- パソコン操作の「ショートカットキー」を覚えると、作業効率が大きく向上します。
- コピー(Ctrl+C)、貼り付け(Ctrl+V)、保存(Ctrl+S)など、日常的によく使う操作のショートカットキーから習得すると効果的です。
1. Windows基本のショートカットキー5選
PCの操作効率を大きく左右するのが、「ショートカットキー」の使用です。
「ショートカットキー」は、マウス操作では何段階もかかる作業を、キーボードの組み合わせ一つで実行できる便利な機能です。
ショートカット | 機能 | 使用場面・効果 |
---|---|---|
Ctrl + C | コピー | 選択したテキストやデータを一時的に保存。 1日に何度も使う最重要操作です |
Ctrl + V | 貼り付け | コピーしたデータを目的の場所に挿入。 コピーと対になる基本操作です |
Ctrl + X | 切り取り | データを移動する際に使用。 元の場所からデータを削除しながらコピーします |
Ctrl + Z | 元に戻す | 操作ミスからの復帰。 文書作成時の安全装置として重要です |
Ctrl + S | 上書き保存 | 作業内容のファイルに保存。 データ消失を防ぐため、こまめな使用が推奨されます |
1-1. コピー・貼り付け(クリップボード操作)
最も重要なのは、「コピー」・「貼り付け」の操作です。
- 「コピー」はCtrl + C、
- 「貼り付け」はCtrl + V。
Ctrlキーを押しながら「C」キーを押すことで、右クリックメニューの「コピー」を選択したのと同じになります。
選択した範囲の文章は、「クリップボード」という目には見えない一時記憶領域に「コピー」されます。
「貼り付け」(あるいは「ペースト」とも言う)は、クリップボードに記憶されている文章をカーソル位置に入力します。
文章作成やデータ入力において最も使用頻度が高い操作です。
マウスで行う場合は右クリックからメニューを選ぶ必要がありますが、ショートカットキーなら一瞬で実行できます。
「切り取り」は Ctrl + Xを使います。
「切り取り」は、「コピー」と「削除」を合わせた操作です。
主に、次に「貼り付け」をすることで、選択した文章を移動するのに使われます。
1-2. 「元に戻す」と「上書き保存」(パソコンの安全装置)
ショートカットキーは文書などの編集作業を「安全」に進めるのにも活躍します。
まず、操作ミスをした時に真価を発揮するのが、Ctrl + Zです。
このキーを押すと、一つ前の手順に「元に戻す」ことができます。
誤って文章を削除してしまった時や思わぬ場所に移動したときなど、直前の操作を取り消すことができ、PCを使う上での重要な安全装置と言えます。
ただし、文章内容に変更を加えない操作(表示している画面を上下に移動するなど)は、操作手順としてカウントされない点には注意が必要です。
次に重要なのが、作業内容を「上書き保存」する Ctrl + Sです。
Word文書やExcelファイルの編集中は、うっかり消してやり直しにならないようにこまめな保存が大切です。
ファイルは、基本的には操作手順までは記録されません。
一度編集中の内容を閉じてから、ファイルを開いた場合、「元に戻す」機能ではそれより以前の状態には戻りません。
2. 使えるショートカットキーを増やすコツ
上書き保存(Ctrl+S)やコピー(Ctrl+C)、貼り付け(Ctrl+V)、元に戻す(Ctrl+Z)などは、誰もが頻繁に使う操作です。
このような日常的に使用する機能のショートカットを覚えることで、大きな時間短縮効果が得られます。
これらの基本操作を習得したら、もう少し進んだショートカットキーにも挑戦してみましょう。
例えば、
- 大量のテキストやデータを一度に選択する Ctrl + A
長い文章全体をコピーしたい時に、マウスでドラッグして選択するより素早く正確に操作できます。 - プログラムが応答しなくなったときの Ctrl + Alt + Del
なども、重要な操作です。
ただし、全てのショートカットを覚える必要はありません。
大切なのは、自分が頻繁に行う作業に関係するものを選んで覚えることです。
ショートカット | 機能 | 使用場面・効果 |
---|---|---|
