- すでに iCloud+の「個人プラン」を利用していて、「ファミリー共有」を開始するときには、「個人プラン」を解約して「ファミリープラン」に参加しないと二重契約になってしまうことがあります。
- ファミリープランでは、容量が家族全員で共有されるため、個人の使用量が多い場合は注意が必要です。
- ファミリー共有から抜ける場合は猶予期間があり、その間に新しいプランを選択することができます。
1. ファミリー共有にしたら自分のiCloud+が停止した?
iCloud を50GBのプラン(iCloud+)を利用しています。
家族の方は 5GBだったので「ファミリー共有」にしてみました。
ところが 次の日に見てみると、家族のiCloudストレージ容量は 50GBになったのに、私の方は 5GBになっていました。
いったん「ファミリー共有」を停止したのですが、どうしてでしょうか?
「iCloud+」は、iCloudストレージの容量を増やす有料プランです。
個人で契約するだけでなく、家族で契約することもできます。
しかし、すでに iCloud+ を使っている人が「ファミリー共有」を開始する場合には、ちょっと注意が必要です。
というのも、自分の iCloud+ がそのまま家族で共有されるわけではないのです。
ややこしいのですが、新たに 「ファミリープラン」に加入して、そこに参加する形になります。
iCloud+ には容量があります。
家族全員で共有すると、思わぬタイミングで容量不足になってしまう可能性があるからです。
2. iCloud+のファミリープランと個人プラン
Apple IDの「ファミリー共有」では、Apple Musicや購入アプリなどを共有できます。
iCloud+のプランも共有できますが、自動的に共有されるわけではありません。
確かに、ファミリー共有に参加しているメンバーが無料プランの場合は、「ファミリープランの iCloud+」の契約をすると自動的に追加されます。
しかし、すでに有料の iCloud+ プランを使っている人が、「ファミリー共有」をする場合には、以下の選択肢があります。
- これまで通り「個人プランの iCloud+」を利用する
- 個人プランを解約して「ファミリープランの iCloud+」に参加する
個人の iCloud+ プランから家族のプランに切り替える
iCloud+ を共有すると、無料の 5 GB のプランを使っている家族は自動的にファミリープランに追加されます。家族の中に自分で有料の iCloud+ プランを使っている人がいる場合、ファミリープランを一緒に使うように切り替えるか、ファミリー共有グループの一員でいながら自分のプランをそのまま使うかを選択できます。
iCloud+ を家族と共有する – Apple サポート (日本)
個人プランを解約しないといけないの?
もったいなくない?
その点は大丈夫です。
個人プランを解約した場合、ちゃんと残存期間の分は「払い戻し」してくれるのです1。
2-1. 家族とiCloud容量が入れ替わったように見えた理由
つまり、ファミリープランのiCloud+を使いたいなら、あなたは
(1)自分の iCloud+ を解約したあとで、
(2)ファミリープランで iCloud+ に入り直す、
必要があったわけです。
ところが、「解約」はしたけれども「参加」の手順がうまくいっていないと、50GBから 5GBに減ってしまいます。
一方、ご家族の方は、無料の 5 GB のプランだったので、自動的にファミリープランに参加されます。
これが、iCloud容量が入れ替わったように見えた理由です。
3. iCloud+が自動的にファミリー共有に移行しないのはデメリットがあるから
どうして iCloud+は自動的にファミリー共有されないの?
ファミリープランには、個人プランと比べて 1つ重大なデメリットがあるからです。
それは、50GB を自分だけでは利用できないことです。
ファミリープランの50GBは、家族全員で まとめて 50GBです。
家族の一人がどんどん写真・動画などを iCloudに保存して容量がいっぱいになると、家族全員が iCloud で同期やバックアップできない状態になってしまいます。
あっ、一人ずつ50GB 使えるわけじゃないのか。
これまで 一人が iCloud+ で 48GB 使っていて、
別の家族が 無料の 3GB 使っていた場合、
ファミリープランにすると 48+3= 51GB( > 50GB)。
容量オーバーになってしまうのです。
保管するデータ量が家族で偏っている場合には、ファミリープランにしないほうがよい場合があります。
4. ファミリー共有から抜けた場合は猶予期間がある
ところで、いったん家族の分をファミリー共有を外したのに、まだ「50GB容量がある」と表示されているんだけど、どうしちゃったんだろう?
ファミリー共有グループから抜けると、「家族で共有しているサービス」は利用できなくなります。
たとえば、Apple Music のファミリーサブスクリプションやiCloud+のファミリープランなどです2。
しかし、すぐに 5GB を超えた iCloudデータが消えてしまうわけではありません。
ファミリープランの iCloud+ から抜けた場合には、「猶予期間」があります。
猶予期間の間に、再度 iCloud+ にアップグレードすればよいわけです3。
ちなみに、猶予期間の具体的な期間は、ヘルプを確認しても記載されていません(2023-03-21現在)。
ただし、2017年のAAPL Ch.の記事によると、以前は Appleサポートの情報として 28日間の猶予期間が明記されていたようです4。
もし必要なら、なるべく iCloud+にアップグレードした方がよさそうだね。
(補足)
- 家族で共有しているプランに切り替えた場合は、個人で使っていたプランの残存期間分の払い戻しを受けられます。 – iCloud+ を家族と共有する – Apple サポート (日本)
- ファミリー共有グループから自分の Apple ID が削除され、Apple Music のファミリーサブスクリプションや共有していた iCloud ストレージプランなど、家族で共有しているサービスにはアクセスできなくなります。 – ファミリー共有のグループから抜ける – Apple サポート (日本)
- iCloud+ プランを共有しているファミリー共有グループから抜ける際に、自分で使っているストレージの容量が 5 GB を上回っている場合、iCloud ストレージをそのまま使い続けるには、自分で有料のプランを申し込んでください。 – iCloud+ を家族と共有する – Apple サポート (日本)
- If you leave a family that shares an iCloud storage plan and you’re using more than 5GB of storage, you have 28 days to buy your own plan.(iCloud ストレージ プランを共有している家族を離れ、5 GB を超えるストレージを使用している場合、28 日間は自分のプランを購入できます。) – iCloudストレージを共有したファミリーから抜ける場合、28日以内に他のプランの購入を。 | AAPL Ch.(2017/10/31)