【スポンサーリンク】

[Excel]表の1行目と1列目には重要な意味がある

[Excel]表の1行目と1列目には重要な意味がある
  • Excelは「表計算ソフト」で、分析しやすい形式で表を作るのがコツ
  • 特に、表の1行目と1列目には重要な意味があり、正しく設定するかどうかで、フィルター機能やVLOOKUP関数、差し込み印刷などその後のデータ処理のしやすさが変わります。
  • 反対に、空行やセルの結合で見た目を整えると、データ処理には不向きになってしまうことがあります。
[Excel]表の1行目と1列目には重要な意味がある

YouTube動画でも話しています。

\記事が役に立ったらシェアしてね/
【スポンサーリンク】

1. 表計算処理しやすくする表作りの工夫

Excelは自由に表を作ることができます。
しかし、「表計算処理」機能を活用するには、表の作り方にコツがあります。

  • A1から隙間なくデータを入力する
  • 1つのセルに1つのデータ
  • 1つのシートには1つの表
表計算処理しやすくする表作りの工夫

表計算処理」とは、表に入力されたデータを使って、様々な計算や分析を行うことです。
そのためには、Excelが理解しやすい形式にデータが整理されていることが重要なのです。

たとえば、
  • 合計や平均の計算
  • データの並べ替え
  • 条件による絞り込み
  • グラフの作成
  • 関数を使った計算
表計算処理しやすくする表作りの工夫

はじめのうちは「印刷のための表」と「表計算処理のための表」を明確に区別することが大事です。

つまり、集計する前提で表を作るのです1

  • 印刷のための表
    例えば、会議の資料や報告書など、紙に印刷して使うことを目的とする表があります。
    読みやすさのために、セルの結合や色付け、罫線の調整などのデザイン要素を多く使います。
    表題や注釈を入れたり、空白行を使って見やすくしたりすることもあります。
  • 表計算処理のための表
    データの分析や計算を行うための表なら、見た目よりも処理のしやすさが重要です。
    1行目は項目名を入れ、1つのセルに1つの情報を入れるようにします。
    なるべく途中には空行を入れないようにし、セルの結合は避けます。
表計算処理しやすくする表作りの工夫

いろんなツールで「エクスポート」した表も、表計算処理しやすい形式になっているよね。

2. 表の1行目と1列目の特別な意味

「Excelが理解しやすい形式」とは、A1のセルから入力するのが基本です。
1行目は項目名を入れ、1つのセルに1つの情報を隙間なく埋めていきます。
また、1つのシートには1つの表を作成します。

特に、表の1行目と1列目には特別な意味があること。

1行目には「項目名」を入れます。
例えば、商品の在庫管理をする表なら、「商品名」「価格」「在庫数」といった項目名を入れます。
中でも、1列目には「No.」や「IDコード」を入れるのがよいでしょう。
行を特定したり、並び替えをした後などに元に戻す基準になるからです。

表の1行目と1列目の特別な意味

そして、途中には空行やセル結合をなるべく入れません。
空行があると、後でデータを分析するときに困ることがあります。

2-1. 差し込み印刷での1行目の役割

差し込み印刷では、Excelファイルの1行目は特に重要な役割を果たします。

1行目の項目名は、Wordのテンプレートでどのデータをどこに挿入するかを指定する際に使用されるからです。

差し込み印刷

差し込み印刷」は、同じフォーマットの文書をたくさん作るときに便利です。

例えば、大勢のお客さんに案内状を送る場合、一人一人の名前や住所を手作業で入力するのは大変です。
そこで、Excelで名前や住所のリストを元に、Wordで差し込み印刷を使うと、自動的に個別の案内状を作ることができます。

2-2. VLOOKUP関数での1列目の役割

VLOOKUP関数では、参照するテーブルの1列目は特別な役割を持ちます。
1列目には検索のキーとなる情報を入れます。

VLOOKUP関数」は、1列目のデータを基に検索を行い、指定された列の情報を返します。

=VLOOKUP(検索値, テーブル範囲, 列番号, [検索方法])

例えば、商品コードから商品名を調べる場合、1列目には必ず商品コードを入れます。

3. フィルターやグラフは「連続したデータ範囲」を対象にする

Excelでは、連続したデータ領域を「表の範囲」として自動認識します。

たとえば、データが入力されているセルにカーソルを置いて Ctrl+A を押すと、そのデータ領域全体が選択されます。
あるいは、グラフを作成したり、オートフィルターを適用したりする際も、選択しているセルを基準にデータ範囲が自動的に選択されます。

たとえば

A1からD10までデータが入力されている表があるとします。
A5のセルにカーソルがあると、A1からD10までの範囲が自動的に選択されます。

このときに、空行が入っているとうまく範囲が選べていないことがあります。
たとえば、オートフィルターを使って特定の商品だけを表示しようとしても、空行より下のデータが表示されなくなってしまう可能性があります。

