生成AI

なぜ「良質なデータ」を選んで与えても生成AIは間違えるのか?(根底にあるパラダイム・シフト) AIの話題

なぜ「良質なデータ」を選んで与えても生成AIは間違えるのか?(根底にあるパラダイム・シフト)

生成AIは学習した情報を断片化した上で連続的に生成するため、質の良いデータでも文脈の断絶や再構成エラーが起こり、ハルシネーションが発生しがちです。従来の「正確さ」を重視する検索パラダイムと「自然さ・創造性」を重視する生成パラダイムの間には根本的な矛盾があります。生成AIの真価は単なる「知識や情報を提供するツール」ではなく、対話的に「思考を広げ・深めるツール」として活用することにあります。YouTube動画でも話しています。なぜ良質なデータでも生成AIは賢くならないのか?会社の...
【基本】生成AIの「記憶の鮮度」を管理するコツ(コンテクストウィンドウ) AIの話題

【基本】生成AIの「記憶の鮮度」を管理するコツ(コンテクストウィンドウ)

生成AIから目的に適った回答を得るには、詳細で具体的なプロンプトを与えるのが大切です。ただし、生成AIには一度に参照できる情報量に限界があり、会話が長くなるにつれ「脈絡のない答え」が増えてきます。適切なタイミングでチャットを仕切り直して、「記憶の鮮度」を維持する工夫が有効です。生成AIの基本的な性質について話したいと思います。最も伝えたいことは「プロンプトとチャットの長さ」という考え方です。YouTube動画でも話しています。生成AIとの会話の分量は長くなる生成AIは一つ一つ...
生成AIでインフォグラフィックを作れる AIの話題

生成AIでインフォグラフィックを作れる

生成AIは調べものよりも情報変換で役立ち、細かいプロンプトで指示すると図やイラストを用いて見やすくまとめます。グラフィックレコーディング風のプロンプトを使うと、超一流デザイナーのようなインフォグラフィックが作成できます。特定のカラースキーム、タイポグラフィ、レイアウトを指定することで、視覚的に魅力的な情報表現が可能です。続きはこちら。生成AIは情報の見た目を変えるのが得意生成AIは調べものよりも、情報変換で役に立ちます。かんたんな要約だけでなく、細かいプロンプトで指示すると、...
ふつうの文章をAIエディタで書く方法(Cursor) AIの話題

ふつうの文章をAIエディタで書く方法(Cursor)

Cursorは、「AI連携機能を追加したエディタ」で、文の補完や修正、AIパネルでの対話など便利な機能があります。これは、プログラミングだけでなく文章作成の全般にも役立ちます。無料プランでも「プレミアムAIモデルでの修正や対話は月50回まで」などの回数制限がありますが、基本機能は使えます。Cursorはプログラミングだけじゃない「Cursor」は、AI機能を組み込んだテキストエディタです。Visual Studio Codeをベースに開発されているのでプログラマ向けに見えます...
生成AIが人間を使役する問題の種類(Human as a Tool) AIの話題

生成AIが人間を使役する問題の種類(Human as a Tool)

生成AIは状況が変化しない静的な問題を得意とし、人間は状況が変化する動的な問題の解決に適しています。このような問題解決のため、AIが人間を「ツール」として使役していく可能性があります。人間がAIを使っているようで、人間がAIに使われていくような時代が来ていそうだね……。まぁ、そのAIは一部の人間が使っているんだろうけど。生成AIの限界と動的な問題「AI時代の人間の役割」を考える上で、生成AIと人間の問題解決能力には大きな違いを理解することが重要です。生成AIは特定の分野におけ...
生成AIを活用してInstagramハイライトを作成する方法(GPTs) AIの話題

生成AIを活用してInstagramハイライトを作成する方法(GPTs)

生成AIとデザインツールを組み合わせると、効率的にInstagramのハイライトを作成できます。GPTsを使用してアイデアを生み出し、Canvaでデザインを作成すると、魅力的なコンテンツを制作できます。作成したコンテンツをInstagramのストーリーズに投稿し、ハイライトとしてプロフィールページに長期表示できます。複数のツールを組み合わせるInstagramのプロフィールには、「ハイライト」という要素があり、プロフィール情報を追加できます。Instagramのハイライトをど...
「AIエージェント」は計画して動けるAI(生成AIの次のステージ) AIの話題

