- Apple Magic Mouse(初代)を使ってみたら、はじめは持ち方の違いに戸惑いました。
しかし、タッチ操作に慣れると、その意味がわかってきました。 - ただ、ほかのマウスとの感度の違いのために、切り替えるたびに マウスの速度設定を直す手間があります。「カーソルセンス」(20日試用あり:980円)を購入して、マウスごとの速度や加速度を設定しました。
マウスが思い通りに動くと、集中できます。
1. Apple Magic Mouse(初代)を購入した
家族にマウスを1つ譲ることになって、新しくBluetoothマウスを購入する必要が生じました。
今使っている 同じ Bluetoothマウスを購入しても良いのですが、せっかくの機会なので、 ちょっと毛色の違ったマウスを試してみたくなりました。
マウスを探してみると、
▶ エルゴノミクスマウス
▶ Apple Magic Mouse
▶ トラックボール
で迷いました。
手首の負担を減らす エルゴノミクス マウスは、徐々に普及してきていて、以前に比べて安価になってきました。
Apple Magic Mouseは、マウスとしては かなり高価です。
トラックボールは、机のスペースが少なくても、作業できます。私は、画像編集などでドラッグ操作が多いので、ちょっと合わない気もしています。
3つの候補を比べながら、今回は Magic Mouse にすることにしました。
やや高価な Apple純正マウスを使ってみようと思ったのは、MacBook Air のトラックパッドの使い心地が想像以上だったからです。
ほかのノートPCと違って、トラックパッド全面にちゃんとクリック感があるところに、Appleのこだわりを感じました。
Magic Mouseにも、そういうこだわりが感じられたらよいな、という思いです。
最新版は、充電式なのですが、乾電池の方が管理が楽だったりするので、今回は やや古い初代のものを選びました。
1-1. シンプルさを追求したデザイン
Apple Magic Mouseを持った第一印象は、
「あっ、全然違う。ちょっと失敗したかも……」でした。
というのも、Magic Mouseは、ツルツルして 平べったくて 持ちにくかったからです。
これまで使っていたマウスとは、だいぶ違いがあります。
単3乾電池2本は、さすがに重く感じますし、古い感じがしますね。
マウス表面を押すと、カチッというボタンの反応があって、クリックはできます。しかし、全面がツルツルで、左右のボタンの区別がありません。
スクロールホイールもなくて、指でなぞってスクロールします。しかし、ホイール(車輪)が付いていないので、「コツコツと回す」感覚がありません。
ですので、はじめは「極力無駄をなくしたデザインだけど、昔のMacみたくクリックしかできないのは、さすがに困る……」と思って、がっかりしました。
ところが、数日使っているうちに、だんだんとこの設計の意図がわかってきました。
1-2. マウス全体がタッチセンサー
Apple Magic Mouseの特徴は、マウス上部全体をタッチセンサーにしたことです。この贅沢な設計のために、価格と消費電力が増えています。
そのメリットは、マウス上部をトラックパッドのように操作できることです。
Magic Mouse のタッチ操作は、「システム環境設定」ー「マウス」から設定できます。
一般のマウスにはない設定項目が増えています。
例えば、「右クリック(副ボタンのクリック)」は、
「右側をクリック」にしたり、「長押し」にしたり、
自分でスタイルを選ぶことができます。
その他、「デスクトップの切替」や「タスクの切替」も、マウスのタッチ操作でできます。
MacBookにしてから、トラックパッドの3本指操作で「デスクトップの切替」や「タスクの切替」を多用しているので、これが(ちょっと違う操作にはなるものの)手元のマウスでできるのは嬉しいです。
「マウス・ジェスチャー」と言えば、ドラッグ操作で指示するものが一般的です。
Magic Mouseの表面をタッチする操作感を知ると、「なるほど、たしかに魔法みたい」と思いました。指先でなぞるだけで操作できるので、押す力が必要なく スムーズなのです。
全画面にしたブラウザやKeynoteを、左右に切替えて作業できるのは、とっても便利です。
スマホのアプリ切替みたいにできます。
Magic Mouseでは、アプリの切替、デスクトップの切替がスムーズ。
1-3. 平べったいのは、人差し指と中指を浮かせて持つから
そうしてみると、Magic Mouseが平べったい理由がしっくり来ました。スワイプするための指の可動域を確保するには、手のひらからマウスまでの距離を取る必要があるからです。
