- Windowsセキュリティ機能は、脆弱性のあるドライバー(
vmdrv.sys
)を検出すると読み込みをブロックします。 - Voicemodのインストールで追加された仮想オーディオデバイスだったので、いったんアンインストールしました。
1. ドライバーが読み込めない?
先日、Windows 11(24H2)にアップデートしたら、「このデバイスにドライバーを読み込めません」というエラーが出て来るようになりました。
また、パソコンの起動にも時間がかかるようになった気がします。
この vmdrv.sys というドライバーは何のためのものですか?
とりあえずメッセージを消したら問題はなさそうなのですが、今後、メッセージを非表示にしてもよいのでしょうか?
このデバイスにドライバーを読み込めません
ドライバー:vmdrv.sys
セキュリティ設定により、このドライバーが脆弱なドライバーとして検出され、読み取ることができません。このドライバーを読み込むには、設定を調整する必要があります。
2. Windows セキュリティの「メモリ整合性」
この警告メッセージが出てきたのは、Windows セキュリティの「メモリ整合性」の設定が有効だからです1。
この機能は「コア分離」の一部で、信頼性が確認できないドライバーの読み込みを防ぎます。
「メモリ整合性」機能は、起動時にドライバーの安全性をチェックをするために、時間がかかっているようです。
また、関連するソフトウェア(この場合はVoicemod)もドライバーがないので使えなくなっているはずです。
3. 「vmdrv.sys」はVoicemodの一部
「vmdrv.sys」は、Voicemodというソフトウェアの一部です。
Voicemodは、リアルタイムで声を加工するアプリケーションです。
- リアルタイムでの音声変換
- 仮想オーディオデバイスを通じた音声の処理
- 様々なアプリケーションでの音声変更機能の利用
オンラインゲーム、ビデオ通話、ストリーミング配信など、音声通信を使用する多くのアプリケーションと連携して使用するため、このソフトウェアには独自の仮想オーディオデバイス(Voicemod Virtual Audio Device)が含まれています。
つまり、パソコンに Voicemod をインストールしたことがある場合に、追加されています。
そういえば、以前に音声変換を試してみたことがありました。
今は使っていないのですが。
「仮想オーディオデバイス」というのは、マイク代わりに音声入力源として使える、ということです。
「vmdrv」は、「VoiceModのDRiVer」の意味なんだね。
3-1. Voicemodをアップデートかアンインストールする
Microsoftは、「vmdrv.sysには、Windowsのカーネルで権限を不正に昇格させる脆弱性がある」としてブロックリストに追加していいます2。
基本的は、エラーメッセージを閉じるだけでも問題はありません。
セキュリティ機能によって、すでに脆弱なドライバーは停止されているからです。
しかし、不要なドライバーを削除しておいた方が、起動時のチェック処理を減らせます。
そのためには、まず、対象のソフトウェアをいったんアンインストールすることです。
また、もし開発者がこの問題を修正していれば、最新版をインストールします。
ほかのドライバーの場合でも、「〜.sys ソフトウェア インストール」などで検索すれば、どのソフトやデバイスをインストールしたときに追加されたか調べればよいね。
むりやりドライバーを使用するには、Windows セキュリティの「メモリ整合性」設定をオフにするという選択肢も考えられます。
ただし、セキュリティで保護されたコアPCでメモリ整合性をオフにすると、セキュリティで保護されたコア状態ではなくなってしまいます。
ドライバーの問題に対処せずに引き続き使用すると、セキュリティが低下し重大な問題が発生する可能性もあります。
メモリ整合性の無効化は、セキュリティリスクを伴う最終手段です。
(補足)
- このデバイスにドライバーを読み込めません – Microsoft サポート
- vmdrv.sys was added to Microsoft’s vulnerable driver blacklist on February 16, meaning Microsoft has identified this driver as a vulnerability due to one of the following behaviors. – I see this after a software update, what do I do (Windows 11) : r/WindowsHelp