- LINEアプリでニュースを見ていたら、「このサイトは安全でないため閉じてください」と表示されました。
- ただし、ニュースサイトそのものが「危険」なわけではありませんでした。
配信されているネット広告のセキュリティ証明書に問題があって、警告が表示されていたからです。 - 基本的に気にしないでも大丈夫ですが、もし不安なら「戻る」で一つ前の画面に戻ってください。
「このサイトは安全ではないため閉じてください」
ニュース記事を読んでいると、いきなり白い画面に変わり「このサイトは安全ではないため閉じてください。」と表示されました。

This Connection Is Not Private
https://e1.emxdgt.com/put…このサイトは安全ではないため閉じてください。
「戻る」を押してみると、ニュース記事に戻りました。
しかし、画面上部のタイトル・URLアドレスは 変わったままです。
これだけみると、まるで見ているニュースサイトが安全ではないように見えます。
しかし、ニュースサイトにアクセスしなおしてみると、画面が切り替わらずそのまま問題ないこともありました。
警告表示されるタイミングは、常に一定ではないのです。
ほんとに「安全ではない」の?
それだけではなく、LINEでほかのニュースサイトを閲覧していても同様の警告が出てきました。

いずれも ニュース記事のURLを見ると正しいサイトです。
しかし、こちらでも表示途中で突然 警告表示になりました。
また、同様の警告画面は、ニュースサイトだけでなく、LINEトークに送られたリンクを表示しているときにも表示されました。

どうも、ニュースサイト固有の問題ではなさそうです。
警告されたURLアドレスに共通する「emxdgt.com」
この警告に表示されているURLを見ていたら、「emxdgt.com」というドメインが共通していることに気づきました。

URLを読んでみる
画面では途中で切れているURLをすべて表示してみます。
リンクをコピーして、メモアプリに貼付けてみました。

https://cs.emxdgt.com/um?redirect=http%3A%2F%2Frtb.gumgum.com%2Fusersync%3Fb%3Demx%26i%3D%24UID
アドレスの意味を解釈してみると、「https://cs.emxdgt.com/um」というアドレスに、redirectというパラメータを与えていることがわかります。
パラメータ部分はURLエンコードされています。
もとのURLにデコードすると、
「http://rtb.gumgum.com/usersync?b=emx&i=$UID」となりました。
つまり、emxdgt.com から gumgum.com へ転送されていて、
そのときに「b=emx, i=$UID」というパラメータが付加されていることになります。
%が含まれる後半の文字列は、URLエンコードされたリダイレクト先です。
URLエンコードは、URLで利用できない文字を代替コードに変換するものです。例えば、「%3A」は「:」が変換されたものです。
ブラウザを変えてアクセスしてエラーの詳細を確認する
URLをChromeにコピーしてアクセスしようとすると、こちらでも警告が表示されました。

この接続ではプライバシーが保護されません
cs.emxdgt.com では、悪意のあるユーザーによって、パスワード、メッセージ、クレジットカードなどの情報が盗まれる可能性があります。
NET::ERR_CERT_COMMOM_NAME_INVALID
LINEの内部ブラウザでは、「このサイトは安全ではないため閉じてください。」という警告でしたが、Chromeではもう少し詳しい理由が読み取れます。
これは セキュリティ証明書の問題で、 cs.emxdgt.com と セキュリティ証明書に記載させているURL「*.gjh9s02701j4e.us-east-1.cs.amazonlightsail.com」が適合していないようです。
Amazon Lightsailは、機能を組み合わせてWebサイトやWebサービスを提供できる、仮想専用サーバです。
emxはマーケティング企業
「emxdgt.com」へアクセスすると、「enginemediaexchange.com」にリダイレクトされます。

ENGINE Media Exchangeは、国際的に複数の拠点がある、ネット広告の配信企業です。

ニュース記事の紹介文から引用します。
ENGINE Media Exchangeは、最先端のマーケティング技術企業です。専門的な特許技術を組み合わせて、動画、ディスプレイ、検索、SNSなどのデジタル メディアのさまざまな経路で、広告主、プラットフォーム企業、出版社をつなぐサービスを提供しています。
ENGINE Media Exchange – State of Digital Publishing より和訳
なぜいろんなサイトで表示されたのか?

どうして、いろんなニュースサイトで警告が表示されたの?
各ウェブサイトで表示されるネット広告(おそらくGoogle広告)のスペースに、ENGING Media Exchangeが配信している広告が表示されていたようです。
ところが、広告表示(おそらく全画面広告)で移動した「https://cs.emxdgt.com/〜〜
」のアドレスで、セキュリティ証明書が適合していなかった。
そのため、警告が表示されてしまったわけですね。
サイトの改ざんの可能性もゼロではないですが、あまり考えにくいです。
おそらく cs.emxdgt.comの「セキュリティ証明書」の設定になんらかのミスがあったと考えられます。

広告表示にエラーが発生し続けると、ENGINE Media Exchange 事業に支障があるはず。いずれ修正されそうだね。
ネット広告の仲介
ネット広告は、直接 Google広告で出稿するだけでなく、仲介企業に依頼することができます。
ENGINE Media Exchangeは、そのようなネット広告の代理店です。
というのも、Google広告だけでなく、Yahoo、Facebook、Twitter、各アプリなど、さまざまな広告媒体にバランスよく広告を出してくれるからです。
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