- Gmailの「検索演算子」は、特別な単語や記号を使って細かく検索できる機能です。
- 検索演算子を使うことで、既読状態、受信日時、カテゴリー、添付ファイルなど、様々な条件でメールを絞り込むことができます。
- 検索演算子は組み合わせることができ、大量のメールの中から必要な情報を素早く見つけ出せます。
特に、未読メールを探す「is:unread」や、古いメールだけに操作する「older_than:」がおすすめです。
YouTube動画でも話ています。
1. 「検索演算子」って何?
毎日たくさんのメールを受け取ると、大切なメールを見逃したり、探すのに時間がかかったりして困りますよね。
Gmailの検索機能には、大事なメールを探すための特別なキーワードがあります。
Gmailには「検索演算子(search operator)」という便利な機能があります1。
これは、特別な単語や記号を使って、より細かく検索できるようにするものです。
is:unread
older_than:5y label:promotions
検索演算子を使うには、Gmailの検索ボックスに特別な言葉や記号を入力するだけです。
たとえば、古い広告メールだけを削除するのに使うんだね。
1-1. 検索演算子の書式
検索演算子の一般的な書式は、
<検索演算子>:<検索キーワード>
大事な注意点は、検索演算子と検索キーワードの間には空白文字などを入れてはいけないことです。
検索文字列での空白文字には、「複数の検索条件を並べる」という別の意味があります。
空白文字のあとの文字列は、通常の検索になってしまうのです2。
一部は入れても動作するものもありますが、条件が変わってしまうものもあるので注意。
1-2. どういう点で検索の「演算子」なの?
プログラムのコマンドみたいだね。
どうして、これを「演算子」っていうの?
簡単に言うと「演算子(operator)」とは、
「プログラミングや数学で特定の操作を行うための記号や単語」のことです。
わかりやすい演算子は、計算で使われる加算記号 (+)や減算記号 (-)などです。
しかし、プログラミングでは、記号だけでなく単語も使われます。
たとえば、論理演算子 (AND, OR, NOT)など。
つまり、検索で使用される特殊な記号や単語なので、「検索演算子」というわけです。
数学の演算子が計算結果を変えるように、検索演算子は検索結果を変更します。
Googleのヘルプでは「検索演算子(search operators)」と書かれています3。
ただ、一般的な用語として「検索コマンド」と読んでも間違いとまでは言えません。
2. メールの状態で絞り込む(is)
検索演算子ならではの絞り込み方法としては、「状態」や「ラベル」があります。
メールの文章以外の情報を使った検索ができます。
2-1. ★ 既読・未読のメール(is:read, unread)
「is:read」で既読のメール、
「is:unread」で未読のメールを探せます。
「label:unread」や「label:read」のように、isではなく labelで指定することもできます。
2-2. 重要なメールを探す(is, label)
「is:important」や「label:important」で、重要マークが付いているメールを探せます。
- 「is:starred」で
スター付きのメールを探せます。 - 「is:snoozed」で
スヌーズ中(後で確認するようにしたもの)のメールを探せます。
「重要マーク」は、Gmailのシステムが自動的につけている印です。
2-3. カテゴリ別に探す(category)
Gmailでは、メールを自動的にカテゴリ分けしています。
以下のように入力すると、特定のカテゴリのメールを探せます:
- 「
category:primary
」:メインのメール - 「
category:social
」:SNSなどからのメール - 「
category:promotions
」:広告や宣伝のメール - 「
category:updates
」:更新情報のメール - 「
category:forums
」:フォーラムやグループからのメール - 「
category:reservations
」:予約関連のメール - 「
category:purchases
」:購入関連のメール
socialやpromotionsは、削除してもよいメールが多いよね。
3. 特定の期間のメールを探す(after, before)
送信日時で絞り込むには、「after:」や「before:」を使います。
例えば:
- 「
after:2024/04/16
」とすると、
2024年4月16日以降のメールを探せます。 - 「
before:2024/04/18
」とすると、
2024年4月18日より前のメールを探せます。
省略して「before:2024
」とすれば、「before:2024/1/1
」と同じ意味になります。
3-1. ★ 現在を基準にメールを探す(older_than, newer_than)
現在を基準にどれくらい前のメールを探すかを指定するには、「older_than:」や「newer_than:」が使えます。
例えば:
- 「
newer_than:2d
」とすると、
2日以内のメールを探せます。 - 「
older_than:5y
」とすると、
5年以上前のメールを探せます。
間に空白文字を入れないように注意してください。
4. 検索演算子の組み合わせ方(空白文字)
検索演算子は、組み合わせて使うこともできます。
複数の検索演算子を空白文字で区切って並べた場合、両方の条件で絞り込まれます。
例えば:
- 「
from:花子 has:attachment
」とすると、
花子さんからの添付ファイル付きのメールを探せます。 - 「
subject:会議 after:2024/04/01 before:2024/04/30
」とすると、
4月中に届いた、件名に「会議」が含まれるメールを探せます。
つまり、すべての条件に当てはまったメールが検索結果に出てきます。
これは、複数キーワード検索での絞り込みと同じ考え方だね。
4-1. 複数の条件で探す(OR, {}, AND)
「OR」や「{ }」を使うと、複数の条件のどれかに当てはまるメールを探せます。
例えば、
「from:花子 OR from:太郎
」と入力すると、花子さんか太郎さんからのメールを探せます。
「{from:花子 from:太郎}
」と入力しても同じ結果になります。
逆に、「AND」を使うと、明示的に両方の条件に当てはまるメールを探せます。
「from:花子 AND to:太郎
」とすると、花子さんから太郎さん宛てのメールを探せます。
これは、「論理演算子」って感じだね。
4-2. 特定の言葉を含まないメールを探す(-)
「-」(マイナス記号)を使うと、その言葉を含まないメールを探せます。
例えば、「夕食 -映画
」と入力すると、「夕食」という言葉は含むけど「映画」という言葉は含まないメールを探せます。
4-3. 検索結果を使ってフィルタを作る
