1. BAD_SYSTEM_CONFIG_INFOの意味(システムファイルの破損)
エラーコード「BAD_SYSTEM_CONFIG_INFO」は、一般的にレジストリまたはシステム構成ファイルに問題があることを示しています。
Windows Update中の強制終了やストレージの不調などが起こると、更新プロセスが中断され、システムファイルが破損することがあります。
起動時に「BAD SYSTEM CONFIG INFO」と表示されるのは、BCDやSYSTEMレジストリハイブと直接関係しています。
- BCD(ブート設定データ)が壊れている場合
- システム構成情報を含むSYSTEMハイブファイルが破損している場合
- メモリの不具合やハードドライブ/SSDのセクタ不良がSYSTEMレジストリの読み込みに影響している場合。
復旧のポイントは、Windows Update実行前のシステムファイルに戻すこと。
まず基本的な再起動やセーフモードでの起動から始め、自動修復やシステム復元といった基本的な修復手段を試します。
それでも解決しない場合は、コマンドプロンプトを使ったシステムファイルの検査や修復、ブートレコードの修復などの高度な対処法を実行します。

特にWindows Updateの中断による問題の場合、レジストリのバックアップからの復元が効果的なことがあります。
1-1. 基本的な対処法(再起動・セーフモード)
「BAD_SYSTEM_CONFIG_INFO」のエラー画面はすぐに切り替わり、自動修復に進みます。
自動修復にも失敗になると、「詳細オプション」が表示されます。
- 最初のステップとして、単に「再起動」を選択してみてください。時々、一度の再起動で問題が解決することがあります。
- 次のステップは「セーフモード」での再起動です。
「セーフモード」は、「詳細オプション」の「スタートアップ設定」から「再起動」を選択し、再起動後、F4キーを押して起動します。
セーフモードで無事に起動できれば、最近インストールした更新プログラムを削除できます。
- コントロールパネルから「プログラムのアンインストール」を開く
- または、「更新と回復」→「Windows Update」を開き、更新プログラムの状態を確認します。
1-2. 詳細オプションの自動修復機能(スタートアップ修復、復元ポイント)
- スタートアップ修復を実行
- システムの復元ポイントを使用
「詳細オプション」から「スタートアップ修復」を選択し、修復プロセスを完了させます。
また、「詳細オプション」の「システムの復元」では、過去に作成されたシステムの復元ポイントがある場合は、それを使用して問題が発生する前の状態に戻せます。
利用可能な復元ポイントからWindows Updateの前に作成されたものを選びます。
2. コマンドプロンプトを使用したシステムの修復
より高度な対処法として、コマンドプロンプトを使用した修復があります。
「詳細オプション」→「コマンドプロンプト」を選択します。
- システムファイルの検査と修復
sfc /scannow
- DISMを使用したWindows イメージの修復
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
- ブートレコードの修復
bootrec /fixmbr
bootrec /fixboot
bootrec /rebuildbcd
- チェックディスクを実行
chkdsk C: /f /r
(システムドライブが別のドライブ文字の場合は、適宜変更)
2-1. コマンドラインによるレジストリの修復
BAD_SYSTEM_CONFIG_INFOエラーはレジストリ問題に関連していることが多いです。
そのため、バックアップレジストリファイルを使用して修復できる場合があります。
RegBack ディレクトリの内容を確認:
cd %windir%\system32\config
\
RegBackdir
バックアップファイルが存在すれば、レジストリファイルをバックアップし、バックアップから復元します。
cd %windir%\system32\config
ren SYSTEM SYSTEM.bak
ren SOFTWARE SOFTWARE.bak
cd %windir%\system32\config\RegBack
copy SYSTEM ..\SYSTEM
copy SOFTWARE ..\SOFTWARE
3. 最終手段はリフレッシュ・リセット
上記の方法で問題が解決しない場合は、以下の選択肢があります:
- 修復インストール
- Windowsの初期化(リセット)
- クリーンインストール
「修復インストール」は、Windows 11のインストールメディア(USBまたはDVD)を使って、Windows 11のシステムファイルだけを再インストールするオプションです。
「Windowsのアップグレード」に近い動作をしているので、個人ファイルやアプリケーション、設定などを引き継ぐことができます。
トラブルシューティングの「このPCを初期化する」にある「個人ファイルを保持する」オプションは少し違います。
これは、インストールされているアプリケーションがすべて削除されてしまうため、原状回復にはアプリケーションの再インストールなどの初期設定が必要になってしまいます。
それでも修復できない場合は、最終手段として、重要なデータをバックアップして Windows 11の完全なクリーンインストールを行います。
3-1. 予防策(復元ポイントを作成する設定に)
今後同様の問題を防ぐためには、復旧しやすい設定にしておくことが大事。
- システムの復元ポイント
重要な更新やアプリのインストール前に復元ポイントを作成 - 定期的なバックアップ
システムイメージバックアップを定期的に作成
クラウドストレージやNASに重要なデータをバックアップ - Windows Updateの設定を最適化
自動更新時間を就寝時や非使用時に設定する
「アクティブ時間」を正しく設定して、使用中の更新を避ける - 電源設定の確認
UPS(無停電電源装置)の使用を検討
ノートPCの場合はバッテリー残量が十分あることを確認してから更新を実行