iPhone で情報サイトをみていたら、左下に広告動画(?)が表示されました。
動画の停止ボタンをクリックしたのですが、この操作は大丈夫だったでしょうか?
クリックしないで広告自体をスルーした方がよかったかと、ちょっと心配になりました。
- 画面上に勝手に広告動画が出てくるので、「サイト乗っ取り」かと心配になりますが、これはただのネット広告。
- 情報サイトと提携しているネット広告代理店による「オーバーレイ広告」が表示されているだけなのです。
- 煩わしい広告ではありますが、通常 クリックしたからといって個人情報を抜かれるような、プライバシーやセキュリティの心配はありません。
最近は、Google広告でもオーバーレイ広告が追加されたので、多くのウェブサイトで表示されるようになっていますね。
1. オーバーレイ広告とは
インターネット上の情報サイトは、広告がつけることで収益化しているケースが多いです。
ですので、ネット広告自体はよく見ると思います。
ただ、普通のネット広告に比べて心配なのは、画面をスクロールしても広告動画が留まって表示されたからでしょう。
このような画面スクロールに合わせて追従する広告を「オーバーレイ広告」といいます。
サイトのメニューバーなどと同じ仕組みで、別に サイトが「乗っ取られている」わけではありません。
オーバーレイ広告はしつこくて煩わしいですが、それでも商品広告が目的です。
なので、住所や電話番号などのスマホ内の個人情報が抜き取るようなものではありません。
ただ、厳密には アクセス履歴などのデータ収集(トラッキング:追跡)はされていると思いますが、これは現在すでに幅広いサイトで行われていることで、特に「危険」というものでもありません。
2. オーバーレイ広告のHTMLソースを検証した
PCからアクセスして、動画広告を「検証」してみました。
動画広告は、iframe要素の中に配置されていました。
スタイルで「position: absolute」が設定されているので、画面上に固定されているわけです。
<iframe src="https://imasdk.googleapis.com/js/core/bridge3.555.2_en.html#goog_1178467241" allowfullscreen="" allow="autoplay" id="goog_1178467241" width="320" height="180" style="border: 0px; opacity: 1; margin: 0px; padding: 0px; position: absolute; color-scheme: light; display: block;"></iframe>
へー。広告動画はちゃんとページ内にあるんだね。
スマホが乗っ取られたわけではないのか。
3. 動画広告はGoogle広告のものだった
動画広告をクリックすると、商品ページに飛びます。
ネット広告では、アクセス記録で広告媒体と広告先の情報を集計して、表示回数に応じた広告料が支払われる仕組みになっています。
そこで、広告効果を集計するために、「リダイレクト」で商品ページに移します。
つまり、リダイレクト用URLを見ると、広告に関する情報がわかります。
ところが、動画広告のリンクは、アンカーリンクではなくスクリプトで移動するものでした。
そのため、右クリックしてリダイレクト用URLを確認することができません。
そこで、インターネット通信を一時停止して、クリックしてみました。
すると、「googleadservices.com」のURLが出てきました。
つまり、Google広告によって表示されていることがわかります。
3-1. 動画広告のURLパラメータ
URLを詳しく読んでみると、広告媒体IDや広告先URLもわかります。
「sa=L」のような値が、「&」で連結されているので、「&」で区切ると読みやすいです(URLパラメータ)。
英語圏のサイトでは、去年ぐらいから追従型の動画広告を目にすることが増えました。
メジャーな日本語サイトでも見かけるようになってきましたね。
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