数多くあるプリンタの中から、「最適」なものを選ぶのは大変です。しかし、大雑把でよいのなら、選ぶポイントは簡単になります。
通常は、「用途・価格」を選んでから、その中で各メーカーを比較します。
しかし、大雑把に選ぶなら、先に一つのメーカーに絞り込んだ方が、手早く決められます。
1. 家庭用プリンタの主なメーカー
電気屋さんに行くと、「家庭用プリンタ」といえばだいたい
・キャノン
・エプソン
・ブラザー
の3つのメーカーが主流です。
実際に、量販店の売上によるランキング(BCN AWARD)でも、この三社で占められています。
「BCN AWARD」は、全国の量販店のPOSデータを日次で収集・集計した「BCNランキング」に基づき、
パソコン関連・デジタル家電関連製品の年間(1月~12月)販売台数第1位のベンダーの功績を讃える賞です。
BCN AWARDについて | BCN AWARD・BCN IT ジュニア賞
特に、キヤノンとエプソンで9割を占め、二強状態と言えます。
つまり、大雑把に選ぶなら、「キヤノン」か「エプソン」を選べばよいことになります。
1-1. 黒色インクの違い
キヤノンとエプソンの違いはいろいろありますが、一番の違いは黒色インクの考え方です。
大雑把に言えば、
・キヤノンは、文字がはっきり見える黒色インク
・エプソンは、写真の濃淡がきれいに出せる黒色インク
を使っています。
プリンタにもよりますが、同じ6色セットのインクを比べてみると、
キヤノンは黒インクが2種類、グレーのインクがあるのに対して、
エプソンは黒インクは1種類で、薄い色用のカラーインクを追加しています。
つまり、写真メインならエプソン、文字メインならキヤノンです。
2. 価格帯と用途
次は、価格帯と用途です。
印刷する機会が多いなら、高機能なものを選べばストレスなく使えます。
しかし、たまにしか使わないなら、低価格のもので十分です。
ここでは、キヤノンを例に取ってみます。
メーカーを一つに絞っても、たくさんのモデルがあって迷います。
「ファックス付き」や「A3対応」、「低ランニングコスト」など、やや用途を特化した機種もありますが、家庭用なら「A4インクジェット複合機」から選ぶのが一般的です。
2-1. まずはメーカーのイチオシを見る
メーカーサイトを見てみると、「イチオシ」は、「A4インクジェット複合機 PIXUS TS8530」でした(2022年1月時点)。
「ちょっと高いけれど、まず間違いない」というのが「メーカーオススメ」です。
3. そこから何を割り切るか?
もう少し、機能を絞って、低価格でバランスのよいものを探してみたいと思います。
Amazonで実勢価格を見てみると、インクジェット複合機のラインナップでも、6000円〜34500円と大きな差があります(2022年1月時点)。
メーカーカタログから機能の違いをみてみます。
大雑把に分類すると、こうなります。
そこまで多機能を求めなければ、TS7530が無難です。TS8530の機能は、「あると便利だけど、人によっては あまり使わない」ものだからです。
3-1. 独立インクにするか?(6000円相当)
あまり印刷しないのであれば、さらに廉価なものでもよいでしょう。
まずは、「独立インク」にするかどうかです。
一体型インクカートリッジだと、一色なくなっただけで、ほかの色が残っていてもインクを取り替える必要があります。ちょっと、もったいない感じがします。
しかし、印刷頻度が少なければ、置いているだけでインクは劣化していくものです。全とっかえするのに抵抗がなければ、TS5430が選択肢になります。
3-2. 前面カセットが必要か?(11000円相当)
さらに、印刷するたびに用紙を背面にセットするのが苦でなければ、TS3330でもよいわけです。
前面カセットがあると、思い立ったときにすぐに印刷できますし、後トレイを出さずに印刷できるので、スペースも取らないメリットがあります。しかし、たまに印刷するだけなら、手差しでもよいかもしれません。
私は、さすがに印刷用紙をいちいちセットするのは大変なので、TS5430を選びました。
こちらもどうぞ