「ブラウザ拡張機能」は、インターネット画面に便利な情報や機能を追加する仕組みです。
ページ読み込み時に動作するスクリプト(JavaScript)で、ページ内容を自由に改変することができます。
ブラウザ拡張機能には、
- ブラウザにボタンを追加するもの
- ウェブサイトに情報を追加するもの
があります。
1. ブラウザ拡張機能は作れる
Google Chrome の「ブラウザ拡張機能」は、プログラミング言語 JavaScript で作られます。
見ているウェブページの HTML や CSS をスクリプトで書き換えることで、さまざまな機能を追加します。
これは、自分の端末まで受信したデータを書き換えているだけ1。
ほかの人の表示内容やウェブサイトそのものに影響があるわけではありません。
ブラウザ拡張機能の大まかな作り方は、
content_script.js
というファイルにプログラムを書き込むmanifest.json
というファイルに説明を書く- 2つのファイルをフォルダに入れて、ブラウザに読み込ませる
という流れです2。

意外と簡単に作れるんだね。

要は、ウェブサイトに自前のスクリプトを「重ねがけ」するようなものです。
既存のブラウザ拡張機能が Chrome ウェブストアなどで公開されているので、それを「追加(インストール)」する方が一般的です。
2. 機能追加で便利になる例
ブラウザにボタンを追加する拡張機能では、例えば「Tab Resize」があります。
この拡張機能をブラウザに追加すると、上部に画面サイズを変更するためのボタンが追加されます。

ブラウザ拡張機能には、このように便利なボタンを追加するものが多くあります。
3. ページ改変で便利になる例(Sakura Check Linker)
拡張機能には、ページ内に情報を追加するものもあります。
例えば、ショッピングサイト Amazon を便利に使うための拡張機能の1つに「Sakura Check Linker」があります。
「サクラチェッカー(https://sakura-checker.jp/
)」は、「ステマ/サクラ評価を見抜くサービス」です。
商品ごとに評判、特にレビューに含まれる「サクラ」の傾向を分析したサイトです。

ショッピングサイトの商品レビューには、組織的に高評価を付けて操作されているものが少なくないからです。
ただし、商品を探しているときにいちいちサクラチェッカーでも検索し直すのは大変です。
そこで拡張機能「Sakura Check Linker」は、Amazonで表示しているページ内に「サクラチェッカー」というリンクを追加します。

そうすれば、購入を検討している商品の評判をクリック一つで確認できるのです。
4. ページ改変がリスクになる例
しかし、このようなブラウザ拡張機能を悪意を持って作られると危険があります。
例えば、特定のオンライン銀行や証券サイトにアクセスしたときに偽の入力画面を追加するようなこともできてしまいます。

たくさんのブラウザ拡張機能が公開されていますが、中にはこのような「罠」が忍び込ませてあることがあります。
(補足)
- 受信した HTML 文書を表示する処理に介入して、自分好みにカスタマイズできるプログラムのことを 拡張機能 と呼びます。- 1. 前提知識編 – Chrome 拡張機能を作ろう
- プログラムを、ページ読み込み時に実行される拡張機能にします。- 2. 実践編 – Chrome 拡張機能を作ろう