旧ドメインと新ドメインの重複期間の取り扱いがセンシティブなのです。
1. 新規ドメインの空のサイトを作る
前回は、ドメインを取得しました。
なにはともあれ、サーバに新ドメインを設定してサイトを作ります1。
まずは、サーバ内に受け皿を用意します。
サーバ管理画面(cPanel)からドメインを追加します。
WordPress等のプログラムは、ドキュメントルートを同じにすると正常に動作しない可能性があるので、チェックを外す。
次は、「看板」の取り付けです。
「chiilabo.co.jp」にアクセスしたときに、借りているサーバーにたどり着けるように設定します。
ドメインのネームサーバーでレンタルサーバーに変更します。
まずは、レンタルサーバーの会員ページ(mixhost)でネームサーバー情報を確認しました。
それをドメイン管理画面(ムームードメイン)で登録します。
今回は「他社のネームサーバーを使用する」を選んで、サーバー情報を入力します。
これで、あとは変更が反映されるのを待つだけです。
10分ほどでアクセスした画面の表示が変わりました。
サーバーから「403」の応答が返ってくるようになっています。
「https://」でアクセスしたら、セキュリティ証明書も有効になりました。
1-1. インデックスをブロックしてから新規ドメインにコンテンツを追加する
次は、新ドメインにコンテンツを追加していくのですが、同一コンテンツが並立するとコピーコンテンツと見なされ、ペナルティのリスクがあります。
そこで、新サイトの内容が勝手にインデックスさせないよう、robots.txtでGoogleクローラーをブロックしておきます。
まず、以下の内容の「robots.txt」を用意します。
User-agent: * Disallow: /
これは、すべてのクローラー(User-agent: *)に対して、サイトのすべてのページ(Disallow: /)へのアクセスを禁止するという意味です。
- 新ドメインのルートディレクトリ(例:public_html/)にrobots.txtファイルをアップロードします。
- サイト(https://chiilabo.co.jp/robots.txt)にアクセスし、robots.txtファイルが正しく設置されていることを確認します。
1-2. 旧ドメインから新ドメインへのリダイレクト設定を行う
サイトのデータの移行は、SoftaculousのWordPressの複製機能を使いました。
サイトのリンクURLなども修正されていて、とてもスムーズでした。
ただ、ログインページを変更していたので、そこだけプラグインの無効化・有効化をして動作をリセットしました。
.htaccessを使って301リダイレクトを設定。
旧ドメインの各ページから新ドメインの対応するページへ個別にリダイレクト。
(旧ドメインの全ページを新ドメインのトップページにリダイレクトしない)
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^chiilabo.com
RewriteRule ^(.*) https://chiilabo.co.jp/$1 [R=301,L]
上記のリダイレクトルールを設定した場合、「chiilabo.com/abc/def/」にアクセスすると、「https://chiilabo.co.jp/abc/def/」にリダイレクトされます。
これは、他の置き換え処理の前に持ってきます。
Googleによると、ページ価値はリダイレクト先に移行されるアルゴリズムになっているようです。
2021年、Googleは301リダイレクトを一年継続することで、リダイレクト元の価値は全てリダイレクト先に移行されると発表しました。
ドメイン放棄・廃止 どのようにドメインを捨てるべきか?- Web > SEO 辻正浩のブログ
タイプ | リダイレクトタイプ |
---|---|
301 | 新しいURLへ永久的に転送します。 |
302 | 一時的なリダイレクトで、サーバーエラー発生やメンテナンス時に利用します。 |
303 | 新しいURLにGETメソッドで別ページにアクセスする場合に利用します。 |
ただし、chiilabo.com のサイト管理画面などを使うこともあるので、リダイレクトの除外が必要でした。
RewriteCond %{REQUEST_URI} !^/wp-login.php
RewriteCond %{REQUEST_URI} !^/wp-admin/
RewriteCond %{REQUEST_URI} !^/robots.txt
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^chiilabo.com
RewriteRule ^(.*) https://chiilabo.co.jp/$1 [R=301,L]
とくに、robots.txtの除外は重要です。
旧ドメインにあって新ドメインにないページはカスタム404ページを設定。
1-3. 旧ドメインのインデックスを削除する
旧ドメインのコンテンツは非公開にするか削除。
旧ドメインのインデックス削除をGoogle Search Consoleから申請。
1-4. 新ドメインのインデックスを開始する
新サイトのrobots.txtのクロールブロックを解除。
リダイレクトの設定後、robots.txtファイルを編集して、Googleクローラーのブロックを解除します。以下のように変更します:
User-agent: * Disallow:
この記述は、すべてのクローラーに対して、サイトのすべてのページへのアクセスを許可するという意味です。
新ドメインがインデックスされているか確認する。
robots.txtのクロールブロックを解除し、Google Search Consoleで新URLがインデックスされているか確認。
以上の手順と注意点を踏まえることで、ドメイン変更に伴うSEOへの悪影響を最小限に抑えることができます。