- 「グリッチ」とは、システムで突発的に発生する軽微な不具合のことです。
- グリッチは再現性が低く、複雑なシステムの中で原因の特定が困難なことが少なくありません。
- グリッチが頻発する場合は、再起動やアプリの再インストールなどの対処が一般的です。
1. 急に画面が真っ黒になった?
iPhone14 Pro(iOS 17.6.1)を使っていたら、先日、標準のメッセージアプリ使用中に、急に画面が真っ黒になりました。
本当に一瞬で、すぐに元の画面に戻り、その後再発もありません。
これはバグや、何かしらのエラーなのでしょうか?
こういうことは起きうるものなのでしょうか。
アプリのエラーの一種で、突発的に発生する軽微な不具合を「グリッチ(glitch:不具合)」といいます。
グリッチ(英語: glitch)とは、一過性の障害など、何らかのシステムにおける短時間の障害のことで、トラブルシューティングが困難なもののことである。
グリッチ – Wikipedia
一般的には、人間の組織や自然など、あらゆるシステムでグリッチは生じる。
完全に動作が停止する「致命的なエラー」やセキュリティ上の問題になる「脆弱性」と違って、グリッチは実用上はあまり問題にならないことが多いです。
2. グリッチはシステムにつきもの
最新のスマートフォンでも以下のような要因で時々発生します。
- アプリの一時的なフリーズ
- メモリ不足やCPU負荷の急激な上昇
- グラフィック処理の瞬間的なエラー
- バックグラウンドでの自動更新や処理
問題が一瞬で解決し再発していないのであれば、「正常の範囲内」です。
2-1. 「内部ステート」の複雑さ
「グリッチ」の特徴は、再現性が低いことです。
同じ操作で毎回発生するわけではなく、原因の特定は困難なことも少なくありません。
これは、システムが複雑になると避けがたいものです。
現代のソフトウェアシステムには、膨大な数の変数、オブジェクト、データ構造を持ち、それらが相互に影響し合う複雑な内部ステートを形成しています。
特に、マルチスレッドやイベント駆動型のシステムでは、この内部ステートの変化は「非決定的」です。
つまり、システムは複雑で非決定的な内部状態が、特定の条件下でグリッチとして顕在化するのです。
2-2. グリッチは結果
「バグ」は「プログラムの瑕疵」を指す言葉であるのに対し、「グリッチ」は結果として現れる現象を指す言葉だと言えます1。

日常的な使用では両者の区別が曖昧になることもありますが、「バグ」つまり「プログラムの瑕疵」は、グリッチの数ある要因の一つに過ぎません。
ハードウェアの一時的な問題などの外部要因によっても引き起こされる可能性があるからです。

「グリッチ」を発見しても、その原因となる「バグ」を見つけることは難しいわけです。
3. グリッチが頻発する場合は?
ただし、問題が頻繁に発生したり、他のアプリでも同様の症状が見られる場合には、対策が必要になります。
もっとも有効な対策は、いったん整合性のある状態に「戻す」ことです。
- iPhoneの再起動
- メッセージアプリの再インストール
- iOSの更新確認(新しいアップデートがある場合)
- Apple公式サポートへの相談(問題が継続する場合)
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