好奇心は猫をも殺す。興味本位で下手に首を突っ込むと、9つの命をもつ猫だって身を滅ぼす。まして、人間なんてひとたまりもない。
それでも調査を続けます。
前回、Windows Movie Maker(MovieZilla) をインストールしてみて、気づいたのが「topwin-movie-maker.com」というアドレスでした。
今回はこのサイトを調べてみて、海賊版ソフトの微妙な改ざん点を見つけることができましたのでレポートします。
TopWinとの出会い
おさらいになりますが、MovieZillaのインストーラーの詳細で「TopWin Software Limited」という名前を見つけました。

また、”Windows Movie Maker” のバージョン情報にも、「topwin-movie-maker.com」という単語がありました。

ということで、そのウェブサイトを訪問してみました。
TopWinのトップページ
日本語ページはこんな感じで、若干怪しい文章が出迎えてくれます。

Windows Movie Makerを利用して、写真とビデオを簡単に流暢的な動画に編集できます。特別な効果、カットシーン、BGMと音声および字幕を加えます。これらが動画編集へ助けてあげて、他人にあなたのストリーを教えましょう。友達と家族に思い切りビームーをシェアしましょう。
Windows Movie Maker

この誤植はちょっと不思議で、機械翻訳だからというわけではなさそうなんですよね。
MicrosoftとTopWinの関係は「ない!」
実はトップページにマイクロソフト社との関係が明記されています。
ヒント:わが社はマイクロソフト社と関係がありません。マイクロソフト社のホームページからダウンロードできますが、第三者のカスタマイズ化の効果、動画、音楽などがありません。 こちらへ
https://www.topwin-movie-maker.com/jp/
日本語はちょっと不安なので、英語版で意味を確認します。
Note: We are not affiliated with Microsoft. The windows movie maker software is also available on microsoft official site click here
https://www.topwin-movie-maker.com/
“affiliated with” は、「〜の系列である、〜に加盟・提携している」という意味です。
したがって、マイクロソフト社とTopWinに提携関係はありません。
では、なんで再配布できるのか。
ダウンロードにある2種類のインストーラー
このサイトでは、2種類の “Windows Movie Maker” を配布していました。

「2020(new-multi.exe)」と「Classic(free-version.exe)」です。

2種類並べるのは何かのセオリーなんでしょうか?
ダウンロードしたインストーラーのファイル情報を確認する
例によって、動作確認用パソコンでダウンロードしました。

ファイルの詳細情報を比較したのがこちら。

右側が2020版です。これはMovieZillaでダウンロードしたファイルと同じようです。
左側はClassic版で、製品バージョンや著作権情報が削除されています。サイズも78.0MBと大きいです。