- LINEのバックアップと復元方法には、LINEアプリの「トーク履歴のバックアップ」と「iCloudバックアップ」、「直接データ移行」があります。
- 機種変更時は直接データ転送が一般的ですが、バックアップは安全のために重要です。
- iCloudバックアップはiPhone全体のデータを含み、端末の初期設定時に復元します。
- トーク履歴のバックアップは写真を含まず、iPhoneの場合は LINEアプリの初期設定時に復元できます。
1. LINEアプリのトーク復元で写真が消えた?
以前に iPhone を機種変更したときには、LINEのトークを全部引き継げました。
ところが、今回 LINEアプリのトーク履歴を復元したら、写真がなくなってしまいました。
どちらも iCloudのバックアップを使ったんだと思うのですが、いったい何が違うのでしょうか?
iPhoneのLINEアプリをバックアップ・復元する方法は、主に2種類あります。
一つは、(A)LINEアプリのバックアップ機能(トーク履歴のバックアップ)、
もう一つは (B)iPhone自体のバックアップ機能(iCloudバックアップ)です。
簡単に言うと、(B)の方法だと、トーク内の写真は復元できますが、(A)の方法だと復元できません。
2. トーク履歴のバックアップとiCloudバックアップ
(A)「トーク履歴のバックアップ」は、LINEのトーク履歴だけを引き継ぎますが、(B)「iCloudバックアップ」は、iPhoneのデータ全体を復元するのに使います。
2-1. 復元の方法やタイミングが違う
(A)と(B)の2つのバックアップでは、復元の方法やタイミングにも違いがあります。
(A)「トーク履歴のバックアップ」は、iPhoneでは LINEの初期設定のタイミングで利用できます(Android版ではLINEの設定からいつでも復元できます)。復元するには、いちどLINEアプリを削除して、インストールし直す必要があります。
一方、(B)「iCloudバックアップ」は、iPhoneの初期設定で使います。iPhoneをリセットしないと、復元できません。
復元に失敗したら、すべてのデータが消えてしまうよね。
ちょっと、気軽にはできないな。
しかも、復元処理は時間もかかるので、失敗することがないわけではありません。
2-2. トーク履歴のバックアップでは写真は含まれない(例外もある)
また、バックアップされるデータにも違いがあります。
基本的には、「トーク履歴のバックアップ」では、写真やスタンプなどは復元されません(※公式情報によると)。
※トークの引き継ぎは、同一OS間でしかできません。
トーク履歴のバックアップ方法|LINEみんなの使い方ガイド(2021.07.20)(guide.line.me)
※トーク内の画像やスタンプはバックアップや復元ができません。必要な画像はアルバムやKeepへの保存をご検討ください。
とはいえ、実際に復元してみると、トーク内の写真は消えているものの、スタンプはそのまま表示されるんですよね。
また、最近 送信された(14日以内)の画像は、表示されます。
直近 14日のトークは、異なるOSでも引き継げるのが関係しているのでしょう。
ちなみに、LINEの「マイスタンプ」ということなら、トーク履歴から復元はできません。
「LINEを再インストールすると、マイスタンプをダウンロードし直す必要がある」というのであれば、そのとおりですが……。
でも、「トーク内の画像やスタンプ」って書いてあるからねー。
2-3. 機種変更ではバックアップは使われないことも多い
携帯ショップで iPhoneの機種変更をお願いすると、初期設定をする前に(A)(B)両方のバックアップを取ってくれるはずです。
しかし、実際のデータ移行ではこれらのバックアップデータは使わないことが多いです。
というのも、新旧 2つの iPhoneを無線でつないで、直接 データ移行できるからです。
万が一、データ移行に失敗したときのために、バックアップは複数あった方が安心だもんね。
機種変更のときに、LINEのトークが写真を含めて復元できたのは、これが理由です。
iCloudバックアップの復元やiPhoneの転送を利用すれば、iPhone内の(ほぼ)すべてのデータが移行できるからです。
そっか!
iPhoneのデータを全部復元したら、結果的に LINE も元通りになるんだね。
3. iCloudストレージには2種類のバックアップがある
でも、(A)トーク履歴のバックアップも、(B)iCloudバックアップも、結局は データを iCloud にバックアップしているんだよね。同じことじゃないの?
どちらも、データを iCloud に保存しているのですが、細かく見ると微妙に異なっています。
(A)のLINEのバックアップは、iCloudの中でも、iCloud Driveという いろんなアプリの共有する保存領域にあります。一方、(B)の iCloudバックアップは、iCloudの中の1つの独立した機能で、端末ごとにバックアップ情報を保持します。
iCloud Driveは、アカウントごとに1つある、いろんな用途に使える保存領域です。
iCloudバックアップは、iPhoneの端末ごとに作成されます。
iCloudストレージを見ると、iCloud Drive内のアプリデータは、「iCloud Drive」の項目の下にあります。一方の「バックアップ」は1つの項目になっていて、その中に iPhone があります。
iCloudの階層構造で考えると、iCloud Driveという、いろんな用途に使える領域に、LINEの「トーク履歴のバックアップ」
3-1. 【補足】iCloud Driveにも2つの意味がある
あれ?
iCloudストレージには、iCloud DriveとLINEは別々にあるよ?
さっきは「iCloud Drive内」っていう話だったけど、どういうこと?
ちょっとややこしいのは、iCloudストレージの「iCloud Drive」項目は、iCloud Drive内のデータの全てではありません。
たまに「iCloud Drive」アプリと「iCloud Drive」サービスの区別が必要になります。
iCloud Driveアプリは、iCloud Drive内の「ファイルを」管理するアプリです。iCloudストレージの「iCloud Drive」は、iCloud Driveアプリで管理しているファイルのデータ量を指しているのです。
それ以外の外部アプリのデータも iCloud Driveサービスには保存されています。
う〜ん、何を言っているかチンプンカンプンだよ。
クラウドサービスとそれを操作するアプリの名前が同じだと、こんがらがりますよね。
とりあえず、そういうものか、と思っておいてください。