- クレジットカードでネット決済しようとすると「3Dセキュア認証に失敗しました」と表示されて進みませんでした。
- 結論から言うと、クレジットカード会社の不正検知システムによってブロックされていました。
- クレジットカード会社のコールセンターに相談すると、一時的に不正検知システムを停止してくれて、3Dセキュア認証の画面に進むことができました。
なかなかコールセンターにつながらないし、支払い期限が迫っていると焦るね。
YouTube動画でも話しています。
1. 決済会社を通してクレジットカード支払いをしようとしたら
インターネットでの買い物や予約では、支払いはお店に直接クレジットカード情報を教えるのではなく、決済会社を通して手続きすることが一般的です。
- 請求メールが送られてきたので、リンクから決済ページにアクセスしました。
- クレジットカード情報を入力して「決済」ボタンを押しました。
- すると、アドレスバーのURLが変化して「Processing…」と表示されました。
ところが、10秒ほどで元の画面に戻り、支払いが完了しません。
お支払い手続きに失敗しました。
3Dセキュア認証に失敗しました。もう一度やり直してください。
何度やり直しても失敗になってしまいます。
1-1. そもそも3Dセキュア認証の画面が出て来ていない
エラーメッセージに従うなら、3Dセキュア認証がうまくいっていないことになります。
各クレジットカード会社では会員専用のウェブサービスを運営しています。
ここに登録してあるID・パスワードの入力で間違ってしまったなら、話はわかります。
しかし、そもそも「3Dセキュア認証」のパスワード入力画面も表示されないのです。
本来は「Processing…」という確認処理の中で、出てくるはずなのですが。
1-2. PGマルチペイメントサービスとは?
そもそも誰がエラーだと言っているの?
決済画面のURLは、GMOペイメントゲートウェイの「PGマルチペイメントサービス」のドメインです。
- link.mul-pay.jp
- manage.tds2gw.gmopg.jp
「PGマルチペイメントサービス」は、さまざまな支払い方法を簡単に扱えるようにするための「オールインワン決済サービス」です。
クレジットカード決済からコンビニ決済、銀行振込、電子マネーなど多様な決済方法をサポートしています
つまり、この支払い手続きには、3つの会社が関係しているわけです。
- 代金支払い先の店舗、
- 決済画面を出しているGMO、
- 決済の認証手続きをしているクレジットカード会社、
2. 自分で解決できず電話で相談した
いろいろ試してみましたが、うまくいきません。
- クレジットカードのウェブ会員ページで確認したり、
- 別のブラウザに切り替えてみたり、
結局、コールセンターに電話してみることにしました。
- 支払い先のお店に確認すると
「クレジットカードの3Dセキュアの登録ができているか、もう一度確認するように」との返事でした。 - クレジットカード会社に確認すると
「実は、決済が自動ブロックされていた」ということがわかりました。
コールセンターは混み合っていて、なかなかつながりませんでした。
2-1. 不正検知を停止してもらうと決済できた
そこで、「この支払いは自分の意志である」ことを電話で説明しました。
すると、ブロックを一時的に解除してくれることになりました。
「1時間以内にもういちど決済をしてください」ということだったので、すぐにメールの決済リンクから手続きをやり直しました。
すると、今度はちゃんと3Dセキュア認証のパスワード入力画面が出てきました。
クレジットカードのウェブ会員IDとパスワードを入力して、無事に支払いは完了しました。
3. 不正検知システムの誤検知について考える
えー。
クレジットカード会社が「勝手に」止めていたんだね。
クレジットカード会社には、自動的な不正検知システムがあります。
- その取引が普段のパターンと異なるか、
- または一般的な不正取引の特徴に合致するか
を、クレジットカードの取引が行われるたびに、リアルタイムでチェックしています。
もし、異常な取引が検知された場合、カード会社はその取引を一時的に停止し、場合によってはカード所有者に確認を取ります。
このこと自体は、カード不正利用を防ぐために大事な仕組みです。
ただし、本人がブロックされたことがわからないと、解決まで回り道になってしまます。
3-1. エラーメッセージがわかりにくい
今回の場合は、「3Dセキュア認証に失敗しました」というメッセージだったので、3Dセキュアの登録や設定に問題があるのか、と調べました。
しかし、結果的にはこれは「的外れ」でした。
確かに、振り返ってみると、「3Dセキュア認証に失敗した」というのは、「3Dセキュアを担当しているクレジットカード会社側から(何らかの理由で)止められた」ことを意味しています。
通常はパスワード入力違いですが、今回はまだ認証手続きをしていません。
消去法で「クレジットカード会社がブロックした」と考えることもできます。
しかし、なかなか気づけません。
もちろん、これには理由があります。
決済プラットフォームは、決済サービス側の応答によってエラーを表示しているからです。
決済サービスの種類も多く、決済エラーのパターンも複雑です。
他社の管理する部分には、詳しいエラー内容や対処法を用意できないのです。
これが「PGマルチペイメントサービス」内のエラーなら、もう少し詳しいエラーコードが出てきます。
3-2. いちいち電話して解除する仕組みは無理がある
この自動不正検知システムの誤検知の場合、クレジットカード会社の担当者でないと決済が完了させられないことも「ボトルネック」になっています。
利用者が自分で手続きできる仕組みではないのです。
おそらく、毎日 たくさんの電話がかかっていることでしょう。
しかも、お客さん側からは「なぜかクレジットカードの支払いができない」という相談になるので、自動不正検知システムの動作に気づくのには対応時間がかかってしまいます。
さらに、コールセンターの担当者にも「権限」があるようです。
最初に出てくれた受付では「クレジットカードの決済情報は閲覧できないので、権限のある人の手が空いたら折り返し電話する」という対応でした。
ここでも時間がかかりました。
カード情報のセキュリティを考えたら当然ではありますが、これらの要因によって必然的にコールセンターが混み合ってしまうのです。
「決済ブロックを一時的に解除して」
「はい、わかりました」
では済めばいいんだけどね。