「AIエージェント」は計画して動けるAI(生成AIの次のステージ)

「AIエージェント」の特徴は、計画を生成し、それに沿って作業を連続的に実行できることです。従来の生成AIと異なり、人間の判断を仰ぎながら、計画した作業を進めていきます。2023年は「生成AI元年」だったけど、2025年は「AIエージェント元年」になりそうだね。AIが何でもやってくれると、まるで人間の方が Yes/No を判定するロボットみたいだね。「AIエージェント」とは最近話題の「AIエージェント」って、どう使うの?これまでも生成AIは精度が上がってきているけど、それと本質...
前提情報の汚染 ひとこと日記

前提情報の汚染

公共的なウェブサイトでも、AIが生成した情報が増えています。しかし、AIは真実でないことも自信ありげに出力してしまいます。混ざってしまうと、後から区別するのは厄介。
AI生成コンテンツの自家消費と収益化(人間のクリエイターの役割) AIの話題

AI生成コンテンツの自家消費と収益化(人間のクリエイターの役割)

生成AIは、まず個人向けの「自家消費型コンテンツ」の生成での利用が広がりました。しかし、それをそのまま「収益化型コンテンツ」にしようとすると、多くの人に共感を得ることに課題があります。クリエイターとしての人間の選別や編集が加わることで初めて感動を与えるコンテンツになるようです。統計的に処理される AI生成コンテンツは平均的な内容になりがちで、個人の好みとも少しずつずれる可能性がある点で、自家消費型コンテンツとしても課題があります。誰のための生成?生成AIでコンテンツを作るとき...
推論によるスケーリング(OpenAI o1のChain of Thought) AIの話題

推論によるスケーリング(OpenAI o1のChain of Thought)

OpenAIが発表した新しい人工知能「o1(オーワン)」は、「Chain of Thought」という推論の仕組みを使って複雑な問題を解決します。問題を小さな部分に分けて段階的に解決することで、より正確な答えを導き出すことができます。モデルサイズではなく推論時間を延長することで性能を向上させるアプローチの登場で、生成AIの世界は大きく変化する可能性があります。従来の生成AIとは違う「推論」の仕組み2024年9月12日、OpenAIは新しい人工知能「o1(オーワン)」を発表しま...
テキストから図解を生成するNapkin AI AIの話題

テキストから図解を生成するNapkin AI

「Napkin AI」は、入力された文章から図解を自動生成するAIツールです。生成された図解は編集可能で、画像やSVGファイルとしても保存したり、クリップボードにコピーしたりできます。現時点ではひな型の数が限られていますが、高機能なSmartArtのような便利なツールとして利用できます。「Napkin AI」と「Auto Spark」ボタン「Napkin AI」は、入力した文章を元に図解を作ってくれる生成AIです。(参考)基本的な編集画面は、「白紙のノート」のような感じです。...
検索して要約してくれる AI検索エンジン「Genspark」(Sparkpage) AIの話題

検索して要約してくれる AI検索エンジン「Genspark」(Sparkpage)

Gensparkは、AIを活用して検索と要約を行う新しい検索エンジンです。Sparkpageという機能により、複数の情報源からデータを集めて1つのウェブページにまとめます。リアルタイム検索や対話式探索が可能で、個人のニーズに合わせた情報整理ができます。AI検索エンジンGenspark「Genspark」は、AIを活用した新しい検索エンジンです。その特徴は、包括的な情報を一つのウェブページにまとめてくれること。従来の検索エンジンとは異なり、ユーザーが複数のウェブサイトを巡る必要...
生成AIだけでは「創れない」問題 AIの話題

生成AIだけでは「創れない」問題

生成AIが生み出す大量のコンテンツは、「創作」としての品質を伴わないものも多いです。そのため、まだまだ指示を出す側である人間の経験や能力も重要で、AIを活用するには役割を分担するのがコツ。あるいは、既存の表現形式から脱却した、「AIに最適化された新しい創作表現」に可能性があるのかもしれません。生成AIを使った「創作」と「手直し」現時点では、生成AIを使ってコンテンツを生み出す「創作」には大きな「課題」があります。高速・大量に作品を生み出せても、品質が低いものが多いことです。品...
結局 Claude 3 Opus と 3.5 Sonnetのどっちを使えばいいの?(Claude 3.5 Sonnet) AIの話題

