

友達からメールを送ってもらっても届かないことがあるんだよね。
こっちから送ったメールは、相手に届くんだけど……
携帯電話のメールを使っていると、「受信できない」というケースがあります。
相手に届いたメールは「アドレス不明」
試しにメールを送ってみましょう。
すると、「アドレス不明で配信できなかった」というメールが返ってきました。


Mail Delivery Subsystem
アドレス不明
アドレスが見つからなかったか、メールを受信できないアドレスであるため、メールは〜〜に配信されませんでした。
リモート サーバーからの応答:
550 <〜〜>: User unknown
メール相手にも、「メールアドレスが届かなかった」というメールが返ってきているそうなので、同じ現象です。
「Mail Delivery Subsystem(メール配信サブシステム)」からのメールを見ると、メールの送受信でうまくいかない原因のヒントがわかります。
「User unknow(ユーザー不明)」というエラーは、通常 メールアドレスを入力し間違えたときに返送されてきます。
他にも、送り先のメールアドレスが今は使われていないときに表示されます。
ですので、まずはメールアドレスが正しく入力されているか、確認します。
正しいメールアドレスに届かないのは?(フィルタリング設定)
しかし、今回は確認してみても、正しいメールアドレスでした。
正しいメールアドレスなのに届かない場合は、迷惑メールやなりすましメールなどとみなされている可能性があります。
受信メールを自動的に排除する設定、これを「フィルタリング」といいます。
例えば、auケータイの場合には、9つのフィルタリングがあります。


このフィルタリングのいずれかによって、送ったメールがブロックされている可能性があります。
携帯キャリア各社に迷惑メールフィルターのサービスがあります。


9種類もフィルターがありますが、4つに分類して整理しましょう。


フィルタリングが原因でメールが届かないケースはたくさんあります。


リスト管理(受信リスト・拒否リスト)
まずは、自分で受信しないメールアドレスを設定する「リスト管理」です。
迷惑メールを送ってくる相手をブロックするのが、「拒否リスト」。
反対に、知合いからのメールが「迷惑メール」に分類された場合は、「受信リスト」に入れておけば、届くようになります。
「メールのドメインをブロックしている」とは?
個々のメールアドレスを登録したり、メールのドメインを指定したりすることができます。


ドメイン?
「ドメイン」は、メールアドレスの@(アットマーク)以降の部分で、メールアドレスを管理するサーバを表しています。つまり、どの通信会社がメールアドレスを作ってくれたか、がわかります。
迷惑メールの場合は、ランダムのメールアドレスを作って送られてくることが多いです。
例えば、Amazonを詐称する迷惑メールは、「amazon@amazoncssw.xyz」というメールアドレスから届いたことがあります。
その場合、犯人は同じメールサーバを利用してくることが多いので、「@amazoncssw.xyz」からのメールを一括してブロックします。
反対に、Gmailやyahooメールなどをドメインごとブロックしてしまうと、知り合いからのメールが届かなくなることがあります。
メールサーバ自体が怪しいときは、ドメインごと拒否リストに入れる
メールサーバーで設定するか、自分のスマートフォンで設定するか
受信リスト・拒否リストは、メールサーバで設定するので、やや面倒ですが強力です。
それに対して、「アドレス帳の受信設定」は、スマートフォンの方で操作できます。


今回のように「受信できない」というケースには、あまり当てはまりませんね。
HTMLメールをブロックしている
「HTMLメール」というのは、ウェブページと同じ形式で書かれたメールです。
反対は、文章だけの「テキストメール」です。
HTMLメールは、テキストメールと違って、画像を表示したり、リンク・ボタンを配置したりできます。
「URLリンク規制」はもっと厳格な規制で、URLリンクを含むメールを弾きます。
HTMLメールをブロックするメリット・デメリット
これらの規制は、偽サイトに誘導されるのを防ぐためのものです。
ただ、HTMLメールはいろんなウェブサイトの登録確認でも利用されています。受信拒否にしてしまうと、ウェブサービスの登録ができなくなってしまいます。
「URLリンク規制」を設定すると、メールマガジンや情報提供メールの受信、あるいは一部のケータイサイトへの会員登録などができなくなる場合があります。
「HTML規制」を設定すると、メールマガジンやPCから送られてくるメールの内容にHTML形式の記述が含まれると、それらのメールが受信できない場合があります。
URLリンク/HTMLメール規制(au)
もともと、パソコンではウェブサイトを利用するためにHTMLメールの利用が広がったのに対して、携帯電話ではパケット通信料がかかるので、インターネットを利用しないことも多く、HTMLメールを受信しない設定が一般的でした。
しかし、スマートフォンになると、パソコンと同じように、いろんなウェブサイトの登録などでメールを利用します。HTMLメールの利用が一般的になっています。
「シニア向け」の設定では、「どうせウェブサービスを利用しないだろう」という考え方で、「HTMLメール」をブロックする設定になっていることがあります。
HTMLメール規制あり…「メールは友だちとのやり取りだけ」という人向け。
HTMLメール規制なし…「ウェブサービスも利用したい」という人向け。
HTMLメールの注意点は。


