- 自分のサイトで、記事の「続きを読む」ボタンに偽装した不適切な広告を発見し「ブロック」しました。
- 広告の行き先はサポート詐欺の偽サイトで、広告主は同様の広告を長期的に出し続けているようでした。
- SNSでも同様の被害が発生しており、インターネット広告業界の自浄作用はなかなか期待できないのかもしれません。
YouTube動画でも話しています。
1. 変な広告ボタンを発見
自分のサイトを見ていたら、「次のページ」という変なボタンがあることに気が付きました。
このボタンは広告が出しているもので、記事の続きを読むボタンのように偽装していますが、実際は広告です。
1-1. 広告の行き先は詐欺サイト
どこに飛ぶのか気になってボタンを押してみると、いきなり警告メッセージが表示されました。
サポート詐欺のサイトに移動しました。
ボタンを偽装するだけあって、飛び先もひどいものでした。
1-2. 広告を報告する
「この広告について」の情報を確認すると、広告主やほかに出稿している広告イメージを確認できます。
似たような「次のページ」ボタンばかりが並んでいました。
「誤解を招くコンテンツまたは詐欺である」という点を問題点として報告しました。
詐欺広告の報告が完了しました。
2. Googleアドセンスで広告をブロック
ここまでは広告の閲覧者としての報告です。
しかし、サイト運営者としても広告表示を放っておくわけにはいきません。
自サイトに表示させている広告はGoogleアドセンスだけなので、アドセンスの管理ページを確認しました。
そこでは不適切な広告をブロックすることができます。
先ほどの偽広告を見つけ、広告を出しているURLも確認してブロックすることにしました。
2-1. 他の似たような広告もチェック
ついでに他にも似たような広告が出ていないか確認しましたが、他にはなさそうでした。
3. SNSでも同様の被害が発生
SNSなどを見ていると、同様の被害が複数のサイト(ITmediaやChatworkなど)で起こっているようです。
定期的に表示されている広告を確認し、不適切なものは削除していくというルーティンが必要だと思います。
3-1. 広告ネットワークの問題か
これはネットワーク側の問題な気がしますが、現状ではサイト運営者に任されているのでしょうか。
というのも、Googleの詐欺広告に関して、ある広告主が長期間にわたって同じような手口の詐欺広告を出し続けているという問題があります1。
この広告主の広告数は時期によって増減しますが、Googleからアカウントが停止されるような兆候は全く見られません2。
Googleの広告システムでは、個別の広告をブロックすることはできますが、問題のある広告主のアカウント自体をブロックする機能はありません。
このため、悪質な広告主が長期間にわたって詐欺広告を掲載し続けることが可能になっているのです。
3-2. ウェブサイトの責任の必要になるかも
このように、インターネットの広告業界には自浄作用が期待できない状況にあります。
このため、広告を掲載しているウェブサイト自体が責任ある行動を取るしかないと考えられます。
たとえば、未成年者への酒やタバコの販売に関して、販売店に責任を問う法律を作ることが可能です。
同様に、問題のある広告を掲載したWebサイトに責任を負わせる法律を作ることも可能であるはずです。
インターネット広告における問題に対処するには、法規制が必要になっていくのかもしれません。
しょうがないですが、そんなことを思いました。
(補足)
- Googleの詐欺広告だけど、たとえばこの広告主はずっとこの手の詐欺広告を出し続けている – xckbさん: / X
- ALEXIUS JADE WILLMON 広告主様のページ