フィルターやグラフは「連続したデータ範囲」を対象にする

この問題は手動で範囲を選択すれば回避できます。
ただし、けっこう「うっかり」の原因になります。

3-1. シート内のセル範囲(UsedRange)

VBAマクロによって、シート全体を処理したい場合があります。
そのときに使うのが、UsedRange

表の中で実際にデータが入っている範囲を自動的に認識してくれます。
データの集計や分析をするときに、必要な範囲だけを簡単に選択できるのです。

ただし、この範囲選択でも空行が入っていると意図しない結果になることがあります。

空行がない場合、UsedRangeの行数は最下段の行番号は一致します。
しかし、シートの先頭に空行があると、最下段の行番号とUsedRangeの行数が合わなくなってしまうのです。

こちらもどうぞ。
実務で期待されるExcel関数のライン【SUMIFSとVLOOKUP】
実務で期待されるExcel関数のライン【SUMIFSとVLOOKUP】
Excel関数は、実務上は SUMIFSとVLOOKUP がわかっていれば、あとは必要な範囲は応用できそうです。それ以上、複雑な関数(数学的、統計的、財務的)は、どうしても必要になったら調べるぐらいでよいのかもしれません。確か MOS Excel のエキスパートが、この辺がラインになっているね。とはいえ、たまにPMT関数(財務)やCUBE関数(データベース)みたいな、難しいのも出題されていた気がするよ。職種を選びそうな関数だけど。期待されるExcel関数と応用Twitterで...

[Excel] 下書きと清書のシートに分ける(リンク貼り付け)
[Excel] 下書きと清書のシートに分ける(リンク貼り付け)
エクセルでデータ管理を効率化するために、集計用と表示用のシートを分けます。データ入力用シートには全ての情報を入力し、報告書用シートでは必要な情報を整理して表示します。リンク貼り付け機能を使用することで、データの自動更新や作業分担が容易になり、ミスも減少します。

[Excel VBA] ブックの各シートをひとまとめにするVBAコード
[Excel VBA] ブックの各シートをひとまとめにするVBAコード
1つのシートにまとめるマクロを作った大きな名簿などは、シートを分けて管理することがあります。しかし、差し込み印刷などでは1つのシートにまとめる必要があります。そこで、エクセルブックを開いて各シートの内容をまとめるマクロブックを作りました。VBAコードマクロを実行すると、指定したブックの全シートのデータがマクロブックのシート1にコピーされます。Sub CombineSheets() Dim wb As Workbook Dim ws As Worksheet Dim destW...

[Excel] Match関数とOffset関数を組合せて表から「検索」する
[Excel] Match関数とOffset関数を組合せて表から「検索」する
表の中からIDに該当する値を検索するには、Vlookup関数を使うのが一般的です。しかし、Vlookup関数では、検索列が表の左端にある必要があります。Match関数とOffset関数を組み合わせると、Vlookupよりも柔軟な検索ができます。Match関数とOffset関数のメリット検索列が左端にない場合でも使用可能横方向の検索も簡単に行える表から逆参照したい場合たとえば、以下のような予約データから顧客IDを元に予約時刻を逆算してみます。予約IDなら検索列が左端にあるので、...

[Word] 差込印刷で宛名データをチェックで絞り込んで修正したい
[Word] 差込印刷で宛名データをチェックで絞り込んで修正したい
差込印刷を使用する際に、宛名データをチェックボックスで絞り込むことができます。「差し込み印刷の宛先」ダイアログボックスを表示する必要な宛先にチェックを入れる「結果のプレビュー」で確認する個別に編集できるWord文書にする宛名シールの一部を印刷し直したいときなんかに便利だね。「差し込み印刷の宛先」を表示まず、Wordの差込文書を用意します。「差し込み文書」タブの「アドレス帳の編集」をクリックします。「差し込み印刷の宛先」ダイアログボックスが表示されます。まだ、差し込み印刷で使う...

データベースとしてのExcelの表の作り方(テーブルとフィールド)
データベースとしてのExcelの表の作り方(テーブルとフィールド)
Excelでデータを効率的に管理するには、データベースの視点が重要です。1つのシートには1つの表を作成し、1行に1つの項目を記録するようにします。必要に応じてテーブルを増やしたり、フィールドを追加したりして、データの整理と構造化を行います。
シート内のセル範囲(UsedRange)
シート内のセル範囲(UsedRange)

(補足)

  1. 集計することを前提に表を作ることがとても大事です。」 – Excel で表を作るときの鉄則 – oshigotono.com
QRコードを読み込むと、関連記事を確認できます。

[Excel]表の1行目と1列目には重要な意味がある
【スポンサーリンク】
タイトルとURLをコピーしました