メール内のリンクは便利な点もあります。


「なりすましメール」がブロックされる
「なりすましメール」とは、「送信元のアドレスを偽って送られてくるメール」です。
メールアドレスには、送信元のアドレスが表示されていますが、それは送信者が自由に変更できます。


手紙でも送信者の住所は自由に書けますよね。
そうすると、送信元アドレスをAmazonやヤマト運輸など有名な会社に詐称して、送ってくるケースがあります。
しかし、そういうメールでも、どのメールサーバから送ってきたかはメールデータに記録されています。


いわば消印のようなものです。
メールに記載されている「送信元アドレス」と、メールデータに残っているアドレスが違う場合を、「なりすましメール」と認定するわけです。


手紙で言えば「住所と消印の場所が合わない」ということですね。
「なりすましメール」のしくみを、もう少し詳しく勉強するなら。




「なりすましメール規制」のデメリット
ただし、「なりすましメール規制」には、デメリットもあります。
悪意のある「なりすましメール」以外でも、メーリングリストやウェブサイトを通したやり取りの場合には、送信元のアドレスを書き換えている場合があります。
例えば、メーリングリストだと、Aさんはメーリングリストサービスにメールを送って、サービス側が登録している会員全員にメールを送り直します。
そのときは、メールの送信者は実際にはメーリングリストサービスなんですが、受信者にわかりやすいように、Aさんのメールアドレスを送信元アドレスにします。
「なりすましメール規制」では、そのようなメールもブロックされてしまいます。
「携帯電話・PHP以外のメール拒否」は、もっと厳格な規制で、パソコン関連のメールは一括で拒否する、というものです。
迷惑メール自動判定
ここまでのルールは、有効にすると全てのメールに適用される「絶対」のものでした。
ゆるくすると迷惑メールをブロックできなかったり、厳しくすると必要なメールが届かなくなったり。
それに対して「迷惑メール自動判定」は、微妙な迷惑メールのチェックをメールサーバが行います。
メールサーバはたくさんのユーザーのメールアドレスを管理しているので、よく受信拒否されていたり、HTMLメールの中身が「きな臭い」、送信元アドレスが偽装されている、などの報告が集まります。
それらの情報を総合的に勘案して、「迷惑メール」かどうかを判断してくれます。
メールサーバの自動判定なので「取り違え」もありますが、かんたんな設定で迷惑メールを排除することができます。
まとめ:スマホのメールと携帯のメールの違い
このようなメールのフィルタリングが導入されたのは、携帯メールとパソコンメールが区別して利用された時期です。
ところが、スマートフォンが普及するようになって、パソコンと携帯の区別がなくなりました。スマートフォンでは、パソコンと同じようにインターネットを利用するからです。
携帯メールと同じフィルタリング設定のままで、スマートフォンを利用していると、「なぜか、うまくメールを受信できない?」ということになってしまいます。
「HTMLメール」や「なりすましメール」の危険性を理解した上で、受信できるようにする必要があります。
メールフィルタリングの設定をもう一度確認してみてください。
スマートフォンでインターネットを利用するなら、携帯電話と同じフィルタリング設定では「厳しすぎる」かも?


受信できるようにするのが不安なら、ウェブサービスはパソコンでしか利用しない、というのもいいね。


そうなんですよね。便利さと安全性と、どっちを取ればよいのか。なかなか悩ましいです。
最後までお読みいただいて、ありがとうございます。
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