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「Read-Only」なのにストレージ?(プログラマブルROM)

追記予定の注意書き

この項目は、随時追記します。なにかのヒントになれば嬉しいです。

「Read-Only」なのにストレージ?(プログラマブルROM)

スマートフォンのスペック(性能表)で、ストレージ容量のことを「ROM:64GB」などと記載されていました。
「読み取り専用」というのはおかしいのではないでしょうか?

「ROM」という言葉は、「読み取り専用メモリ(Read Only Memory)」の略です。
基本的には、ROMカセットやCD-ROMのように最初に書き込まれたデータは、書き換えられないメディア(媒体)を指しました。
しかし、技術の進化によって ROM をユーザーが「書き込み可能(Programmable)」にしたメディアが登場しました1

  • PROM(Programmable ROM):
    一度だけプログラム可能で、書き込んだ後は変更できません
  • EPROM(Erasable Programmable ROM)
    特殊な紫外線を当てることでデータを消去し、再プログラミングできるタイプ
  • EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)
    電気的にデータを消去・書き換えができるタイプ

「EEPROM」の一種に「フラッシュROM(flash ROM)」があります。
これは、「フラッシュメモリ」ともいい、電気的にデータを消去・書き換えできるメモリで、ブロック単位でより高速な書き換えが可能なタイプです。

USBメモリやSDカード、SSD、スマートフォンのストレージで利用されているのが、このフラッシュメモリ。
したがって、スマートフォンのストレージを「ROM」と読んでも間違えとまでは言えないのです。

「Read-Only」なのにストレージ?(プログラマブルROM)

技術的な系譜としては、ROM→PROM→EPROM→EEPROM→フラッシュメモリという流れがあります。
そのため、「ROM」という表現が便宜的に残っている側面もあります。

RAMとROM

「ROM」という表記には、「揮発性メモリ(Volatile Memory)」である「RAM」と対比して、「不揮発性メモリ(Non-Volatile Memory)」という意味合いも含まれているようです。

「Read-Only」なのにストレージ?(プログラマブルROM)

「読み取り専用メモリ」の延長線上に「不揮発性メモリ」が発展したんだね。

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(補足)

  1. 不揮発性メモリ(Non-Volatile Memory); ROMは「Read-Only Memory」の頭文字を取ったもので、その名のごとく「読み出し専用メモリ」です。「読み出し専用」と言っても、ユーザーが書き換えられないと不便なので、最近ではプログラマブルROM(Programmable ROM)と言って内容を書き換えられるROMも登場しています。- メモリの種類と特長:Q&Aで学ぶマイコン講座(37)(2/3 ページ) – EDN Japan
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