- WordPressのメディアライブラリには「添付」という概念があり、画像と投稿・固定ページの関連付けを管理します。
- 画像の挿入や削除により添付状態が変化しますが、URLリンクでの指定は技術的に「添付」にはなりません。
- メディアライブラリから画像を選択することで、管理の効率化やSEO対策、セキュリティ向上などの利点があります。
1. WordPressのメディアライブラリにおける「添付」の意味
WordPressのメディアライブラリには「添付」という概念があります。
メディアライブラリでは、各画像の詳細情報に「添付先」という項目があります。
そこに関連付けられた投稿やページの名前が表示されます。
未添付の場合は、この項目が空白か「未添付」と表示されます。
これは、画像やその他のメディアファイルが投稿や固定ページにどのように関連付けられているかを示すものです。
この「添付」の仕組みを理解することで、WordPressサイトのメディア管理をより効率的に行うことができます。
ブログ記事に画像を直接挿入すると、その画像は記事に「添付」されます。
「夏の思い出」という記事に海辺の写真を入れると、その写真は「夏の思い出」に添付されます。
メディアライブラリで確認すると、この画像の「添付先」として「夏の思い出」という記事名が表示されます。
固定ページのアイキャッチ画像として使う場合も同様です。
「会社概要」ページにオフィスの外観写真をアイキャッチ画像として設定すると、その写真は「会社概要」ページに添付されます。
複数の画像をギャラリーとして投稿に追加する場合も、それらの画像は全てその投稿に添付されます。
「新製品発表」という投稿に5枚の製品写真をギャラリーとして追加すると、5枚全てが「新製品発表」に添付されます。
一方、アップロードしただけで使用していない画像は「未添付」の状態になります。
ロゴのデザイン案を3つアップロードしたものの、まだどこにも使っていない場合、これらの画像は「未添付」となります。
1-1. 「添付」の重要性
「添付」の概念は、画像管理を効率的に行う上で重要です。
どの画像がどの投稿やページで使われているかが分かりやすくなります。
また、未添付の画像は使われていない可能性が高いため、削除の候補となります。
さらに、添付された画像は、その投稿やページの内容と関連付けられるため、SEO面でも有利になる可能性があります。
「夏祭り.jpg」という画像が「夏祭りレポート」という記事に添付されると、検索エンジンはこの関連性を理解しやすくなります。
1-2. 画像ブロックの削除と添付状態の変化
記事から画像ブロックを削除すると、通常はその画像の添付状態が変更されます。
ただし、いくつか注意点があります。
基本的には、画像ブロックを削除すると、その画像は「未添付」状態になります。
しかし、添付状態の変更がすぐに反映されない場合もあります。
WordPressの設定やサーバーの状況によっては、更新に時間がかかることがあります。
同じ画像が他の記事やページでも使われている場合は、1つの記事から削除しても「添付」状態は維持されます。
「夏祭り」と「イベント案内」の両方の記事で同じ花火の写真を使っている場合、「夏祭り」の記事から削除しても、「イベント案内」にはまだ添付されたままです。
アイキャッチ画像として設定されている場合も注意が必要です。
本文から画像ブロックを削除しても、アイキャッチ画像としての添付状態は変わりません。
ギャラリーブロックを使っている場合、個々の画像を削除しても、ギャラリー自体が記事に残っていれば添付状態が続くことがあります。
1-3. 添付状態の確認と手動変更
画像の添付状態を確認するには、メディアライブラリに行き、対象の画像を選んで詳細情報を見ます。
「添付先」や「使用箇所」などの項目で確認できます。
添付状態は手動でも変更できます。
「編集」をクリックして「添付先」の設定を変更します。
なお、使っているプラグインによっては、添付状態の挙動が通常のWordPressとは異なる場合があります。
- 画像最適化プラグイン(例:Smush):
画像を圧縮する際に、新しいファイルとして保存することがあり、元の添付状態が失われる可能性があります。 - セキュリティプラグイン(例:Wordfence):
メディアファイルの保存場所を変更することがあり、URLベースの添付が機能しなくなる可能性があります。
