- 生成AIは、まず個人向けの「自家消費型コンテンツ」の生成での利用が広がりました。
- しかし、それをそのまま「収益化型コンテンツ」にしようとすると、多くの人に共感を得ることに課題があります。
- クリエイターとしての人間の選別や編集が加わることで初めて感動を与えるコンテンツになるようです。
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統計的に処理される AI生成コンテンツは平均的な内容になりがちで、個人の好みとも少しずつずれる可能性がある点で、自家消費型コンテンツとしても課題があります。
1. 誰のための生成?
生成AIでコンテンツを作るとき、その目的には微妙な違いがあります。
それは「誰のためのコンテンツなのか」という問いです。
まず、コンテンツを2種類に分けてみます。
「自家消費型コンテンツ」と「収益化型コンテンツ」です。
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生成AI時代にクリエイターにはどういう役割が求められるのかについてのポストが興味深かったので、少し考えてみました。
最近言ってること 生成AIによって「貴方のためのコンテンツ」は作りやすい。生成AIで「みんなのためのコンテンツ」は作りにくい。ここは生存のヒントではないか。
深津 貴之 / THE GUILDさん (2024年9月28日)
1-1. 自家消費型コンテンツ(趣味の世界)
「自家消費型コンテンツ」は、個人が自分自身のために作るものです。
例えば、自分だけが楽しむための絵や音楽などが含まれます。
このタイプのコンテンツは、自分の趣味や興味に合わせて作られ、他人の目を気にせず自由に作られます。
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これを「貴方のためのコンテンツ」とか「自分のためのコンテンツ」とか言えるわけだね。
生成AIの利用者は、自分の好きな絵を生成できることを利点として挙げている人か多いね。
1-2. 収益化型コンテンツ(仕事の世界)
一方、「収益化型コンテンツ」は、多くの人に見てもらい、それによってお金を稼ぐことを目的としています。
例えば、映画やテレビ番組、人気のある本などが含まれます。
このタイプのコンテンツは、広い層の人々にアピールする必要があります。
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例えば、CMをAIで生成するなど、こっちの方は、「みんなのためのコンテンツ」というわけだね。
せっかくできたコンテンツを仕事に活かせたらいいよね、という発想。
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必ずしも「万人受け」というわけではないですが、ある一定数の視聴層が必要になると思います。
1-3. 趣味と仕事が重なり合う世界
ただし、自家消費型と収益化型の中間のグラデーションもあります。
例えば、「同人誌」など。
生成したコンテンツが自家消費のためなら、個人の満足度だけが重要です。
しかし、収益化していこうとすれば、高い品質や独自性、市場のニーズや流行をも考慮する必要があります。
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著作権などの法的問題にもより注意が必要になります。
2. AI生成コンテンツで共感は生まれるのか?
ここで興味深いのは、生成AIは どちらかの型に向いているのか、ということです。
生成AIは「自家消費型コンテンツ」は生成できても、「収益化型コンテンツ」を作るのは難しい、という考え方があります。
確かに、AI生成コンテンツは、多くの人に楽しんでもらい、共感を得るのは難しそうです。
人々は、コンテンツだけでなく、作家性も含めて作品を楽しむからです。
生成されたコンテンツを素材として、作家が構成することで作品になる、という考え方です。
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個人が自分だけで楽しむために生成するなら役に立つけれど、他人まで楽しませるのは難しい、という考え方です。
2-1. AI生成コンテンツは平均的ではないか?
一方、AI生成コンテンツは、「自家消費型コンテンツ」としても難しい、という考え方もあります。
生成AIの出力は平均的な内容になりがちで、個人の好みとは少しずつ「ずれ」るからです。
本質的には「独自性」の対極にあり、消費者が選別することで、許容範囲の「ずれ」に収めているわけです。
この選別も、広い意味では創造行為です。
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趣味を突き詰めていくと難しくなるんじゃないか、って考え方だね。
3. 生成AIはツール
AI(人工知能)というと、まるでコンテンツを創造する力があるように見えます。
しかし、プロンプトに適合するデータを統計的に引っ張り出す道具。
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選別や肉付けなど、人の手が介在しないと、誰かを感動させるコンテンツにはならないです。
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ちょうどカメラのようなもので、ただ撮影しても記録にはなっても、作品にはならない。
カメラマンの存在があって、作品になるんでしょう。
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