- iPhoneが高温の状態だと、バッテリーの動作が不安定になります。
- とくに充電しながらネット動画やゲームをするのは避けた方がよいです。
- また、「システム終了」で iPhone を再起動することでも、不要な処理を減らせることがあります。
バッテリーの劣化の仕組みがわかると、充電の仕方のコツがわかります。
1. バッテリーの経年劣化の状態
最近、iPhoneを使っているとバッテリーがすぐに減るようになったんですけど、どうすればいいですか?
やっぱり、古くなったのでしょうか?
- iPhoneは長く使っているとバッテリーが劣化していきます。
- これは、経年劣化である程度 仕方がないものです。
- だいたい 3年〜5年以上使っていると、バッテリーの劣化が目立つようになります
iPhoneのバッテリーの劣化状態は、「設定」から確認できます。
この「最大容量」は、新品のときと比較してのバッテリーの劣化具合です。
最大容量が 80%を切ると「交換時期」と言われます。
反対に、90%近くあれば まだあまりバッテリー劣化は進んでいません。
2. 充電による「バッテリー劣化」とは?
どうして、バッテリーは劣化してしまうの?
バッテリーの劣化を防ぐには、何を気をつければいい?
iPhoneのバッテリーは、充電するごとに劣化していきます。
ですので、ベストなのはスマホを使わないこと。
しかし、それでは困るのでなるべく充電するタイミングを減らすことが大事です。
簡単にいうと、リチウムイオンバッテリーの充電は、
バッテリー内部に詰めた溶液に電圧をかけて、
溶けている陽イオンをむりやり一部に「押し込め」ることでエネルギーを蓄えています。
ぎゅうぎゅう詰めの「満員電車」みたいなものです。
回路につなぐと陽イオンは自由になって溶液内に散らばります。
そのときにたまっていたエネルギーが電気エネルギーとして解放されます。
つまり、バッテリー充電というのは、けっこう負荷をかける処理なのです。
ちょうどバネやゴムを引っ張るとへたっていくように、リチウムイオンバッテリーも劣化します。
全部のエネルギーが充電・放電で利用できればよいですが、どうしても一部のエネルギーがバッテリー自体にダメージを与えてしまうのです。
具体的には、溶液やそれにつないだ金属片に化学反応を起こし、変質させてしまうのです。
2-1. 満タンに充電しないほうがいい?
スマホのバッテリーを長持ちさせる工夫の一つに、「満タンまで充電しない」という方法があります。
これは、満タン近くになると、充電しているエネルギーがバッテリーのダメージへと使われる割合が特に増えるためです。
確かに、ぎゅうぎゅう詰めの電車の方が、早く傷んでしまうそうだね。
そこで、以前は、「スマホの充電が終わったらすぐにケーブル抜いた方がよい」とも言われました。
しかし、最近ではそこまで神経質にならなくてもよいと思います。
スマホの充電システムが賢くなって、満タンに近づくと入ってくる電流を自動的に減らすように調節してくれるものが多いからです。
例えば、iPhoneには、「バッテリー充電の最適化」という項目があり、「最大容量の80%までしか充電しないようにする」こともできます。
ふだんの利用可能時間は減ってしまいますが、長く iPhone を使うことができます。
3. 充電中は画面を切る
このことから考えると、充電しながらネット動画やゲームなど負荷のかかる処理をさせるのが、バッテリー劣化を速めることがわかります。
もともと充電中はバッテリーが高温になりやすいですが、このときに iPhoneを操作するとさらに高温になりやすくなります。
高温状態のバッテリー内部は、化学的にも不安定になってしまうのです。
バッテリー充電率の表示も不正確になり、ガタッと減ったりすることにもなります。
ノートPCとかは充電しながら使っているけど、ダメなの?
ノートPCはケーブルにつなぎながら操作しますが、
同じことを iPhone でするとバッテリーの劣化を速めます。
パソコンでは、電源はバッテリー充電とは別に処理に使う経路があります。
電源につないだらバッテリーを外した状態でも起動できる設計です。
一方、iPhoneは、電源は必ずバッテリーを経由して供給されます。
充電と放電を同時にすることになってしまうのです。
ですので、充電中は iPhoneの処理を減らして、速やかに充電を完了させてあげたほうがよいわけです。
急ぎの用でなければ、充電が終わってから操作しています。
4. 異様に充電の減りが多いときは「空回り」を止める
異様に充電の減りが多いときは、内部のアプリが「空回り」している可能性もあります。
アプリの設計は複雑なので、たまに処理が中途半端な状態で「空回り」してしまうことがあります。
通常は、iPhoneのシステムは空回りしているアプリを自動的に切ってくれますが、見逃されてしまうこともあります。
このようなアプリの「空回り」が電力を浪費していることがあるのです。
4-1. 「システム終了」で電源オフ
「空回り」しているアプリを止めるには、一度 システムを再起動して すべてのアプリを仕切り直しするのが近道です。
サイドボタン(右)と音量上ボタン(左上)を長押しすると、「スライドして電源オフ」ができます。
電源オフになったら、サイドボタン(右)を長押しして電源を入れます。
「設定」の「一般」の一番下にある「システム終了」も同じ「電源オフ」です。
一つ上が 「iPhoneをリセット」なので怖いですが。
どうしてもバッテリーの劣化がひどいなら、修理・交換をした方がよいかもね。