- Googleは、E-E-A-Tが大事だと言うけれど、Google検索自体の信頼性が揺らいでいますよね。
- ただし、Googleにとって、もはや検索はそれほど重要ではないのかも。
- すでにSNSでは、能動的な検索より、受動的なリコメンドが主流になっています。
極端に言えば、情報検索そのものが「斜陽産業」なのかもねー。
1. 現状のGoogle検索の問題
「最近のGoogle検索がひどい」というのは、すでに何度か考えてきました。
とくに、「上がってくる情報の質の劣化」という側面に注目していました。
ところが、それと同時に重要な要素に「捌く能力の限界と撤退」という側面があるようです。
1-1. 情報が生成されすぎ!
大前提として、コンテンツの量的な急増によって「情報過多」になっていることがあります。
特に、AI技術の発展によりコンテンツ生成が加速している一方で、Googleの検索アルゴリズムはこの大量の情報を効率的に、かつ適切に処理し、ランク付けするのに苦労しています。
- 精度の高い生成AIの出現により、コンテンツの増加速度が加速している。
- コンテンツの量が膨大になりすぎて、Googleが全てを適切に比較、評価することが難しくなっている。
そこで、評価基準を「厳格化」することで対処しているようですが、なかなか功を奏していません。
結果として、Googleは大手企業や信頼度の高いサイトを優遇する傾向にあり、新規や小規模なコンテンツ提供者の可視性が低下していると指摘されています。
- Googleが法人の規模や知名度、信頼度(E-E-A-T)を重視する方向に舵を切っている。
おそらくコンテンツが増えるスピードが速すぎるのです。
1-2. 捌ききれない!
「無尽蔵」に見える Googleのリソースにも限りがあります。
設備投資をしなければ、計算資源は増やせません。
処理遅れの兆候は、検索結果の「不安定さ」として現れています。
- 検索結果が不安定で、同じクエリで異なる結果が表示されることがある(”カニバる”現象)。
- 評価対象外のドメインが後回しにされることがあり、突然のランキング変動が生じる。
- リライト内容のランク変動に時間がかかりすぎるなどの問題。
わざと変な結果にしているんじゃなくて、もういっぱいいっぱいなのかな。
確かに、だいぶ前だけど、検索エンジンにインデックスされるのを「待たされる」ように変更されたよね。
1-3. 人が離れていく!
結果、検索結果への信頼性が低下して、人が離れつつあります。
- AIによるコンテンツ生成が増える中で、具体性が欠けたり、反復的な情報が多いこと。
- 重複コンテンツやコピーに対するペナルティが効果を失ってきており、内容の中身を深く見ることなくランク付けされるケースがある。
実は、この兆候もすでに以前からあります。
ユーザーは、求める答えを得るためにSNSや他のプラットフォームへと向かうようになってきています。
よく「ググる」じゃなくって「タグる」って言うようになったよね。
SNS投稿の「タグ」から情報を探すようになっている。
1-4. 検索を捨てる日
すると、Googleにとって、ますます「検索」に注力する意義が減ることになります。
- Googleがリアルタイムな対話型検索への変化を計画している可能性があり、従来のSERPsの優先度が低下していく。
もちろん、急にキーワード検索を全廃することは考えにくいですが、対話型検索の比重を強めています。
Googleが従来のようにウェブページのリストを表示する検索結果、「SERPs(Search Engine Results Pages:検索エンジン結果ページ)」を重視しなくなるということです。
とはいえ、Alphabet(Googleの親会社)の決算だと、検索広告が46%(2023年)。
どうするんだろうね。
2. 対話型AIへ移行するか?
「リアルタイムな対話型」の検索へと移行しようとしているのです。
これは、ユーザーがGoogleに質問を投げかけると、Googleがその質問に対して直接的に回答を提供する形式を指します。
そうなると、情報を探すためにユーザーが複数のウェブサイトを閲覧する必要そのものがなくなります。
現在はまだ多くの人が対話型インターフェースを面倒だと感じている一方で、これが将来的には検索を取って代わる可能性があります。
2-1. 対話型AIは遅いけど、検索も時間がかかる
でも、本当に対話型AIに移行するかな?
あれは表示が遅くない?
確かに、現在の対話型AIの一番の問題点は、出力が遅いということです。
特に検索に慣れている世代にとっては、回答が出るまでの待ち時間が長く感じられるため、面倒に感じられます。
しかし、実は従来の検索エンジンを使って情報を探すプロセスでも、クリックしてページを開き、情報を見つけるまでには同じくらいの時間がかかっています。
違いは、検索エンジンを使う場合は自分で能動的に情報を探しているため、それがストレスを感じにくくする要因になっていると考えられます。
2-2. 情報はスクロールするもの?
しかし、能動的に情報を探すスタイルが今後も優位であり続けるとは限りません。
むしろ、近年、情報の取得方法は受動的になってきています。
SNSのタイムラインです。
流れてくる情報から選んでいくスタイルが主流になりつつあります。
「自分で調べる」という行為が、徐々に古いものと感じられるようになってきたことを示しています。
YouTubeの視聴とかは、そうだわー。
2-3. いずれは「読まない」
対話型インターフェースは、必要な情報を素早く提供できるため、将来的には従来の検索エンジンに代わる主要な方法になると考えられます。
出力の速度が改善されれば、この移行はさらに加速するでしょう。
また、人々が「読む」よりも「見る」ことを好む傾向が強まっていることも、対話型AIやその他の新しいインターフェースの普及を後押しする要因です。
対話型AIが、つねに動画形式で応答するようになれば、見て会話するだけの時代になります。
完全にSFの時代になるんだね。