- 「iCloudにセキュリティの問題が検出された」とする英文メールが届きました。
- よくある迷惑メールだったのですが、そのリンク先は(よくリンク切れサイトで表示されるような)不審なネット広告へのリダイレクトになっていました。
迷惑メールのリンク先の多くは個人情報の盗み取りやマルウェアのインストールでしたが、詐欺サイトへの誘導のパターンもあるんですね。
1. 「iCloudに脅威がある」という英文メールが届いた
「(24) security threats are detected」という件名の不審なメールが届きました。
画像をGoogle レンズで翻訳すると、どうも「iCloudアカウントが危険にさらされている」という内容のようです。
1-1. 変な広告ページに飛ばされた
安全な端末からリンクをクリックしてみると、ダイエット商品の広告ページにリダイレクトされました。
しかも、何度か試してみると、その度に違うページが表示されます。
広告といっても、減量やカジノなど怪しいものです。
「お得」で騙す詐欺サイトもありそうです。
1-2. 差出人は偽物
差出人は、「〜@rundos.worstelled.com」となっています。
少なくともiCloudやAppleとは無関係そうです。
2. 本文は一枚の画像URL
この迷惑メールには、もう一つ変な特徴がありました。
本文がなく全体が1枚の画像、しかも外部サーバの画像なのです。
いっそう偽物っぽいので気づきやすいとは思います。
ただ、長押ししても画像のURLになり、本当のリンク先が表示されない点は厄介でした。
2-1. リダイレクトは8個もたらい回し
どのように広告ページに飛ばされるのか知りたいので、リンク先URLを確認しました。
それにはリダイレクト中に「共有」ボタンをおしてリンクをコピーします。
すると、「http://irelatilized.jp.net/〜
」というURLでした。
このようなランダムなURLもよくこういうリダイレクトで見かけます。
同じURLをPC上からアクセスしてみると、8個のURLをリダイレクトしていました。
毎回違う怪しい広告ページに飛ばされ、
長いリダイレクトURLをたらい回しにされる、というのは、
よく リンク切れサイトで表示される広告 に似ています。
3. 騙しのパターンの組み合わせ
迷惑メールや偽サイトは、同じようなパターンがいろんな場所で見かけます。
今回は、リンク切れサイトで表示される広告URLに、迷惑メールからリンクする、というものでした。
これは、マルウェアも開発者と実行者で分業化する仕組みができていることと関係しているように思います。