先日、iOS15.1にアップデートしたところ、起動すると 「Suicaを共有する・しない(?)」という画面が表示されました。
どちらも選択せず「戻る」をクリックしました。
もし、「共有する」にしていたらセキュリティ上 危険だったのでしょうか?
まず、「共有する」を選んだ場合でも、カードを登録していなければ、「個人データの共有」はありません。カードの読取りは、実際にカード番号を入力したり、背面に接触して行います。勝手には登録されないので、ご安心を。
また、Apple Payにカードを登録する場合でも、共有される個人データは、カード決済に必要なものです。iPhoneのロックなどをしっかりしていれば、セキュリティの問題は便利さに比べて、さほど大きくないといえます。
もちろん、心配ならApple Pay を使わないでも構いません。
使うかどうかは、便利さと安全性のバランスで考えます。
1. 「個人データを共有する」とは?
Apple Payは、iPhoneをかざして、カード払いができるようにする機能です。
iPhoneがクレジットカード代わりになるので、いちいち財布から出す必要がなくなります。
そこで、カード情報や決済情報を管理します。
Apple Payの「設定」では、「カード利用に関する情報をAppleとカード会社・銀行で共有する」と表示されています。
Apple Payの設定のため、カードに関連する情報、位置情報、デバイスの設定情報、デバイスの使用パターンがAppleに送信されて、アカウント情報とともにカード会社または銀行と共有される場合があります。
この表示を見ると「個人のプライバシー情報が拡散してしまう」ような印象があって、心配になります。
しかし、実際には、個人データが必要なサービスでは、必ず利用者に事前に確認する、という理由で表示されています。つまり、「Apple Payでは、個人データを扱っていますよ」というのを、明示しているだけなので、とくに怖がる必要はありません。
2. カード払いに必要な個人データ
ここで共有される「個人データ」は、iPhoneにSuica情報を登録して、支払いをするときには必要なものです。
クレジットカードやプリペイドカードを使用するときには、もともと利用店舗とカード会社の間で「個人データ」を共有しています。カード番号や購入明細や利用店舗などの情報です。
Apple Payでは、Appleがこのような「個人データ」を仲介することになります。
例えば、iPhoneにカードを登録するときには、
・誰のiPhoneに、どのカードが登録されたか
という情報が Apple、カード会社双方に送信され、確認されます。
このときに、iPhoneの位置情報なども送信されるのですが、これは不正利用でないかどうかのチェックに利用されます。
急に、海外から利用があったら、怪しいもんね。
カード払いの場合も同様です。
ですので、ある意味、「安全にカード利用ができるように個人データは活用されている」とも言えます。
ただし、関与する会社が増えるほど、情報流出のリスクが高まるのは事実です。
必要最小限にとどめておくのがよいでしょう。
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