普通のマウスとは、自ずと持ち方が違ってきます。
普通のマウスが、手のひら全体で包むように動かすのに対して、
Magic Mouseでは、親指と薬指でつまむように動かすのです。
スクロールするときは置いてあるマウスを、トラックパッドのように操作します。
ちょっと小指を上げてマイクを持つような感じがするね。
Magic Mouseでは持ち方が変わってしまうので、人によっては受け付けない場合もあると思います。しかし、私の場合は 意外とすぐに慣れました。はじめは、違和感のあったスクロールも、慣れてしまえば、柔らかく操作できる良さもあります。
2. マウスの速度・感度に違いがある
ただ、使っているともう1つ不満な点が出てきました。
それは、マウスの速度がほかのマウスと違う点です。
自宅と職場で MacBookを持ち運んで使っているのですが、マウスも携帯するのは大変です。自宅用と職場用とでマウスを用意して、Bluetoothで接続しています。
自宅用をロジクール、職場用を Magic Mouseにしていると、マウスの速度に差があるのです。
・ロジクール:速い
・Magic Mouse:遅い
これは、センサー感度の違いによります。しかし、マウスを替えるたびに、マウス速度を変更するのは大変です。
2-1. なぜかコマンドが反応しない
まず、考えたのは、シェルスクリプトでマウス速度を変更する方法です。
ターミナルコマンドで変更できるなら、スクリプトを常駐させて、接続しているマウスを判定して、自動でマウス速度を変更すれば、問題は解決です。
調べてみると、「defaults write」のコマンドからマウス速度の設定を書き換えられるようです。
defaults write "Apple Global Domain" com.apple.mouse.scaling 10
あるいは、
defaults write -g com.apple.mouse.scaling 1.5
ところが、自分の環境(macOS Monterey 12.3.1)では、このコマンドはうまく反応しませんでした。
3. 「カーソルセンス」
仕方がないので、ツールアプリを探してみると「カーソルセンス」を見つけました。
カーソルの「加速度」と「感度」を設定するアプリケーションです。
カーソルセンス
開発元であるプレンティコム・システムズ社は、主に大手メーカーのMac用マウスドライバを開発している企業です。
ちなみに、同じ開発元のアプリに「ステアーマウス」もありますが、こちらはMagic Mouseなど特殊なマウスには対応していません。
3-1. カーソルセンスの設定
「システム環境設定」の「セキュリティとプライバシー」から「アクセシビリティ」へのアクセス権限を許可が求められます。
マウスの制御は、システムの土台になっているので、アクセス許可が必要です。
3-2. 他のユーザーの設定をベースに微調整する
「カーソルセンス」はアプリケーションではなく、「システム環境設定」に項目があります。
カーソルセンスでは、加速度・感度の設定をマウスごとに変更することができます。
加速度や感度の数値を見ても、なかなかピンと来ないのですが、他のユーザーの方の共有している「おすすめ設定」をベースにできるので、少し微調整すれば自分のイメージ通りに設定できます。
お互いのユーザーの設定を共有しているので、ランキング形式で人気のある設定値を見ることができます。
このユーザー・コミュニティの存在が大きいですね。
たいてい誰かが同じマウスを使っているので、その設定を参考できるのです。
3-3. ライセンスの購入と登録
体験版で十分以上に満足したので、ライセンスを購入することにしました。
「ライセンスとサポート」タブの「ライセンスの購入または入力」から、「ライセンス購入」ページにアクセスすることができます。
支払いは、
▶ クレジットカード払い(PayPal)
▶ クレジットカード払い(FastSpring経由)
▶ 銀行振込
から選択できます。
すでに、PayPalアカウントを持っているので、PayPalで支払いました。
購入が完了すると、PayPalの登録メールにに、「登録情報のお知らせ」メールが届きます。
面白いのが、メール本文をコピーした状態で、ライセンス入力画面を開くと、自動的にID・コードか入力されることです。
クリップボードの中身を解釈して、自動でID・コードが入力されるんですね。
無事にライセンス認証が完了しました。
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