先日、家族を病院に連れて行き、帰る時にタクシーを使う必要がありました。病院前で長時間待つのは大変なので、スマートフォンでGOタクシーを呼んでみることにしました。実際に使ってみると、乗車地点を選んで呼ぶだけの簡単な操作で、支払いもいつも通り現金が使えることがわかりました。
1. GOタクシーアプリの基本設定
GOタクシーを使うには、まずアプリをダウンロードする必要があります。アプリストアで「タクシーGO」と検索すると、青いアイコンのタクシーアプリが見つかります。
- ダウンロード後の初期設定では、電話番号の登録が必要です。SMS認証という方法で、送られてきた数字を入力して本人確認を行います。これは銀行のワンタイムパスワードと同じ仕組みです。
- 次に支払い方法を選択します。クレジットカードを登録することもできますが、現金支払いも選択可能です。今回は慣れている現金支払いを選びました。
2. 実際の配車操作の流れ
アプリを開くと、最初に現在地周辺の地図が表示されます。
画面には「どこで乗りますか？」という質問と、乗車地点を指定する画面が現れました。
地図上で乗車地点をタップすると、その場所にピンが立ちます。GPSという位置情報システムが自動的に現在地を特定してくれるため、ほとんどの場合は表示された場所で問題ありません。ただし建物の中にいる場合など、位置がずれることもあるので確認が大切です。
乗車地点が決まったら「ここで乗る」ボタンを押します。するとすぐに「すべてのタクシー」という表示が出て、近くにいるタクシーを探し始めました。
2-1. タクシーの検索と配車確認
アプリが近くのタクシーを検索する間、「約1-4分で到着」という表示が出ました。これは現在地周辺にいるタクシーの台数と距離によって変わります。都市部では早く、郊外では少し時間がかかる傾向があります。
検索が完了すると、配車されたタクシーの情報が表示されます。車両番号、ドライバーの名前、到着予定時間などが確認できます。また地図上でタクシーが向かってくる様子をリアルタイムで見ることができました。
2-2. 【補足】地点の微調整機能
配車後に「地点を確認・調整」という画面が表示されることがあります。これは乗車場所をより正確に指定するための機能です。大きな建物の場合、正面玄関なのか裏口なのかで待つ場所が大きく変わるためです。
地図を拡大して、具体的な待ち合わせポイントを指定できます。「この場所でよろしいですか？」という確認画面で「ここに行く」を押すと、ドライバーにその情報が伝わります。
2-3. 現金支払いは通常のタクシーと同じ
GOタクシーでは事前にアプリで支払い方法を選択できます。現金支払いを選んだ場合、通常のタクシーと同じように乗車後にメーターの料金を現金で支払います。
ただし配車時に表示される料金は参考価格です。実際の料金は走行距離と時間によって決まるメーター料金が適用されます。渋滞などで時間がかかった場合は、表示価格より高くなることもあります。
3. 実際に使って感じたメリット
GOタクシーを初めて使ってみて、いくつかの大きなメリットを感じました。
- まず待ち時間の短縮です。病院前のタクシー乗り場で並ぶ必要がなく、指定した場所まで直接来てくれます。特に荷物が多い時や体調が悪い時には非常に助かります。
- 次に透明性の高さです。タクシーが向かってくる様子を地図で確認できるため、あとどのくらいで到着するかが一目でわかります。
- 安全面でも優れています。アプリを通じて配車するため、どのタクシーに乗ったかの記録が残ります。車両番号やドライバー情報も事前にわかるため、家族に共有することも可能です。
- また配車前に大まかな料金と到着時間がわかるため、計画が立てやすくなります。
3-1. 使用時に気づいた課題点
一方で、スマートフォンの操作に慣れていない人の場合、地図の操作や位置の指定で戸惑うかもしれません。
また電波状況によってはアプリの動作が不安定になることもあります。地下や建物の奥では位置情報が正確に取得できないため、乗車地点の指定が困難になる場合があります。
現金支払いを選択していても、一部の機能が制限されることがあります。例えば事前確定運賃という、渋滞に関係なく一定料金で利用できるサービスは、クレジットカード決済のみの対応となっています。
4. 【補足】技術的な仕組み：GPSとマッチングアルゴリズム
4-1. GPS測位システムの活用
GOタクシーアプリは、GPS（全地球測位システム）という人工衛星を使った位置特定技術を活用しています。スマートフォンが複数の人工衛星から信号を受信し、三角測量の原理で正確な位置を計算します。
この技術により、利用者の現在地とタクシーの位置を数メートル単位で把握できます。ただし高層ビルに囲まれた場所や地下では、衛星信号が遮られて精度が落ちることがあります。
4-2. マッチングアルゴリズムの働き
配車リクエストが送信されると、システム内でマッチングアルゴリズムという計算処理が実行されます。これは近くにいる利用可能なタクシーの中から、最適な車両を自動的に選択する仕組みです。
アルゴリズムは距離だけでなく、交通状況、ドライバーの稼働状況、過去の配車実績なども考慮します。例えば渋滞している道路を避けて、少し遠くても到着が早い車両を選択することもあります。
この計算は通常数秒以内に完了し、利用者には選ばれたタクシーの情報が自動的に表示されます。人間が手動で配車するより効率的で、待ち時間の短縮につながっています。
4-3. リアルタイム追跡システム
配車後は、タクシーの位置情報がリアルタイムで更新されます。これによりアプリの地図上で車両が移動する様子を確認できます。
このシステムは5秒から10秒間隔で位置情報を更新しており、到着予定時間も交通状況に応じて随時調整されます。渋滞に巻き込まれた場合は自動的に到着時間が延長され、利用者に通知されます。
5. まとめ
GOタクシーは従来のタクシー配車に比べて大幅に利便性が向上したサービスです。スマートフォンひとつで簡単に配車でき、現金支払いにも対応しているため、幅広い利用者が使いやすい設計となっています。GPS技術とマッチングアルゴリズムにより、効率的な配車が実現されており、待ち時間の短縮と透明性の向上を両立しています。一方で、スマートフォン操作への慣れや安定した電波環境が必要という課題もあります。
