- ブラウザの「接続はプライベートではありません」という警告は、すぐに戻れば危険はありません。
- また、この警告は偽サイトだけでなく、「老朽化」したサイトでもしばしば表示されます。
YouTube動画でも話しています。
大事な情報を入力しなければ、大丈夫だね。
●公衆Wi-Fiにつながったパターン
1. サイトにはアクセスする前に戻っている
以前 ブックマークしていたサイトを久しぶりに開いてみました。
すると、「接続はプライベートではありません」と表示されたので、すぐにスマホの「←」でサイトから移動しました。
ほんの数秒の出来事だったのですが、これが原因でセキュリティの問題になる恐れ(ウイルス やスマホ情報抜き取りとか)はありますか?
まず、すぐに「戻る」を選んでいるので、そのサイトにはアクセスしていません。
この警告表示は、危険なサイトにアクセスして表示されたのではなく、ブラウザが表示したメッセージだからです。
ですので、サイトにはアクセスする前に戻ったことになるので、まったく心配ありません。
2. 「接続がプライベートではない」とは?
次に、表示された「接続がプライベートではない」という警告の意味と原因を整理しておきます。
2-1. ページの問題点はセキュリティ証明書
サイトの「セキュリティ証明書」は、ブラウザから確認できます。
多くのウェブサイトでは、認証局によってセキュリティ証明書を発行してもらっています(基本的には有料です)。
目的は、通信を暗号化して利用者の入力した情報を保護するためです。
ただ、情報入力のないサイトでも、その信頼性を証明する意味合いで取得されることも多いです。
証明書は数年ごとの更新が必要なのですが、2022年6月以来 更新されないままになっているようです。
パスポートの更新みたいなものなのかぁ。
3. サイトを閲覧すると情報が更新されていなかった
また、警告されたサイトには「自己責任」でアクセスできます。
(とはいえ、万が一 改ざんされたサイトだとセキュリティのリスクがあるので、通常はアクセスしません)
実際にページを確認してみると、2020年時点の古い情報のままになっています。
また、パスワードの入力画面があるわけでもないので、偽サイトの危険性は考えにくいです。
どうも廃業でサイトが放置され、セキュリティ証明書が古くなってしまっただけのようです。
それに、このままだとサイトの保管場所(サーバ)の契約もいずれは期限が切れます。
最終的には サイト自体 消滅し、つながらなくなってしまうでしょう。
ウェブサイトは誰もメンテナンスしなくなると、いずれは消えてしまうんだね。
寂しいね……。
ほかには企業のヘルプでも、情報が古いページが削除され、アクセスできないことがあります1。
こちらもどうぞ。
(補足)
- 例えば、NECのヘルプは、「121ware.com」から「support.nec-lavie.jp」にドメインが変更しているので、古いページにアクセスするとセキュリティ証明が切れていました(2023年7月29日時点)。