メールサービスを装った偽メールがありました。
リンク先の偽サイトが「ipfs.io」というドメインでした。
これは「IPFSのページ」というわけではありません。
誰かが分散型ファイルシステムにアップロードしたHTMLファイルです。
誰でもアップロードできるので、悪用に注意が必要ですね。
1. 「メールのパスワードが期限切れ」?
メールサービスを装った偽メールが届きました。
➤ 件名は「Your email password has expired(電子メールのパスワードが期限切れ)」
➤ 差出人は「HelpDesk Admin」となっています。
メールに記載されていたリンクは「ipfs.io」というドメインで、
アクセスするとウェブメールのログインページが表示されました。
2. 偽のログインページにパスワードを入力してみる
偽のログインページに、試しに適当なメールアドレスとパスワードを入力してみました。
画面はエラーになりました。
そのまま待つと Gmailの説明ページに切り替わり、画面上に入力したパスワードを保存するか表示されました。
Googleアカウントにパスワードを「保存」してみます。
すると、すぐに「パスワードが変更してください」という表示が出ました。
この警告は、Googleアカウントの「パスワード チェックアップ」によるものです。
Googleに記録されたパスワードを監視して、流出した恐れがある場合に警告します。
「不正使用されたパスワードが1件あります」
と表示されています。
サイト・ID・パスワードを確認できます。
とりあえず、記録したパスワードは削除します。
もし、これが本物のパスワードなら、ちゃんと変更する必要がありますね。
3. 「ipfs.io」ドメインの意味
「ipfs.io」というドメイン名は、あまり偽サイトっぽくないです。
偽サイトは、ランダムで長いドメイン名が多いからです。
「パスワードを変更」から「ipfs.io」にアクセスすると、
「ipfs.tech」にリダイレクトされました。
「ipfs.tech」は、ファイルを分散管理するプロジェクトの公式サイトです。
「ipfs.io」は、その仕組みの「公開ゲートウェイ」になっているドメインです。
要は、分散型ファイルシステム(IPFS)に保存されたファイルのURLで使われます。
しかし、ファイルを分散して保存できる場所なので、悪用のリスクもあります。
誰でも、偽サイトやマルウェアなどを保存・公開できるからです。
「ipfs.io」のURLには、注意が必要です。
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