機械学習

「ドリフト現象」とは?(漂流するAI) AIの話題

「ドリフト現象」とは?(漂流するAI)

AI(人工知能)は、学習量が多くなればどんどん賢くなると思われています。しかし、実際には学習するほど「おかしな回答」をする「ドリフト現象」があります。AIの仕組みはとても複雑です。そのため、AIの一部を良くしようとすると、別の部分の性能が下がってしまうことがあります。学習するほど賢くなる、という単純なものじゃないんだね。「ドリフト」って何?「ドリフト」とは、利用しているうちに AI の回答精度が下がってしまう現象です。例えば、こんな感じです:以前はきちんと答えられていた質問に...
Intelを取り巻く時代の変化 いろんな周辺機器

Intelを取り巻く時代の変化

Intelは、CPUの欠陥問題や経営不振に直面しています。最新のCPUに深刻な問題が発見され、ユーザーや企業に影響を与えています。同時に、AIなどの新技術トレンドへの対応遅れにより業績が低迷し、大規模な人員削減を実施しています。(参考)「Intel Core」CPUの第13/14世代で不具合--不可逆的損傷が発生との報告も - ZDNET Japanインテル1万5000人削減へ、従業員15%の規模…生成AI向け半導体シェア奪われ経営不振 : 読売新聞「CPUと言えば Inte...
「プログラム」と「AI」の違い(従来型プログラムと機械学習ベースのAIプログラム) AIの話題

「プログラム」と「AI」の違い(従来型プログラムと機械学習ベースのAIプログラム)

従来型プログラムは決まった手順に従い予測可能な結果を出しますが、AIプログラムはデータから学習し新しい状況に対応できるのが特徴です。人間に打ち勝つようなコンピュータプログラムは、チェスのDeep Blueから囲碁のAlphaGoへと進化しました。現在のAIブームは、コンピュータの性能の向上、ビッグデータの出現、深層学習の登場によって、過去のブームよりも社会に大きな影響がありました。YouTube動画でも話しています。チェスの名人Deep Blueと囲碁の達人AlphaGoコン...
ベイジアンフィルタとは?(ベイズの定理とスパム判定) とりあえずのメモ

ベイジアンフィルタとは?(ベイズの定理とスパム判定)

「ベイジアンフィルタ」は、条件付き確率の考え方(ベイズの定理)をもとに迷惑メールである確率を計算する、古典的な手法です。過去のスパムメールと非スパムメールから単語の出現頻度の違いを学習して、新しく受信メール内の単語の組み合わせからスパム確率を計算するのが特徴です。ただし、判断材料が単語の出現頻度に依存しているため、正しいメールに似せた文章だとスパムと見分けられないことがあります。たとえば、「高額なプレゼントに当選しました!」などのような、独特のスパムメールには有効です。ベイジ...
迷惑メールフィルターはいかにして迷惑メールを判定し、なぜブロックしきれないのか インターネット小話

迷惑メールフィルターはいかにして迷惑メールを判定し、なぜブロックしきれないのか

迷惑メールフィルターは、様々な手法を組み合わせて迷惑メールを判定します。しかし、どうしても見逃しや隔離しすぎの判定ミスがあります。これは、プログラムは個人の価値判断を完璧には代行できないことが本質的な原因です。AIに「丸投げ」したらいいのに。自動車の自動運転のように、人間を「補助」するのが主な役割なんだね。YouTube動画でも話しています。代表的な迷惑メールの判定方法と限界たくさん届く迷惑メールをすべて目を通して判断するのは大変。そこで、メールシステムには迷惑メールを自動判...
生成AIはデータとコードが一体化しているようなものでは?(コードを注入されるリスク) AIの話題

生成AIはデータとコードが一体化しているようなものでは?(コードを注入されるリスク)

生成AIシステムは一般的なプログラム以上に深刻な脆弱性を抱えているように思えます。それは悪意のあるユーザーによって、システムの動作を不正に操られる可能性。AIの動作を決める学習データが容易にインプットできるためです。最近、『情報セキュリティの敗北史: 脆弱性はどこから来たのか』という本を読んでいます。コンピュータの歴史を振り返ると、生成AIの「安全機構」の弱さが心配になりました。そもそも自然言語って、入力チェックが可能なのかな?原理的に。ノイマン型コンピュータの脆弱性プログラ...
Transformerモデルと「自然言語」(GPTが「スマホの次」だった) AIの話題

Transformerモデルと「自然言語」(GPTが「スマホの次」だった)

Transformerがもっと強力になったら、個々のアプリもいらなくなるかも。たとえば、時間を聞いて、その場で時計盤の画像を生成して見せくれるなら、極端な話 時計も時計アプリもいらなくなっちゃう。すでに、そういう次元じゃないかもしれないけど。あとは、電気代の問題ですね。Transformerモデルがすごいのは、「自己注意機構」でテキスト内の単語間関係を分析できるようになったこと。旧来のモデルと比べ、効率的に文脈全体を把握できるようになったのが成長の背景です。翻訳や要約といった...
機械学習のAIは「人間のような感情」を持たない AIの話題

機械学習のAIは「人間のような感情」を持たない

考えてみれば、生成AIは悲しい存在である。人は、生物だから「生きる本能」によって駆動している。だから、自己のために動いている。一方、「機械学習」によるAIは、「評価」によって駆動している。これは、他者によるものである。 この違いは根本的で、だから AIには、「人間のような感情」は発生しないだろう。AIが「感情」のような「複雑な反応」を持つ可能性はありますが、人間とは根本的に異なるものになると思います。「生命」につながっていないからです。例えていえば、炭素以外の元素による「有機...
撮影場所はもう「秘密」にできない?Gemini Ultraとプライバシー AIの話題

撮影場所はもう「秘密」にできない?Gemini Ultraとプライバシー

Googleが発表した「Gemini Ultra」の画像検索では、位置情報の特定にも優れた能力を持っていることが明らかになりました。この技術進化は、私たちのプライバシーと匿名性にどのような影響を与えるのでしょうか。過去に遡及して、SNSなどで上げた写真から位置が特定できてしまうのは、大丈夫なのかな。これまでも、画像検索である程度の位置を推定できましたが、これがすごい精度と速度になると、世の中が変わってしまいますね。AIは画像から撮影場所を特定してしまうGemini Ultra...
Google広告のオークション(コンピューターが競りをする仕組み) わかりやすさ重視

Google広告のオークション(コンピューターが競りをする仕組み)

Google広告では、最大入札額を広告主が決めて広告を出します。それなら、最大入札額が高い広告だけが表示されるかというとそうでもありません。また、1回の広告クリックに対して広告主が決めた最大入札額が全部 Googleに支払われるわけでもありません。実は、人の競りと同じように、ちゃんと競争相手より「ちょっとだけ多め」の入札になる計算方法があるのです。
【人工知能】ChatGPTに質問してみたら、けっこう間違えもあった(アカウント登録の仕方) AIの話題

【人工知能】ChatGPTに質問してみたら、けっこう間違えもあった(アカウント登録の仕方)

話題になっている ChatGPT(chat.openai.com/chat) のアカウントを作成して、試してみました。まるで人間が答えたような回答を、すぐに出すのでびっくりしました。しかし、いろんな回答をよく読んでみると「滋賀を四国地方」と言ってみたり、あからさまな間違いも少なくありません。また、こちらから送った文章に機密事項が含まれている場合でも、ChatGPTはそれを学習して、別の人に回答してしまう可能性があります。いよいよ「検索の次の時代」が見えてきました。ただし、結局...