- 富士通の古いパソコンを使っている方で「バッテリー充電制御ユーティリティ」の通知を見て、「使い続けてよいのか心配」という相談がよくあります。
- 実際にはメッセージをよく読むと、据え置き状態で使う分には問題ないことが書かれています。
- しかし、事務的な文章で読みにくいのです。
ソフトウェアからの通知も、ユーザーとのコミュニケーションの一つ。
デザインを工夫して適切に伝えることが大切だと感じました。
1. バッテリーが劣化して危険なの?
「古いパソコンに表示が出てきて、このまま使っても大丈夫か心配」という相談がありました。
パソコンを見ると、富士通の「バッテリー充電制御ユーティリティ」のお知らせです。
このお知らせを不安に感じる人は多いです。
実はメッセージをよく読むと、まだ安心して使い続けられることが書かれています。
文字が小さく事務的なために、最後まで読まれていないのです。
このメッセージのポイントをまとめると、
- バッテリーが劣化しているので充電量が65%に制限する
- この制限はバッテリーの事故を防ぐための措置
- 長時間バッテリー起動したいならバッテリーパックを購入する必要がある
つまり、ノートパソコンを家庭に据え置き状態で使っている場合なら、そのまま利用できます。
「以降表示しない」にチェックをつけて、閉じればよいのです。
2. どうして通知メッセージは読まれない?
せっかくメーカーが通知メッセージを表示しても、伝わらないなら意味がありません。
特に、このメッセージが読みにくい理由を考察すると、悪いニュースと良いニュースが交互に出てくることが挙げられます。
先に提示された「悪いニュース」が不安をかきたて、最後まで読まずに印象が作られてしまうのです。
ユーザーが「ちゃんと読めばいい」というのは、企業側の論理。
ユーザー側からすれば、ほかにしたいことがあるときに急に出てきた通知。
もともと、読みたいものではないのですよね。
3. 通知を読ませる工夫が必要
読みたくないものを読ませるには工夫が必要です。
たとえば、一目で使い続けられるかどうかがわかるように、説明の順序や文字の大きさや色を変えてみるとよいです。
ソフトウェアでの通知もユーザーとのコミュニケーション。
丁寧に伝えないと なかなか読んでもらえません。
つまり、デザインによって適切に伝えることが、ソフトウェアやパソコンが実際に使ってもらえるかどうかに大きく関係しているのです。
いくら機能があっても、正しく使ってもらえなければ、その価値が伝わらず、減ってしまうのです。