検索演算子を使って探したメールの条件を、フィルタとして保存することもできます。
これを使えば、特定の条件に合うメールを自動的に振り分けたり、ラベルを付けたりできます。
検索演算子は、フィルター条件の「含む」の欄に入力していきます。
5. キーワードの検索範囲を絞り込む
キーワード検索だと、メール内のどこかにあればヒットします。
ざっくり検索するときには便利ですが、同様のメールが多すぎると探しにくくなります。
そんなときは、差出人や件名などで、検索範囲を絞り込んだ方が探しやすいです。
5-1. 誰からのメールを探す(from, to, cc)
それでは、具体的な使い方を見ていきましょう。
例えば、花子さんからのメールを探したい場合は、
検索ボックスに「from:花子
」と入力します。
「from:」の後に探したい人の名前やメールアドレスを入れるのです。
5-2. 件名で探す(subject: )
メールの件名に含まれる言葉で探したい場合は、「subject:」を使います。
例えば、「subject:夕食
」と入力すると、件名に「夕食」という言葉が入っているメールを探せます。
6. 添付ファイルのあるメールを探す(has:attachment)
「has:attachment
」と入力すると、添付ファイルのあるメールを探せます。
写真や書類が添付されているメールを探すのに便利です。
6-1. 特定の種類のファイルが添付されているメールを探す(filename)
さらに「filename:
」の後にファイルの種類を入れると、その種類のファイルが添付されているメールを探せます。
例えば:
- 「
filename:pdf
」とすると、
PDFファイルが添付されているメールを探せます。 - 「
filename:宿題.txt
」とすると、
「宿題.txt」というファイルが添付されているメールを探せます。
6-2. 大きなサイズのメールを探す(larger, smaller)
「larger:」や「smaller:」を使うと、特定のサイズより大きいまたは小さいメールを探せます。例えば:
- 「larger:10M」とすると、10メガバイトより大きいメールを探せます。
Gmailの検索演算子を使えば、膨大なメールの中から目的のものを素早く見つけられます。
最初は少し難しく感じるかもしれませんが、使っているうちに慣れてきます。
7. 検索演算子の表
Gmailのヘルプ4には、ほかにもたくさんの検索演算子が紹介されています。
検索演算子 | 説明 | 例 |
---|---|---|
from: | 送信者を指定します | from:花子 |
to: | 受信者を指定します | to:太郎 |
subject: | 件名に含まれる単語を指定します | subject:夕食 |
OR または { } | 複数の条件に一致するメールを検索します | from:花子 OR from:太郎 {from:花子 from:太郎} |
AND | 複数の条件を満たすメールを検索します | from:amy AND to:david |
- | 検索結果から除外するキーワードを指定します | 夕食 -映画 |
AROUND | 2つのキーワードが近くにあるメールを検索します | holiday AROUND 10 vacation "secret AROUND 25 birthday" |
label: | 指定したラベルのメールを検索します | label:友人 |
has:attachment | 添付ファイルのあるメールを検索します | |
has:drive has:document has:spreadsheet has:presentation | Google ドライブ関連のリンクが含まれるメールを検索します | |
has:youtube | YouTube 動画が含まれるメールを検索します | |
list: | メーリングリストのメールを検索します | list:info@example.com |
filename: | 指定した名前やファイル形式の添付ファイルがあるメールを検索します | filename:pdf filename:宿題.txt |
" " | 指定したキーワードまたはフレーズに完全一致するメールを検索します | "今夜夕食と映画" |
( ) | 複数のキーワードをグループ化します | subject:(夕食 映画) |
in:anywhere | すべてのメールを検索します | in:anywhere 映画 |
is:important label:important | 重要マークが付いたメールを検索します | |
is:starred is:snoozed is:unread is:read | 特定の状態のメールを検索します | is:read is:starred |
has:yellow-star | 指定した色のアイコンが付いたメールを検索します | |
cc: bcc: | [Cc]か[Bcc]欄の受信者を指定します | cc:太郎 |
after: before: older: newer: | 指定した期間に送信されたメールを検索します | after:2004/04/16 before:04/18/2004 |
older_than: newer_than: | 指定した期間より古いまたは新しいメールを検索します | newer_than:2d |
deliveredto: | 指定したメールアドレスに配信されたメールを検索します | deliveredto:username@gmail.com |
category: | 指定したカテゴリのメールを検索します | category:primary |
size: larger: smaller: | 指定したサイズのメールを検索します | size:1000000 larger:10M |
+ | 検索キーワードと完全に一致するメールを検索します | +ユニコーン |
rfc822msgid: | 指定したMessage-IDヘッダーのメールを検索します | rfc822msgid:200503292@example.com |
has:userlabels has:nouserlabels | ラベルが付いているまたは付いていないメールを検索します | |
is:muted | ミュートしたメールを検索します |
(補足)
- 検索演算子と呼ばれる単語や記号を使用して、Gmail の検索結果を絞り込むことができます。 – Gmail の検索を絞り込む – Gmail ヘルプ
- 特定の方法で検索結果を絞り込むには、検索で特殊な演算子を使用します。演算子と検索キーワードの間にスペースを挿入しないでください。[
site:nytimes.com
] は特殊検索として有効ですが、[site: nytimes.com
] では通常の検索になってしまいます。 – Google 検索の結果を絞り込む – Google 検索 ヘルプ - Refine searches in Gmail – Gmail Help
- Gmail の検索を絞り込む – Gmail ヘルプ