パソコンでファイルを移動していたら、「削除されたファイルはどの場所からでも削除されます」と表示されました。
これって大丈夫なのでしょうか?
削除したつもりはないのですが、何が削除されてしまったのでしょうか?
- この確認メッセージは、OneDriveと同期しているファイルを、OneDriveと同期していないフォルダに移動しようとしたときに表示されます。
- 同期処理によってクラウド上のファイルも削除されることを理解していれば、大丈夫です。
- しかも、OneDriveでは削除されたファイルをクラウド上の「ごみ箱」フォルダに一時保管しています。
期間内なら元通り復元できるのです。
YouTube動画でも話しています。
1. PC内のOneDriveフォルダとOneDrive.exe
最近のWindows PCは、OneDrive とリンクしています。
基本システムにクラウドストレージとの連携が組み込まれているのです。
エクスプローラーを見ると、OneDriveフォルダがあります。
その内部のファイルはクラウドと「同期」されています。
「同期(synchronize)」というのは、「2か所のデータを同じ状態に維持する」ことです。
OneDrive.exeという常駐プログラムが ローカル、クラウドのファイルの状態を定期的にチェックし、どちらかで変更があれば 自動的に他方にも反映させる仕組みです。
OneDriveフォルダのPC内での場所は、個人データの「ドキュメント」や「ピクチャ」などと同列に配置されています。
ですので、PC全体の「ほんの一部」です。
2. 「どの場所からでも削除される」?
OneDriveフォルダ内のファイルを外に移動すると、クラウド上のOneDriveからも削除されます。
「どの場所からでも削除される」というのは、そのことを言っています。
しかし、日本語として不自然なので、英語版の原文を読んでみます。
英語版では、「削除されたファイル(deleted files)」は、「すべての場所で取り除かれる(are removed everywhere)」と書かれています。
“deleted” と “removed” は明確に区別されています。
ここでの「すべての場所」は、「自分のそれぞれの端末(across your devices)」と「クラウド上(on the web)」のことです。
流れとしては、こうなります。
- 手元のパソコンのOneDriveフォルダからファイルを移動した
- クラウド上のOneDriveからファイルが取り除かれる
- OneDriveと同期している自分のそれぞれの端末からも取り除かれる
- ただし、クラウド上のOneDrive内の「ごみ箱」に残っているので、期間内なら復元できる。
ですので、このメッセージが表示されて心配な場合は、ブラウザでOneDrive(https://onedrive.live.com/login/)にアクセスし、「ごみ箱」を閲覧すればよいのです。
3. 通常は非表示にしてよい
ちなみに、このメッセージは「警告」というよりは、「初回の機能説明」のようなものです。
仕組みが理解できたら「今後のこのリマインダーを表示しない」というチェックを入れて、表示させなくしてよいのです。