apple サポート (日本)