また、まれにデータベースの不具合で添付状態が正しく更新されないこともあります。
そのような場合は、データベースの最適化やWordPressの再インストールが必要になることもあります。
定期的にメディアライブラリをチェックし、必要に応じて手動で調整することをおすすめします。
2. 「未添付」なのにサイトで使われているパターン
画像が直接記事に挿入されていなくても、カスタムフィールドやウィジェットなど、WordPressの他の機能で使用されている可能性があります。
これらの使用は「添付」としてカウントされないことがあります。
一部のテーマやプラグインは、特定の画像をデフォルトイメージとして使用することがあります。
これらの画像は「未添付」と表示されることがありますが、実際には重要な役割を果たしています。
3. URLリンクで指定したサイト内画像の添付状態
URLリンクで画像を指定した場合、技術的には「添付」にはなりません。
ただし、WordPressはその画像が記事内で使われていることを認識します。
管理のしやすさや最適化の観点から、できるだけメディアライブラリにアップロードして使うことをおすすめします。
URLリンクでの指定方法には、完全なURLを使う方法
(例:https://example.com/wp-content/uploads/2023/08/image.jpg)と、
サイトルートからの相対パスを使う方法
(例:/wp-content/uploads/2023/08/image.jpg)
があります。
サイト内の画像をURLリンクで指定すると、その画像は既にメディアライブラリに存在しています。
通常、アップロードした時点で何かしらの投稿やページに添付されている可能性が高いです。
URLリンクで指定しても、その画像の既存の添付状態は変わりません。
ただし、新しい投稿やページへの「添付」とはみなされません。
WordPressは画像がその記事で使われていることは認識しますが、通常の画像ブロックとは異なる扱いになります。
記事のデータベース内には、URLまたは相対パスとして保存されます。
3-1. URLリンク指定のメリットとデメリット
この方法のメリットは、同じ画像を複数の場所で簡単に再利用できることです。
また、画像を更新する際、URLを変えなければ全ての使用箇所で自動的に更新されます。
一方、デメリットとしては、使用箇所の追跡が難しくなる可能性があります。
また、通常の挿入方法と比べて、わずかですが読み込みに余分な処理が必要になることがあります。
3-2. URLリンク指定が適している場合
URLリンク指定は、頻繁に更新される画像(例えばプロフィール写真)や、テーマ内で共通して使われる画像に適しています。
ただし、注意点もあります。
メディアの保存場所設定を変更すると、URLリンクが機能しなくなる可能性があります。
また、URLリンクで指定した画像は、一部の画像最適化プラグインで処理されないことがあります。
4. メディアライブラリから画像を選択するメリット
サイト内の画像をURLリンクで指定することは技術的には可能ですが、長期的なコンテンツ管理と最適化を考えると、通常の画像挿入方法を使うことをおすすめします。
メディアライブラリから画像を選ぶことには、URLリンクで指定する方法と比べて多くの利点があります。
まず、WordPressが自動的に画像の使用箇所を追跡するため、どの画像がどの投稿やページで使われているかが分かりやすくなります。
また、異なる画面サイズに適した画像サイズが自動的に生成されるため、ページの読み込み速度が向上します。
画像の編集も容易になります。
WordPressの画像編集ツールを使ってサイズ変更やトリミングなどの簡単な編集ができます。
同じ画像が複数の場所で使われている場合、一度の編集で全ての使用箇所が更新されます。
さらに、多くの画像最適化プラグインやCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)サービスがメディアライブラリと連携しやすくなっています。
これらの利点により、メディアライブラリから画像を選ぶ方法は、特に長期的なウェブサイト管理や大規模なサイト運営において、URLリンクでの指定よりも優れています。
ただし、外部ホストの画像を一時的に使う場合など、特定の状況ではURLリンクの使用が適している場合もあります。