- 生成AIは状況が変化しない静的な問題を得意とし、人間は状況が変化する動的な問題の解決に適しています。
- このような問題解決のため、AIが人間を「ツール」として使役していく可能性があります。
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人間がAIを使っているようで、人間がAIに使われていくような時代が来ていそうだね……。
まぁ、そのAIは一部の人間が使っているんだろうけど。
1. 生成AIの限界と動的な問題
「AI時代の人間の役割」を考える上で、生成AIと人間の問題解決能力には大きな違いを理解することが重要です。
生成AIは特定の分野における問題解決能力は高いです。
とくに、問題解決の過程で状況が変化しない問題が得意で、これは「静的な問題」といえます。
例えば、定型的なコンテンツ生成やデータ分析、最適化問題です。
- プログラムコードの生成
- 定型的なレポート作成
- 顧客の購買履歴からの嗜好分析
- 医療画像からの異常検出
- 配送ルートの最適化
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客観的な答えを出すタイプの問題だね。
一方、現時点では人間にしかできない「泥臭い」問題解決も多く残されています。
解決に向けた行動自体が新たな状況を生み出し、問題の性質が変化していく問題もあるからです。
例えば、ステークホルダー間の調整や感情的要素を含む問題は、動的な問題」です。
- 従業員間の対立解消
- カスタマーサービスでのクレーム対応
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人の感情が絡む問題は、正解がないもんね。
とはいえ、社会システムが人間の感情を無視して、AIの解で「事足りた」とみなしていきそうな感じもするんよね。
この違いは、「実証主義(客観的な事実に基づいて物事を判断する考え方)」と「相対主義(観察や解釈する行為自体が現実を作り出すという考え方)」の対比とも関連します。
2. Human as a Tool
これがAIと人間の本質的な違いなら、AIに対して人間の役割は残り続けることになります。
ただし、AIの進化によって、人間との「主従関係」は逆転していく可能性もあります。
というのも、最近のトレンドとして、「Human as a Tool」という考え方が注目されているからです。
これは、AIが人間に指示を出し、人間がその指示に従って作業を行うというものです。
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AIは、「人間と協力する」あるいは「人間を使役する」ことで、動的な問題に対応していくことになるのかもしれません。
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人間にしかできないことって、何なんだろうね。
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