Ctrl + A | 全選択 | 文書やデータを一括選択。 |
Ctrl + F | 検索 | 文書内の特定の文字列を探す。 長文での作業時に重宝します |
Ctrl + Alt + Del | システム制御 | プログラムが応答しなくなったときでも、タスクマネージャーを起動したり、サインアウトできます |
Alt + Tab | アプリ切替 | 起動中のアプリケーション間を素早く移動できます |
Alt + F4 | アプリ終了 | 現在使用中のアプリケーションを終了します |
Windows + D | デスクトップを表示 | 表示中のプログラムをすべてタスクトレイにしまいます。 |
Windows + E | エクスプローラー起動 | ファイル操作の基点となる重要な操作。 どの作業中でも即座にファイル操作が可能 |
Windows + R | ファイル名を指定して実行 | プログラムやコマンドの直接実行が可能(やや上級者向け) (notepad, calc, cmd, control, msconfigなど) |
Windows + V | クリップボード履歴 | 過去にコピーした内容を呼び出せます |
Windows + H | 音声入力 | マイクで入力した音声を文字入力にします |
Windows + L | 画面ロック | 離席時のセキュリティ対策として重要です |
これらのショートカットキーは、Windows PCを使う上での「必須言語」とも言えます。
最初は意識して使う必要がありますが、使っているうちに自然と指が覚えていきます。
慣れてくると、マウス操作だけの時と比べて作業時間が大幅に短縮されます。
2-1. 自分の作業スタイルに合わせて優先順位をつける
ショートカットキーは、一度に覚える必要はありません。
少しずつ使えるショートカットを増やしていけば良いのです。
PCの使い方は人それぞれ異なります。
Excelをよく使う人はExcel関連のショートカットを、ウェブブラウザをよく使う人はブラウザ関連のショートカットを優先的に覚えると良いでしょう。
ショートカットキーを使えるようになれば、PCでの作業がより快適になるはずです。
一方で、使用頻度の低い操作のショートカットキーは、覚えるのに時間がかかる割に、実際の効果が小さいものです。
これは時間の投資効率が良くありません。
2-2. 覚えなくても探せばいい
また、ショートカットキーは、必ずしも覚えておかないといけないわけではありません。
多くの操作ボタンは、マウスポインターを合わせると「Ctrl+○○」のように、ショートカットキーが表示されます。
作業中によく使うボタンにショートカットがあれば、試してみましょう。
もちろん、Alt+Tabによるウィンドウ切り替えのような、知らないと気づかないショートカットキーもあります。
そういうものは、インターネットで検索して見つけて、メモを取ったり印刷して手元に置いたりしておきます。
ショートカットキーは、アプリケーションソフトごとに用意されているものも多いので、「Excel ショートカットキー おすすめ」などのように検索すると、便利な機能を見つけられます。
2-3. 使わないショートカットキーは忘れるのも大事
ただし、あまり使わなかったショートカットキーは忘れる・捨てるのも大事。
むやみにたくさんのショートカットを使おうとすると、かえって作業に集中できないものです。
そもそも、マウス操作が生まれたのは、操作を「頭で記憶」せずとも「目で見てわかる」ようにするためです。
ショートカットキーにこだわりすぎるのは、かえってパソコンの進化に逆行しているんです。
自分の作業内容に合わせて、適度な量のショートカットキーを活用していくことが重要です。
3. 【応用】ショートカットキーは追加できる
ショートカットキーは、自分で追加できます。
例えば、Excelでは、マクロを記録し、そのマクロに特定のキーの組み合わせを割り当てて、独自のショートカットキーを作成できます。
また、カスタムショートカットを作成するためのツールもあります。
例えば、「AutoHotkey」が代表的なツール。
スクリプトを書くことで柔軟にショートカットキーを追加できます。
ちなみには、macOSでは「システム設定」からキーボードショートカットを追加できます。