1. 性能表(スペック)にある「ギガ」

スマホの「ギガ」とは何ですか?
今は DIGNO Gを使っていて、3年すぎました。スマホの動作が遅くて機種変更したいのですが、「かんたんスマホ2」がいいのか迷っています。
なかなかわかりにくい「スマートフォンの選び方」。
携帯ショップとは違った視点で説明します。
スマートフォンの買い替えのときには、性能表(スペック)を見ます。
すると、いろいろな「ギガ」に遭遇します。

例えば、「かんたんスマホ2」の性能表を見てみると、「ギガヘルツ」とか「ギガバイト」という表記がたくさんありますよね。
1-1. 「ギガ」は量の大きさを表す接頭辞
「ギガ」にもいろんな意味があります。

例えば、若い人で「今月はギガが足りない」などと言っていることを耳にします。
この場合は「モバイルデータの通信量」を指すことが多いです。

動画やゲームをしすぎて、通信量を使いすぎてしまった、というわけです。
しかし、スペックの「ギガ」はそれとは違います。

そもそも、「ギガ」で表すものはいっぱいあります。
ちょうど、「キロ」が「キロメートル(長さ)」だったり、「キログラム(重さ)」だったりするのと一緒です。
「キロ(K)」が1000倍を表すように、「ギガ」は10億倍を表す単位です。
「ギガ」=10億倍(「メガ」の1000倍)
2. スマートフォンの性能をみる3つのポイント

10億倍といっても、ピンときませんよね。
数字は比較してみないとわかりません。
スマートフォンの買い替えのときに、一番オススメなのが今使っているスマートフォンの性能と比較してみることです。
まずは、今使っているスマートフォンで性能にまつわる3つの数字を見てみます。

インターネットには過去に販売されたスマートフォンの性能のページも残っています。
試しに「DIGNO G」で検索すると性能表を探すことができました。
性能を見る上で、重要なポイントは3つあります。
余談ですが、保存できるデータ量のことを「ROM」と表記するのは違和感があります。
本来は「ROM」は、「Read Only Memory(読取専用メモリ)」の略なので、「CD-ROM」などように書換えできないデータ媒体を指すものだからです。
「ストレージ(保管領域)」あるいは部品名から「SSD(Solid State Drive:半導体メモリ)」とも言いますが、スマートフォンのカタログでは慣用として「ストレージ」のことを「ROM」と表記されていることが多いですね。
それでは、「かんたんスマホ2」と比べて見ましょう。

Digno Gと比べて、CPUの性能で1.4倍、RAMで1.5倍、ROMで2倍。
ここ3年だけでも、だいぶ性能が向上していることがわかります。

これなら、処理速度の問題は解決しそうですね。
と言いたいところなんですが、一つ注意点があります。
それは、2・3年後もスムーズに使えるのかどうか?という点です。
2-1. パンフレットのスマートフォンを分類する
販売されているスマートフォンは、大きく4つに分類できます。

- 高性能はわかりやすいですよね。
スマートフォン自体が速く、安定して動作するということです。
カメラの画質が良いこと、なんかも高性能です。 - 高機能はちょっと紛らわしいのですが、追加機能がどれくらい初めからあるか、という点です。
例えば、ソフトバンクの2020年のスマートフォンのラインナップを見てみると、価格帯から、このように分類できます。

3. シニア向けスマホの特徴は?
シニア向けスマホだと、通常のスマートフォンとは違って、「使いやすい」ように独自の設定が施されています。
- 大きい文字の設定になっていたり、
- アイコンが大きくなっていたり
しかし、図を見るとわかるように、その分、シニア向けスマホは、比較的近い価格帯の「中庸」のタイプに比べて、かなり性能が劣ります。

いわば、廉価版のスマートフォンに「使いやすくなる配慮」が施されたものが、シニア向けスマホです。
シニア向けスマホ = 廉価版スマホ + 使いやすい配慮
3-1. 同価格帯の「普通のスマホ」の性能は?
同じぐらい(実際には1万円ほど高くはなります)の「中庸」のスマートフォンとして、例えばシャープの「AQUOS sense4 basic」を見てみます。

CPUが「オクタコア」というのがポイントで、ほぼ2倍の性能です。
処理性能が遅いと、すぐに買い替えが必要になってしまうので、性能が良いのは大事です。
「クアッド」というのは「4対」、「オクタ」は「8対」という意味で、たくさんのCPUをひとまとめにすることで、小気味よく動作するようになっています。
4. 結局オススメはどんなスマートフォン?
オススメはその人の使い方によって違います。
その上で、今回はこれまで使っているスマートフォンがDIGNO Gでした。
Digno Gはちょうど「中庸」と「簡単」の間のスマートフォンです。
一方、かんたんスマホ2は、より「シニア向け」に特化してしまいます。

どちらかというと動作スピードよりも、省電力の設計になっていて、今後 便利なアプリを入れようと思うと、不満に感じるかもしれません。
「スマホの動作が遅い」という買い替え理由を考えると、中庸のスマホから好きなデザインで選んだ方が良いのではないかと思います。

「普通のスマホ」は、世間で使用者も多く クセも少ないので、操作で困っても わりと相談しやすいのもメリットです。
4-1. シニア向けスマホが合うのはどんな人?

逆に、今のスマートフォンが「わかりにくい・見づらい」という理由なら、シニア向けスマホが合うでしょう。
かんたんスマホ2の特徴を見て、判断してみてください。


特に入力画面が特徴的です。
「使いやすそう」と思えたら、選択肢として「あり」です。
買い替え理由が…
- 「スマホの動作が遅い」なら、「普通のスマホ」
- 「使いにくい・見づらい」なら、「シニア向けスマホ」
がオススメです。

せっかく自分で使うスマートフォンですから、自分で納得して選べるとよいですね。
参考になれば、嬉しいです。

