Playストアにあった「ChatGPT」アプリをインストールしたら、OpenAIのアカウントが使えませんでした。
しかもクレジットカード情報による認証まで。
よく見ると別会社が公開しているアプリでした。

たくさんダウンロードされているアプリでも、開発元を確認しないとダメだね。
【追記:2023-05-26】OpenAIから公式のiPhoneアプリが公開されました。

1. 「ChatGPT」アプリをインストールしたけれど…
Playストアにあった「ChatGPT」アプリをスマホにインストールしてみました。

しかし、どうも本家ChatGPTと雰囲気が違います。
Playストアのアイコンと、ホーム画面に追加されたアイコンも違うんです。
1-1. 全画面広告がアカウント登録に見える
使い始めようとしたら、OpenAIで作成したアカウントを使うわけでもなく、新規登録のような画面(Create your free account)になりました。

しかも、クレジットカード情報による認証(Verify your account with a credit card)もあります。

なんかおかしいね。
2. 3回質問すると広告視聴が必要になった
よく見ると これ、実は広告なんです。
ChatGPTではなく、「SteamingNow」というサービスの全画面広告から、そのまま新規登録に進んでしまったようです。
正解は「閉じる」の方。
アプリでは質問に、ちゃんと AI が答えてくれました。

猫が可愛いのはどうしてですか?
人間が、猫を好きになるのは、猫が可愛いからです。猫は、人間と同じように、笑顔を見せたり、怒ったり、泣いたりするので、人間に親近感を抱かせます。また、猫は、ふわふわした毛で、とてもかわいらしいです。
ただし、無料では3回までしか質問できず、さらに質問するには動画広告を見る必要があります。

3. OpenAI の正式なアプリではなかった
やたらと広告や課金の表示が多いので、もう一度 アプリ情報を確認してみました(OpenAI の ChatGPT ではアクセスできないことはあっても、広告が表示されることはありませんでした。)。
ちゃんと確認すると、開発元がOpenAI ではなく、「Now Tech」でした…。

アプリの説明を読むと、回答生成には OpenAIの Chat GPT 3を利用しているようですが、OpenAI と正式に提携しているわけではないと明記されていました。
ChatGPT – AI Chat, AI Friend は、高度な ChatGPT テクノロジーを搭載した AI チャットボットおよびライティング アシスタントです。私たちの AI モデルは、ChatGP で使用されているのと同じ AI テクノロジーである Chat GPT 3 を使用しています。(…)
免責事項: このアプリは OpenAI gpt と正式に提携していません。
ChatGPT – AI Chat, AI Friend – Google Play のアプリ

Open AI は、Chat GPTのAPIを提供しているので、それを利用したアプリなんだね。
Microsoft BingでもChat GPTを生成エンジンに利用していると言うし。
それにしても、名前まで「Chat GPT」と同じにするのは、どうなんだろう…

ダウンロード数が多かったので、信用してしまったのですが、やっぱり開発元はしっかり確認しないといけませんね。
4. 「Now Tech」とは?
「Now Tech」のほかのアプリは、AIとは関係ないツールアプリです。
連絡先は、Google Playで確認できました。

しかし、サイトにアクセスしてみると、github上に置かれた ほぼ白紙のページ。
最低限のメールアドレスとプライバシーポリシーがあるだけでした。


う〜ん、いわゆる「普通の企業」ではなさそうだね。
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