結局 Claude 3 Opus と 3.5 Sonnetのどっちを使えばいいの?(Claude 3.5 Sonnet)

Anthropicの Claude 3.5 Sonnetは、回答精度・応答速度・コスト効率が良くなりました。日常的な質問や通常のタスクなら Claude 3.5 Sonnet でも十分なレベルになっています。まだ、本一冊まるごと分析するなど、膨大なデータを分析するようなケースでは Claude 3 Opusが役に立つケースもあるようです。私は Claude Pro プランで、今までは主に Claude 3 Opusで文章処理をしていました。これからは まずは Claude 3...
[Claude 3] Anthropicから利用規約などの変更のお知らせメールが届いた(社会的受容のためのルール整備) AIの話題

[Claude 3] Anthropicから利用規約などの変更のお知らせメールが届いた(社会的受容のためのルール整備)

Anthropicから利用規約などの変更のお知らせが届きました。勤務先のメールアドレスで登録していると、アカウントの所有権や閲覧権限で注意が必要です。また、ユーザーにAIだとわかるように示すルールも加わるなど、適切な利用に向けた取り組みが進んでいるようです。
GrokはXの中で使える対話型AI(Xプレミアム) AIの話題

GrokはXの中で使える対話型AI(Xプレミアム)

「Grok」は、Xに新たに追加された対話型AIで、Xにある多様な情報を要約して回答することができます。Grokの特徴は、Xのリアルタイム情報から素早く調査して結果を提示できること。現在、Grokは「Xプレミアム」以上の有料会員のみが利用可能です。「Grok」は、Xの膨大な情報を収集するときの「水先案内人(pilot)」のような役割が期待できます。YouTube動画でも話しています。フォローや検索・タグとは違った、対話型の情報収集が主流になっていくのかな。Xに「/」が追加された...
Claude 3 Opusに「振り飛車」を聞いてみた(事前学習が弱い分野の具体例) AIの話題

Claude 3 Opusに「振り飛車」を聞いてみた(事前学習が弱い分野の具体例)

Claude 3 Opusは、自然な文章を生成するのが特徴です。しかし、事前学習だけによる回答には、「知ったかぶり」も含まれるので注意が必要です。そのうち改善されると思いますが、どこまでいっても「信頼性」の問題はあります。生成AIとの対話では、情報源ではなく情報加工に使う、ということを意識するとよいです。まんべんなく賢いわけではないんだね。自分が知らない分野の話だと、ころっと「だまされてしまう」かも。環境:2024年4月時点、Claude 3 OpusClaude 3 Opu...
Claude 3 Opusに出戻った AIの話題

Claude 3 Opusに出戻った

先日、GPT-4 Turboの公開があり、Claude Proの更新をキャンセルしました。結局、Claude 3 Opusの方が「感覚的に好み」だったので、Claude Proのサブスクリプションを再開しました。GPT-4の方が「AIらしい文章」で その良さもあるのですが、要約タスクなどは やはり Claude 3の文章の方がスッと読める気がします。AIの性能は、スペックやスコアだけではわからない感じがします。人やタスクによっても相性もありますし。1か月だけならどちらも$20...
生成AIのリアルタイム回答は傍受されやすい(単語長からの解読) AIの話題

生成AIのリアルタイム回答は傍受されやすい(単語長からの解読)

ユーザーの質問に対する生成AIの回答を傍受すると、暗号化されていても単語の長さが推測できたようです。しかも、単語の長さの情報だけでも、データ解析によってある程度AIの回答内容を復元できたそうです。これは、生成AIがリアルタイムに回答を表示するために、細切れにデータを送信する性質が原因になっています。「解読可能」であっても実際には条件が厳しいので、ふつうに生活していたら、そこまで気にする必要はないです。ただ、生成AIとのやり取りは、たとえ通信が暗号化されていても、外部から見られ...
「ハルシネーション」とは? AIの話題

「ハルシネーション」とは?

生成AIの「ハルシネーション」というのは、AIが学習したデータの範囲を超えて、でたらめな答えを出力してしまう現象です。人工知能が幻覚を見ているかのように回答することから名付けられました。